訪日中国人数6割減でも 「インバウンド全体としては好調」【観光庁長官会見】

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観光庁の村田茂樹長官は2月18日、定例会見を実施。同日に発表された日本政府観光局JNTO)訪日外客統計および、観光庁の旅行・観光消費動向調査の結果について報告がありました。

さらに長官は、1月に示された観光立国推進基本計画の素案などについても所感を述べました。

関連記事:観光庁長官 前回の定例会見(1月)

▲観光庁の村田茂樹長官 定例会見:訪日ラボ撮影
▲観光庁の村田茂樹長官 定例会見:訪日ラボ撮影

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中国が前年比6割減でも「インバウンド全体としては好調」

1月の訪日外国人数は359万7,500人(前年同月比4.9%減)となりました。

全体では前年を下回った一方で、韓国が全市場で初となる単月110万人を突破したほか、台湾オーストラリアでも単月としての過去最高を記録したことなどから、長官は「ここ数か月のトレンドを踏まえると、インバウンド全体としては好調な状況が続いている」という認識を示しました。

関連記事:1月の訪日外客数359.8万人、韓国が史上初の110万人超え 中国は前年比6割減

▲国・地域別の訪日外客数:日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計より訪日ラボ作成
▲国・地域別の訪日外客数:日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計より訪日ラボ作成

春節の動向は?「他市場で需要が補われている」という声も

一方で、前年同月比60.7%減となった中国については、前年は1月にあった春節が今年は2月にずれたことのほかに、中国政府による訪日自粛要請や航空便の減便が減少の要因となったと説明しました。

春節期間中における動向としては、観光庁が業界団体に対してヒアリングを実施したところ、一部では中国からのキャンセルが発生しているものの、おおむね他市場で需要が補われている状況だとしました。また一部の事業者からは前年の春節並みか微増といった声も聞こえていると説明しました。

欧米豪・中東向けのプロモーションを推進

長官は、中国における訪日需要の減少について、他の市場へのプロモーションや国内旅行を含めた全体の旅行需要で補う考えを示しました。

具体的には、欧米豪中東を中心とした訪日未経験者層に向けた大規模な広告展開や、アドベンチャートラベルの推進、東南アジア市場向けの地方誘客に特化した商談会の実施などを強力に推進していくと述べました。

また「1か月間の短期的な動向ではなく、長期的な傾向を重視していくことが重要」だとして、引き続き状況を注視していく姿勢を示しました。

訪日リピーター4,000万人・地方部の宿泊者数1.3億人目指す

第54回 交通政策審議会観光分科会が1月30日に開催され、次期観光立国推進基本計画の取りまとめに向けた素案が公表されました。

これまでの議論で、観光客の集中による過度の混雑やマナー違反による地域住民の生活への影響、日本人の国内旅行およびアウトバウンドの拡大、観光産業の人手不足といった課題が挙げられています。長官は今回の素案について、課題への対応策をしっかりと盛り込んだものであるという認識を示しました。

また、訪日外国人旅行者に占めるリピーター数を2030年までに4,000万人、地方部の延べ宿泊者数1.3億人とする目標も示されています。これについて、目標を達成するための施策を問われると、地方誘客にはリピーターを増加させることが重要だとした上で、地方部の魅力発信といったプロモーション活動をJNTOと連携して進めるほか、広域連携DMOへの支援を行っていくと説明しました。

ほかにも、観光地・観光産業の強靭化として、宿泊業が創出した付加価値額*として6.8兆円の目標が設定されました。

長官は、収益性や生産性の向上を図ることで、賃上げなどによる従業員の待遇改善や施設の改修といった再投資を促し、宿泊業の魅力向上および高付加価値サービスの提供などの好循環を実現させる必要があるという考えを示しました。

*付加価値額=営業純益+人件費+支払利息等+動産・不動産賃借料+租税公課

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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