8月30日〜9月1日の3日間、タイのバンコクで「バンコク日本博2024」が開催されました。日本に高い関心を持つタイ人向けのイベントで、タイ国内で最大級の規模を誇る総合日本展示会として知られています。
今回で9回目の開催となり、タイからのインバウンド客を誘致したい自治体に加え、観光関係者や化粧品・飲料品メーカー、学校関係者など過去最多となる217団体が出展しました。
この記事では、10万人以上が来場した「バンコク日本博2024」の会場の様子や出展ブースを紹介します。
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バンコク日本博とは
「バンコク日本博」は2015年から開催されているイベントで、日本に関心の高いタイ人向けに、「日本発」のさまざまなものをアピールする機会になっています。会場にはインバウンド集客やタイへの進出などを検討している自治体・企業・団体が、周知や市場調査、販売、販路開拓などを目的にブースを構えています。
2024年は8月30日〜9月1日の3日間、バンコクにあるサイアム・パラゴン5階 パラゴンホールにて開催されました。今年のテーマは「日本を好きになっちゃった」。タイの人々の心の中にある「日本が好き」という気持ちをさらに引き出し、より多くの人に日本へ興味を持ってもらうことをコンセプトにイベントが実施されました。
「バンコク日本博2024」には10万人以上が来場、若者に高い人気
親日国でもあるタイでは訪日旅行が人気で、日本政府観光局(JNTO)の訪日外客統計によれば、2024年1〜9月の訪日タイ人数は75万2,000人でした(参照)。2023年の63万1,070人と比較すると19.2%伸びていて、今後の拡大にも期待されています。
そういった背景もあってか、「バンコク日本博」の来場者数は、3日間合計で11万8,104人にものぼっています。2023年開催と同じく10万人を大幅に超えるなど、会場内は日本に興味のあるタイ人で大いに盛り上がりました。
来場者の性別は、男性42.4%、女性54.4%です。年齢は、21〜25歳が19.11%と最も多く、続いて26〜30歳が16.99%、16〜20歳が16.16%。30歳までの若年層が約半数を占めています。
来場者の関心がある分野としては、旅行が23.6%、食べ物が20.27%と高い割合を占めました。イベントを知ったきっかけとしては、Facebookが40.15%と群を抜く結果となりました。FacebookのほかにはLINEが16.42%、友人・親族が15.22%などが高い割合を占めています。
過去最多となる217団体が出展、観光関連が最多
「バンコク日本博2024」では、217団体、308ブースが出展しました。出展団体数は過去最高となっています。
会場はショッピングやサブカルチャー、食、日本留学など7つのゾーンに分かれていて、最も出展数が多かったのは旅行関連のブースが集まった「トラベルゾーン」です。徳島県や福岡県、長野市、熊本市などの自治体ブースや、旅行会社(H.I.S.)、プリペイドカード会社(YOUTRIP)など、“旅”に関わるブースが目立ちました。
次にブース数が多かった「ショッピングゾーン」には、KOSÉやサントリーなどといった日本の有名メーカーが出展。来場者は実際の商品を手に取って体験できるので、タイ人の生の反応をうかがえる点が「バンコク日本博」の魅力のひとつです。
サブカルチャーゾーンや食ゾーンでは、日本の文化を伝えるブースも多く出展。そのほか、日本留学フェアや就職フェアのブースも数多く設置されました。日本への留学や日本での就職を検討するタイの人々に役立つ情報が提供されました。
タイと日本の交流を加速させる特設ブースとイベントも多数
「バンコク日本博」では3日間常設のブースに加え、タイと日本の交流を加速させるさまざまな企画も。BtoBのブースとしては、タイの旅行会社と日本側の出展社間でビジネスマッチングを図るミーティングゾーンが設けられました。タイからは36社(49名)の旅行会社が参加、日本からは17団体が参加しました。
タイ現地の旅行会社とコネクションを作ることで、より多くのインバウンド送客が期待できるとしています。
大阪万博や日本文化を体験できる特設ブースも
特設ブースとして、2025年4〜10月にかけて開催される大阪・関西万博もブースを出展しました。会場にはマスコットキャラクター「ミャクミャク」も参加。特設ブースにはミャクミャクのパネル25体が設置され、万博のPRが実施されました。
また、日本をより深く知りたいタイの方々に向け、実用的な情報を伝えるトークショーのほか、「金継ぎブレスレット・指輪作り」や「基本的な漫画の描き方」など、日本の伝統文化を体験するワークショップも開催されました。
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以上、「バンコク日本博2024」のレポートをお届けしました。
タイは東南アジアで随一の訪日数を誇ります。コロナ禍の影響で訪日数は落ち込みましたが、水際対策が緩和されて以降は順調に増えており、今後もタイからのインバウンドの盛り上がりに期待がかかります。
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