これだけは知っておくべき訪日台湾人 3つのポイント
- 4月から7月にかけて安定した訪日数を持っている
- 親日度ランキング1位、多くの台湾人が日本に興味
- リピーター率約91%、コロナ後の「リベンジ旅行」に期待
台湾に関連するインバウンド年表
1952年 | 日本と中華民国の国交が樹立 |
1972年 | 日本と中華民国の国交が断絶 |
1973年 | 現在の日本台湾交流協会が設立 |
2019年 | 訪日台湾人数が史上最多となる489万人を達成 |
台湾基本データ
人口 | 約2,360万人 |
面積 | 約3万6,000平方キロメートル |
首都 | 台北 |
宗教 | 仏教、道教、キリスト教など |
公用語 | 中国語(台湾華語) |
時差 | UTC+8(-1時間) |
通貨 | ニュー台湾ドル |
名目GDP | 約5,894億米ドル |
経済成長率 | 2.63% |
一人当たりGDP | 約25,048米ドル |
平均月収 | 1,375.92米ドル |
ビッグマック指数(経済力) | 2.41米ドル |
(参照)THE WORLD BANK Population, total、United Nations National Accounts - Analysis of Main Aggregates (AMA)、外務省 国・地域基礎データ、Numbeo Rankings by Country of Average Monthly Net Salary(After Tax)(Salaries And Financing)、The Economist The Big Mac index
台湾市場の訪日旅行(インバウンド)データ
訪日外客数推移(2014年~2022年):訪日台湾人は何人来ているのか
コロナ前の2019年までは、訪日台湾人客数は6年連続で増加し、2019年には489万602人と500万人に迫りました。コロナ後の2022年は33万1,097人と、東アジアからの訪日客の中ではやや低調なペースで回復しています。
月別訪日外客数:訪日台湾人に人気なのは何月?
コロナ前の2019年までの傾向では、訪日台湾人が最も増加するのは4月から7月でした。春季から夏季にかけての時期が最も人気であったことが分かります。最も減少するのは12月から1月となっています。
インバウンド消費額推移(2014年~2022年):台湾市場全体の規模は?
コロナ前の2019年までの6年間、訪日台湾人のインバウンド消費額はおおむね緩やかな上昇傾向にありました。ピークとなった2018年には6,069億円を記録しましたが、パンデミックの影響で直近3年間は大きな落ち込みをみせました。
一人当たりインバウンド消費額推移(2014年~2022年):訪日台湾人は1人いくら使う?
訪日台湾人の一人当たりインバウンド消費額は、コロナ前は2015年をピークに2019年までおおむね減少傾向にありましたが、コロナ明けの2022年には、旅行者層の変化に伴い22万9,210円へと大幅な増加をみせました。
旅行支出内訳:訪日台湾人には何を買い、消費している?
訪日台湾人の支出において、最も大きな割合を占めたのは買物代で、7万784円でした。2番目に大きな割合を占めたのは宿泊費で、6万66円でした。飲食費や娯楽等サービス費よりも、買物代に比重をおいていることがわかります。
人気のお土産ものランキング:訪日台湾人は何をお土産に買っていく?
費目 | 購入率 | 購入者単価 | |
---|---|---|---|
1位 | 菓子類 | 78.1% | 8,470円 |
2位 | 医薬品 | 57.1% | 12,890円 |
3位 | その他食料品・飲料・たばこ | 44.2% | 6,533円 |
4位 | 衣類 | 39.6% | 13,352円 |
5位 | 化粧品・香水 | 38.4% | 16,576円 |
6位 | 健康グッズ・トイレタリー | 28.8% | 10,640円 |
7位 | 靴・かばん・革製品 | 21.2% | 16,159円 |
8位 | 酒類 | 18.5% | 5,538円 |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日台湾人に最も人気のある品目は「菓子類」で、一人あたり平均8,470円分購入されています。購入率順に並べると、「菓子類」を筆頭に、「医薬品」「その他食料品・飲料・たばこ」「衣類」「化粧品・香水」の順で続いています。特筆すべき点として、「健康グッズ・トイレタリー」も28.8%の訪日台湾人が購入しており、一人当たり10,640円分購入していることになります。これには台湾国内での日本の健康グッズやトイレタリーが人気であることの影響が考えられます。
買い物場所ランキング:訪日台湾人はどこで買い物をしている?
買い物場所 | 購入率 | |
---|---|---|
1位 | ドラッグストア | 86.7% |
2位 | コンビニエンスストア | 83.3% |
3位 | スーパーマーケット | 66.9% |
(参照)観光庁 訪日外国人消費動向調査 2019年より
訪日台湾人に最も人気の買い物場所は「ドラッグストア」で、86.7%が買い物をしました。続けて「コンビニエンスストア(83.3%)」と「スーパーマーケット(66.9%)」がランキング上位に入っています。
年齢・性別構成比:訪日台湾人で最も多い属性は?
訪日台湾人の48.3%が男性、51.7%が女性です。また、男性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の16.3%を占め、女性で最も多い年齢層は20〜29歳で全体の15.1%を占めます。
滞在日数:訪日台湾人は何日間訪日旅行する?
訪日台湾人の滞在日数は、全体の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも4〜6日間が最多です。次に多いのは7~13日間で、コロナ前の2019年よりも割合が増えており、コロナ後の滞在期間の長期化が読み取れます。
訪日経験:訪日台湾人は初訪日・リピーターどちらが多い?
2023年第1四半期の訪日台湾人は、初来日が8.8%、リピーターが91.2%でした。
旅行形態:訪日台湾人は団体旅行と個別旅行どちらが多い?
訪日台湾人の旅行形態は、全目的の場合と観光・レジャー目的の場合、どちらも個別手配が最多です。しかしいずれの場合でも、個人旅行向けパッケージ商品を利用する人の割合が他の国籍よりも比較的高い数字になっており、訪日台湾人には個人旅行向けパッケージ商品も人気であることがわかります。
日本の観光情報の収集:訪日台湾人の訪日旅行の情報手段は?
訪日台湾人が旅マエに情報収集をする際、最も役に立ったのは「動画サイト(YouTube/愛奇芸等)(35.3%)」でした。合わせて「個人のブログ(32.6)」「日本政府観光局ホームページ(27.7%)」と続いています。また、旅ナカで最も役に立った情報は「交通手段(73.4%)」でした。合わせて「飲食店(48.1%)」「観光施設(44.5%)」と続いています。
台湾市場のアウトバウンド(海外旅行)データ
台湾人の海外旅行者数の推移(2012年~2020年):台湾人の海外旅行需要は?
コロナ前の2019年までの6年間、台湾人の海外旅行者数は増加し続けており、ピークであった2019年には1,710万人を記録しました。しかし2020年にはパンデミックの影響を受け234万人まで激減しました。
台湾で人気の海外観光地ランキング:訪日旅行の競合となる国は?
国名 | 過去五年間で最多の外客数 | |
---|---|---|
1位 | 中国 | 6,136,081人(2018年) |
2位 | 日本 | 4,890,602人(2019年) |
3位 | 韓国 | 1,260,493人(2019年) |
4位 | ベトナム | 926,744人(2019年) |
5位 | タイ | 790,039人(2019年) |
(参照)日本政府観光局(JNTO) 訪日旅行データハンドブック 2022年より
台湾人に人気の海外旅行先は、中国、日本、韓国、ベトナム、タイと、全てアジア諸国となっています。中国は同じ中華圏であり、飛行機代もそれほど高くないため人気があります。ベトナムは物価も安いため、庶民でも手が出る海外旅行先として知られています。コロナ禍から回復したタイミングでも、同じ理由でこれらの国・地域が人気になるものと考えられます。