はじめまして。株式会社ライフブリッジの代表の櫻井亮太郎と申します。我々ライフブリッジはコンテンツ造成、インバウンド受け入れ研修、SNSを用いた海外向けPR、そして翻訳・通訳サービスを提供し、日本、特に地方を観光で豊かにすることを目的として2006年に創業しました。
このコラムでは、観光業界で今起きていることや最新のトレンドをわかりやすく解説し、読んでくださる皆さんにすぐ役立つアイデアをお届けしたいと思っています。
文/櫻井 亮太郎(株式会社ライフブリッジ)
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30年前から“イメチェン”した日本
今や観光立国の名に恥じない日本。2024年、観光業は自動車産業の次に輸出額の多い産業となりました。今や東京・大阪・京都の3大都市圏だけではなく、日本全国で外国人観光客を見かけるようになっています。今年3,500万人の訪日客が予想される日本も、その数が急激に増えはじめたのはここ10年少し前から。その前はどうだったのでしょうか。少しの間30年前にタイムスリップしてみましょう。
30年前の1994年、私は英国の大学に通っていました。その大学は100か国を超える国々から学生が集まっており、さながら「ミニ国連」。イギリス人もいましたが、自己紹介はいつも「My name is Taro, I’m from Japan, Nice to meet you」と名前と国籍を伝えるところから始まります。バブルが弾けた直後でしたが、とはいえ日本は当時世界で最もお金持ち。「JAPAN」の名は知れ渡っていました。ただ、面白かったのはその学生たちが当時「JAPAN」という言葉から想起したのは「トヨタ」「ホンダ」そして「ソニー」だったことです。
30年後の2024年。日本を訪れようとしている外国人は「JAPAN」という言葉から何を想起し、どんな体験を求めているのでしょうか。インターネットが普及し、SNSで人々が世界中の情報をいとも簡単に得ることができる今、それは画一的ではなくその人が持つ趣味趣向に大きく依存するようになりました。ラーメンや寿司等、日本の食を食べつくしたい人もいれば、アニメのロケ地を巡りたい人もいる。そして、大自然の中で滞在中トレッキングやスキーに勤しみたい人も多い。
そもそも30年前、日本は世界の人々にとって日本は「ものづくりの国」であり「観光」をする場所ではありませんでした。しかし、現在はSNSの登場により大都市だけではなく、日本各地のあらゆる情報が世界中に拡散され、訪日客はその情報をもとに自分の趣味趣向に忠実に従って日本各地へ向かっているのです。例えばSNSが無ければニセコや白馬のスキー場が外国人で溢れることも、日本のウィスキーがこんなに有名になることもなかったでしょう。
「テーマ性」が誘客の鍵
またコロナを挟み、観光のトレンドは大きく変わりました。買い物をメインにする人が減り「特別な体験」を求める人が増えています。最近の調査で東アジアや東南アジアからの観光客の約8割が、都市ではなく地方を訪れたいと考えていることがわかっています。ただし日本のほとんどが地方であり観光地間の競争は激しくなるばかり。そして東京・大阪・京都といった3大都市圏から近いエリアが有利なのは間違いありません。では「それ以外の地方」に勝機はあるのでしょうか。私は、「テーマ性」が鍵だと考えています。
一般的に外国人観光客向けの旅行商品は、国籍やエリア別に作られることが多いのですが(例えば「台湾人向け」や「欧米人向け」等)。私はこのやり方にはリスクがあると思っています。なぜなら観光客の数が少ない地域で外国人だけをターゲットにすると十分な集客が難しくなりますし、コロナや政治的な理由で外国人が日本に入ってこれなくなると、外国人一本足打法の旅行商品は需要が瞬く間になくなってしまいます。
地方においてこれから必要なのは国籍を選ばない「テーマ性の高い商品」だと私は考えます。「〇〇好きに特化した商品」と言えばわかりやすいでしょうか。例えば私が栃木県栃木市で始めた「聖地・岩船山爆破体験ツアー」はその一例です。この商品は「特撮ヒーローが好きな人」向けに造成をされており、テレビでみるような爆破シーンを参加者の目の前で再現するという商品として販売し、国籍を問わず多くのお客様がこのユニークな体験を楽しんでいます。この商品では参加者を半円状に等間隔に並べ、その中心で3回爆破を行うことで、炎や煙を背景とした自撮り写真や動画が撮影できるのですが、1組(大人3名まで)3万5,000円と比較的高単価にもかかわらず、最近ではキャンセル待ちが出る程の人気です。また最近では結婚式の「前撮り需要」が高く、世界中のカップルに利用していただいています。
この続きから読める内容
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- 著者プロフィール:株式会社ライフブリッジ代表取締役 櫻井 亮太郎
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