トラベルテックカンパニーのPie Systems Japanは2月20日、免税制度改正に関する調査結果を発表しました。
調査では、免税対応を行う小売店経営者のうち、2026年の免税制度改正について認知しているのは、約65%にとどまることがわかりました。
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免税対応の小売店経営者、制度見直しを65%が認知
同調査は2025年1月22日~27日に、436名の小売店の経営者を対象に実施されました。
2026年11月から改正される免税制度では、不正利用の排除などを目的とした「リファンド方式」への変更や、インバウンドの消費拡大を目的とした販売条件の見直しが行われます。そのため、免税店には新たな対応が求められることになります。
まず「自身が経営する小売店は、免税に対応しているか」という質問では、25.2%が「はい」と回答。免税対応を行っている小売店は、全体の4分の1程度ということがわかりました。
次に、上記で「はい」と答えた小売店経営者(110名)に「2026年11月1日から免税制度が改正されることを知っているか」と質問したところ、「知っている」が65.4%、「知らない」が34.6%でした。このことから、免税対応をしているが制度改正を認知していない小売店経営者は、3割以上いることがわかりました。
関連記事:【2026年11月から】免税制度の見直し、現場への影響は?

改正を認知している経営者の半数以上が、大まかな理解にとどまる
次に、上記で「知っている」と答えた小売店経営者(72名)に「改正の内容について、どの程度理解しているか」と聞いたところ、「詳細に理解している」は23.6%、「大まかに理解している」は52.8%となりました。
このことから、免税対応をしており、かつ制度改正を認知している小売店経営者において、半数以上が制度改正について大まかな理解にとどまっていることが明らかになりました。
一方で、「少しだけ理解している」「全く理解していない」と回答した人も20%以上いました。

90%以上が改正に向けて「準備中・準備の予定がある」と回答
また、制度改正について「知っている」と答えた小売店経営者(72名)に対して、「制度改正に向けた準備は進んでいるか」を尋ねたところ、「既に準備を完了している」は25.0%、「現在、準備を進めている」は48.6%、「まだ準備はしていないが、これから予定している」は18.1%という結果になりました。
このことから、免税対応をしており、かつ制度改正を認知している小売店経営者の90%以上が、改正に向けて何らかの準備をしている・する予定があることが分かりました。
一方で、「準備をしている・する予定がある」と答えた小売店経営者(66人)に対して、準備や対応に関する課題(複数選択可)を聞いたところ、以下のような課題が挙がりました。
- 導入コストの負担:57.6%
- スタッフの教育・研修:43.9%
- 新制度に関する情報不足:40.9%
- 顧客対応に対する不安:39.4%
ほかにも、制度改正が店舗運営に与える影響について聞いたところ、「ルール変更に伴う過渡期の混乱が心配」「小規模店舗にとって負担が大きい」など、不安の声がある一方、「手続きが簡素化され、業務効率が向上する」といったポジティブな意見もありました。

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<参照>
株式会社Pie Systems Japan:免税対応している小売店の経営者で、2026年の外国人旅行者向け消費税免税制度改正について知っている人の割合は約65%!株式会社Pie Systems Japanが「免税制度改正に関する調査」を実施!
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