観光庁の村田茂樹長官は4月15日、定例会見を実施。同日に発表されたインバウンド消費動向調査、日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計などについて報告しました。
さらに長官は、中東情勢による観光業への影響や観光立国推進基本計画などについても所感を述べました。
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3月訪日数、中国・中東が大幅減も過去最高
3月の訪日外国人数は361万8,900人(前年同月比3.5%増)となり、3月として過去最高を記録しました。桜シーズンや4月のイースターにあわせたスクールホリデーによる訪日需要の高まりなどを背景に、全23市場のうちインドネシア、ベトナム、米国、カナダ、英国、ドイツ、北欧地域の7市場で単月として過去最高を更新したほか、13市場で3月の過去最高を記録しました。
中国は政府による訪日自粛の呼びかけや航空便の減便の影響などで前年同月比55.9%減、中東は中東発着便の欠航・減便が影響し同30.6%減となったものの、長官は「インバウンド全体の傾向としては好調な状況が続いている」と述べました。
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1〜3月インバウンド経済効果は5兆円程度
1-3月期の訪日外国人旅行消費額は2兆3,378億円(前年同期比2.5%増)と推計され、同時期としては過去最高を記録しました。訪日観光支出がもたらす経済効果は消費額の約2倍が目安だとして、「1-3月期の経済効果は5兆円程度だと推測される」と述べました。費目別では、平均泊数の増加や物価上昇などを背景に、宿泊費の構成比が前年同期の33.5%から36.7%に増加しました。
一方で、買物代は前年同期の29.4%から25.2%に減少しており、1人当たりの買い物支出が比較的高い訪日中国人客数の減少が影響しているとの認識を示しました。
中東情勢による消費額への影響について問われると、「1〜3月期全般としては顕著な影響は出ていない」としつつ、「3か月間のデータであるため、3月単月での評価には注意が必要」と述べ、引き続き動向を注視する姿勢を示しました。
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航空運賃上昇、「コスト増でも訪日してもらえるよう魅力発信」
中東情勢の混乱によるによる観光業界への影響について問われると、長官は「宿泊業界などと日頃から意見交換を行っている」として、原油価格高騰によるコスト増や欧州・中東方面からの宿泊予約のキャンセルが一部で見られるものの、現時点では顕著な影響は確認されていないと説明しました。政府全体としては、中東情勢に関する関係閣僚会議およびその下のタスクフォースを設置しており、中小企業に対する日本政策金融公庫などによるセーフティネット貸付の要件緩和といった支援策を講じているとしました。
また世界的にジェット燃料価格が高騰しており、各社報道によると、JALやANAにおいても燃油サーチャージの値上げが検討されています。
長官は航空運賃の上昇について、「現時点で訪日需要にどの程度の影響が生じるかを見通すことは困難」としつつ、「コストが多少増加しても、本当に行ってみたいという気持ちになるような魅力の発信や訪日機運の醸成が重要」という考えを示し、航空運賃の上昇といった外部環境の変化が起こりうることを前提に、戦略的な訪日プロモーションの実施に引き続き取り組んでいくとしました。
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観光立国推進基本計画が閣議決定 訪日マーケティング戦略の検討へ
3月27日に閣議決定された第5次観光立国推進基本計画について、長官は「日本の魅力や活力を次世代にも持続的に継承・発展させていく観光の実現に向けて、取り組むべき施策がふんだんに盛り込まれた充実した内容に仕上がったのではないか」と述べました。また観光立国推進基本計画のポイントとして、観光を地域経済や日本経済の発展をリードする戦略産業として明記したことや、訪日客数だけでなく3分の2をリピーターとする目標や地方部宿泊数の大幅増加など、質的な指標を重視したこと、オーバーツーリズム対策の強化を初めて位置付けたことなどを挙げました。
長官は「2030年のインバウンド6,000万人、消費額15兆円の目標達成に向け、政府一丸、官民一体で取り組みを力強く進めていく」と述べました。
また観光庁は、観光立国推進基本計画の閣議決定を踏まえ、マーケティング戦略本部を4月22日に開催します。観光の持続的な発展、消費額拡大、地方誘客促進の実現に向けて、インバウンド市場の多様化を後押しするための訪日マーケティング戦略を検討するとのことです。
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