日本政府観光局(JNTO)は2025年2月、2024 年度のJNTO認定外国人観光案内所表彰として、3か所の認定案内所を選定しました。
観光案内所スタッフにしか作れないショート動画による情報発信や、外国人目線の書道プログラム、さらには災害時の対応など、それぞれ独自の取り組みが評価されています。
本記事では、今回選ばれた3か所の観光案内所の取り組みを紹介します。
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JNTO、2024年度認定外国人観光案内所表彰の受賞認定案内所を選定
JNTO認定外国人観光案内所表彰は、全国各地の認定案内所の積極的な取り組みを表彰するため、2022年度から実施されています。
2024年度は2023年10月から2024年9月末までの取り組みを対象に、「訪日客へのホスピタリティ」、「連携強化による観光案内の質の向上」、「案内所における災害対応」の3部門で募集されました。
認定カテゴリーは、地域の案内を提供する「カテゴリー1」、広域の案内を提供する「カテゴリー2」、全国レベルの観光案内を提供する「カテゴリー3」があり、「訪日客へのホスピタリティ部門」についてはカテゴリー毎に表彰されます。
1.「訪日客へのホスピタリティ」部門
「訪日客へのホスピタリティ」部門では、カテゴリー1 は受賞対象者がなく、カテゴリー2で「ワンダーコンパス別府(大分県)」、カテゴリー3で「 奈良県猿沢イン(奈良県)」が選ばれました。
ワンダーコンパス別府は、案内所スタッフならではの観光情報をInstagramのショート動画で発信しています。

「観光案内所だからこそできる発信」を意識するのはもちろん、「明るく楽しくハッピーに発信」をモットーとしており、地元市民からの評判も良いそうです。

「奈良県猿沢イン」は、外国人の名前に発音から最適な漢字を選択、その意味とあわせて提供する「書道体験」が評価されました。



2.「連携強化による観光案内の質の向上」部門
「連携強化による観光案内の質の向上」部門では、カテゴリー3の「福岡空港国際観光案内所」が選ばれました。
福岡市と連携して福岡の屋台をおすすめする「屋台コンシェルジュ」(屋台案内コーナー)を、全国で初めて空港の観光案内所内に設置しています。


3.「案内所における災害対応」部門
前述の「奈良県猿沢イン」が「案内所における災害対応」部門でも選ばれました。多くの外国人観光客を受け入れている奈良県猿沢インでは、避難所開設時にスムーズな対応ができるよう準備し、「外国人のための福祉避難所」としての機能を備えていることが評価されました。
緊急対策用トイレの設置手順や、災害備蓄品の説明書も多言語で用意しています。

ほかにもピクトグラムでの各部屋の案内や、初動対応マニュアルの作成、ハラル対応の備蓄の用意、さらに総合防災訓練の実施まで、徹底した対策が行われています。


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