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流行語大賞に輝き、インバウンド業界のみならず、日本中から注目を集めた「爆買い」。その後、たびたび「もうすぐ終わり」「終焉か」と報じられ、平成28年(2016年)10月には日銀が、地域経済担当部署からの報告を集約した「地域経済報告(さくらリポート)」という資料内で「終息に向かっている」と発表しました。

爆買いする訪日中国人観光客の多くは親族一同にお土産をまとめ買いすることを旅行の主目的にしていたり、そもそも転売目的の代理購入業者だったりと、層に偏りがあったと言われています。しかし、中国政府が関税引き上げなどの対策を行ったため、このような訪日中国人観光客は減少してしまいました。日本の商品に魅力を感じていたから購入したという側面もあるにはあるのでしょうが、それ以上にお得に買い物ができる環境に依存していた部分が大きかったのです。

だからこそ、爆買いは長続きしなかったと考えることもできますが、ちょっとひねって「訪日中国人観光客は買い物したくなる仕掛けさえあれば、日本の商品をまた爆買いし始める可能性がある」と考えることもできるでしょう。このような理由から、日本での導入が発表された中国の巨大なカード会社「UnionPay(銀聯)」のプラットフォーム「優計画」が”第二次爆買い”を引き起こすのではないかと見る向きがあります。

今回は、訪日中国人観光客の購買行動に大きな影響を与えると見られている「優計画」についてご紹介します。

 

第二次爆買いを引き起こすかもしれない銀聯(ぎんれん)の「優計画」とは

銀聯は国際的に存在感を発揮している、中国の金融機関

銀聯(ぎんれん)とは、2002年に中国の銀行カード産業発展を目的に、80を超える同国内の金融機関が共同して設立した企業。それまで中国では地域、金融機関間での決済システムが統一されておらず、取引ができないなどの問題がありましたが、銀聯が誕生したことにより解決しました。

現在は国内外400以上の組織が加盟しており、中国のほかアメリカ合衆国、大韓民国、タイ、シンガポール、ドイツ、フランス、オーストラリアなど約20カ国に加盟店が存在。三井住友カード、三菱UFJニコスが銀聯クレジットカードを、クレディセゾンが引出専用の銀聯プリペイドカードを発行しており、日本にも進出しています。

クーポン、プロモーションサービスを兼ね備えた送客プラットフォーム「優計画」

「優計画」は一言で言うと、銀聯カード会員向けの割引クーポンサービス。加盟店はクーポンを使った値下げでお得感を演出できるだけでなく、銀聯国際を通じて海外の大手銀行や大手旅行代理店などからそのプロモーションを行うことができます。2016年7月に香港・マカオでの運用を開始して以降、タイやシンガポールなどでも導入されており、国際的に実績を重ねています。

平成28年(2017年)1月5日、リンク・プロセシング、三井住友カード、マツモトキヨシホールディングスは一斉に、「優計画」に参画することを発表。リンク・プロセシングは同社の提供する決済ソリューション「Anywhere」の活用、三井住友カードは加盟店開拓の協力、マツモトキヨシホールディングスはドラッグストア「マツモトキヨシ」免税店での順次導入と立場は三者三様です。

マツモトキヨシといえば、爆買いで大きな恩恵を受けたことで知られており、日本経済新聞はマツモトキヨシホールディングスの2016年3月期連結決算における営業利益が前期比で53%増となる270億円程度になる見通しだと報じています。「優計画」への参画は、さらなるインバウンド需要の獲得を狙っていると見て、間違いないのではないでしょうか。

また、爆買いで当たったと同時に、その後、大きく営業利益を落としたと言われているラオックスも「優計画」を導入することが明らかになっています。こちらは需要の取り戻しを目指した動きといったところでしょうか。とにもかくも訪日中国人観光客の需要が見込める大手小売チェーンが、早々に名乗りをあげた格好となります。

 

まとめ:あの爆買いが再び……?

中国政府が関税引き上げなどの対策を行ったことで、終焉したと言われている爆買い。その恩恵を受けたマツモトキヨシ、ラオックスの2社が、日本への導入が決定した銀聯(ぎんれん)のプラットフォーム「優計画」への参画することが明らかになりました。「優計画」はクーポンによる割引とそのプロモーションを兼ね備えたサービスで、すでに香港、タイ、シンガポールなどで実績をあげています。

中国には春節(旧暦の正月)という長期休暇があり、今年は1月28日からの6連休。中国人は訪日外国人観光客の中で大きなパイを占めているため、インバウンド業界は一気に盛り上がりを見せることが予想されます。「優計画」を導入した2社には、かつての爆買いを思わせるほどの大盛況を記録するかもしれません。

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