無数の「〇〇ツーリズム」が現れた理由/訪日外国人の誘致に有効な「ニューツーリズム」とは

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エコツーリズムグリーンツーリズムロケツーリズム、ヘルスツーリズム……など、特定のテーマを主軸にすえた観光のありかたを表す「〇〇ツーリズム」は無数に存在します。

このような表現が濫発する背景には、観光のあり方の変化があると言われています。

従来、観光資源として認知されていなかった地域や建造物、サービスなどが、観光資源として利用されるようになりました。

「〇〇ツーリズム」にはいったいどれくらいの種類、特徴があるのでしょうか。


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ニューツーリズムの台頭で、大量に現れた〇〇ツーリズム

エコツーリズムグリーンツーリズムのような表現は、ひとまとめに「ニューツーリズム」と総称されることがあります。

近年の旅行スタイルの多様化により登場した観光スタイルであるためです。

無数に切り口を考えられるため、とにかく種類が多いのが特徴です。興味関心の数だけ存在するといっても過言ではないのではないでしょうか。以下に列挙してみましょう。

  • エコツーリズム:自然環境やそれと関わりの深い伝統文化が対象
  • グリーンツーリズム:農林漁業体験、農山漁業の自然や文化に触れる
  • 世界遺産観光:世界遺産を巡る
  • 産業観光:歴史、文化的な価値のある産業文化財や産業製品を観光資源とする
  • ヘルスツーリズム:温泉療法や森林療法、海洋療法などを行う
  • メディカルツーリズム:在住地域では受けられない医療が目的。広義のヘルスツーリズムに含まれる
  • スポーツツーリズム:スポーツをしたり、観戦したりすることが目的。スポーツイベントの参加も含まれる
  • 宗教ツーリズム:神社、寺院など宗教と関わりの深い地域、建造物を巡る
  • ダークツーリズム:被災地、戦争跡地などを対象とする観光スタイル
  • ロケツーリズム:ドラマ、映画、アニメなどの舞台になった地域を巡る

また、数十年前は旅行会社が商品開発、情報発信などを行っていましたが、インターネットの登場などにより、旅行者を受け入れる地域自身がこれらを行う着地型観光が台頭するようになりました。

ニューツーリズムは、この着地型観光ともかかわりが深いと言われています。

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ニューツーリズムの特徴とは

ニューツーリズムのメリットは、魅力的な観光資源がないと思われていた地域にも参入できる可能性がある点です。前述の通り、とにかく多種多様なので自由に考案することができます。

さらにニューツーリズムの特徴を挙げてみましょう。

旅行者の趣味趣向の影響が大きく、国内外で需要が異なる

ニューツーリズムは、「○○ツーリズム」のように観光プランのコンセプトに応じて分類されるのが一般的です。旅行者の趣味趣向が事業の成功、失敗に大きく影響します。

国内ではマイナーな旅行プランであっても訪日外国人観光客にとっては馴染み深く、旅行者が集まるということもあるでしょう。反対に日本人向けのプランがそのまま、訪日外国人観光客から高い評判を集める可能性もあります。

訪日外国人観光客の多くは日本らしいコンテンツを求めていますが、その一方で世界的に人気があるコンテンツを主軸に据えた商品が人気を集めることもあります。代表例としては、ツーリングや登山などのスポーツツーリズムが挙げられます。

リピーターの受け皿に

ニューツーリズムではただ見るだけでなく、体験することが重んじられると考えられています。インターネットで画像や映像が気軽に見られるようになったことも影響しているのではないでしょうか。特に地域の人々との交流が大きな魅力になります。

また、体験的なコンテンツにはディープな魅力があり、観光スタイルの多様化、興味関心の先鋭化にも対応できると言われています。特にすでに一通りの旅行を済ませたリピーター訪日外国人観光客から、人気を集めやすいのではないでしょうか。

多くの訪日外国人観光客が最初に訪問するのは、東京、名古屋、京都などの都市部を周遊するゴールデンルートだといわれています。そのため、地方のニューツーリズムは2回目、3回目の旅行の受け皿として機能すると思われます。

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地域の観光資源を発見して、新たな観光スタイルを開発

エコツーリズムグリーンツーリズムロケツーリズム、ヘルスツーリズム……など、明確なコンセプトを持つ観光スタイルの名称が多数あるのは、ニューツーリズムが台頭してきたためだと言われています。

旅行需要の多様化などを背景に、それまで認識されていなかった観光資源が注目を集めるようになったのです。

ニューツーリズムにはとかくさまざまな種類がありますが、体験型コンテンツや地域の人々との触れ合いなどが、大きな魅力になると言われています。

ただし、コンセプトがはっきりしているという性質上、ターゲット層が絞られやすいため、プロモーション、コース設計を行う際には注意しなくてはなりません。日本人と異なる感性を持つ訪日外国人観光客の集客を目指す場合は、市場調査が必要でしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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