これだけは知っておくべき訪日インド人 3つのポイント
- 訪日インド人の約82%が男性
- ハイシーズンは4月と5月、春先に集中
- 一般庶民にも手が届くようになった訪日旅行
インドに関連するインバウンド年表
1952年 | 日本とインド共和国の国交が樹立 |
2017年 | JNTOデリー事務所が設立 |
2019年 | 訪日インド人数が史上最多となる17万人を達成 |
インド基本データ
人口 | 約13億5,262万人 |
面積 | 約329万平方キロメートル |
首都 | ニューデリー |
宗教 | ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教、シク教、仏教、ジャイナ教など |
公用語 | ヒンディー語、英語 |
時差 | UTC+5:30(-3時間30分) |
通貨 | インド・ルピー |
名目GDP | 約2兆7,793億米ドル |
経済成長率 | 約6.8% |
一人当たりGDP | 約2,055米ドル |
平均月収 | 431.09米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | 2.65米ドル |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
インド市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2019年):訪日インド人は何人来ているのか
ここ6年間、訪日インド人観光客数は伸び続けており、2014年においては87,967人だった訪日インド人観光客数は、2019年には約2倍となる175,896人を記録しています。
月別訪日外客数:訪日インド人に人気なのは何月?
ここ6年間、訪日インド人が最も増加するのは4月と5月です。最も減少するのは2月で、9月から11月にかけてもある程度の上昇が見られるため、春季と秋季が人気であると分かります。雨季と乾季が続くインドから、日本の春や秋を楽しむためにやってくる訪日客が多いとも言えます。
インバウンド消費額推移(2014年~2019年):インド市場全体の規模は?
ここ6年間、訪日インド人のインバウンド消費額は伸び続けており、2014年においては147億円だった訪日インド人のインバウンド消費額は、2019年には約1.9倍となる277億円を記録しています。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2019年):訪日インド人は1人いくら使う?
訪日インド人の一人当たりインバウンド消費額は2014年の167,530円をピークに落ち込みを見せており、2019年には10,286円減となる157,244円まで減少しています。
旅行支出内訳:訪日インド人には何を買い、消費している?
訪日インド人の支出において、最も大きな割合を占めたのは宿泊費で、73,588円でした。2番目に大きな割合を占めたのは飲食費で、33,073円でした。宿泊への支出が全体の約半分を占めており、長期間滞在する観光客が多いことが分かります。
人気のお土産ものランキング:訪日インド人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 化粧品・香水 | 81.9% | 52,142円 |
2位 | 菓子類 | 76.6% | 9,639円 |
3位 | 医薬品 | 50.8% | 21,760円 |
4位 | 衣類 | 38.5% | 28,512円 |
5位 | その他食料品・飲料・たばこ | 37.1% | 10,440円 |
6位 | 靴・かばん・革製品 | 25% | 49,810円 |
7位 | 健康グッズ・トイレタリー | 22.2% | 20,203円 |
8位 | 電気製品(デジタルカメラ/PC/家電等) | 14.7% | 33,110円 |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日インド人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均6,877円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「衣類」「その他食料品・飲料・たばこ」「酒類」「靴・かばん・革製品」の順で続いています。特筆すべき点として、「電気製品(デジタルカメラ/PC/家電等)」も9.7%の訪日インド人が購入しており、一人当たり33,275円分購入していることになります。これにはインドで日本製の家電製品が人気であることの影響が考えられます。
買い物場所ランキング:訪日インド人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | スーパーマーケット | 45.5% |
2位 | コンビニエンスストア | 43.7% |
3位 | 百貨店・デパート | 41.5% |
訪日インド人に最も人気の買い物場所は「スーパーマーケット」で、45.5%が買い物をしました。続けて「コンビニエンスストア(43.7%)」と「百貨店・デパート(41.5%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日インド人で最も多い属性は?
訪日インド人の82.3%が男性、20.7%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の31.3%を占め、女性で最も多い年齢層は20〜29歳で全体の6.4%を占めます。
滞在日数:訪日インド人は何日間訪日旅行する?
訪日インド人の滞在日数は、観光・レジャー目的の場合と業務目的の場合、どちらも7〜90日間が最多です。業務目的では91日以上1年未満の滞在も見受けられます。
訪日経験:訪日インド人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2019年の訪日インド人は、初来日が53.89%、リピーターが46.11%でした。
旅行形態:訪日インド人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日インド人の旅行形態は、観光・レジャー目的の場合と業務目的の場合、どちらも個別手配が最多です。観光・レジャー目的では団体ツアーも18.6%を占めており、業務目的で訪日するインド人の一部には団体ツアーを使う人も見られます。しかし、業務目的では個別手配が96.8%と団体ツアーはほとんど使われていないようです。
日本の観光情報の収集:訪日インド人の訪日旅行の情報手段は?
訪日インド人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「日本在住の親族・知人(27.4%)」でした。合わせて「自国の親族・知人(21.7%)」「口コミサイト(20.0%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(66.2%)」でした。合わせて「無料Wi-Fi(51.4%)」「飲食店(38.8%)」と続いています。
インド市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
インド人の海外旅行者数の推移(2012年〜2018年):インド人の海外旅行需要は?
ここ6年間、インド人の海外旅行者数は伸び続けており、2012年には1,492万人だった海外旅行者数は、2017年には約1.6倍となる2,394万人を記録しています。
インドで人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | サウジアラビア | 1,656,245人(2016年) |
2位 | タイ | 1,415,197人(2017年) |
3位 | アメリカ | 1,285,466人(2017年) |
4位 | シンガポール | 1,272,077人(2017年) |
5位 | クウェート | 1,138,733人(2016年) |
インド人に人気の海外旅行先は、サウジアラビア、タイ、アメリカ、シンガポール、クウェートとなっています。サウジアラビア、アメリカ、クウェートはインド人労働者が多く、出稼ぎのために多くのインド人が出国していることが数字から見て取れます。2016年、1位のサウジアラビアには161万人のインド人が訪れています。なお、日本は第24位でした。