この記事は約3分で読み終わります。

NEXCO西日本のインバウンド対策の取り組みとして、インバウンド向け高速乗り放題企画「山陰・瀬戸内・四国エクスプレスウェイパス」の発売について、先日訪日ラボでお伝えしました。そこで海外では「フリーウェイ」などとの名称がつくように、高速道路が無料で走れることが多く、それに対して日本の高速は高額であることについて言及しました。

その日本の高速料金、諸外国と比較するとどれぐらい高いかご存知でしょうか?高速利用が有料の国と比較すると、およそ2〜6倍の高額設定となっています。

インバウンド主要国のなかでも無料で高速道路を使える国が

インバウンドビジネスにおいて、「あちらの国での常識」を知ることはインバウンド受け入れ体制の整備のために重要なキーポイントと言えます。インバウンドで訪れる訪日外国人観光客の出身国のなかには、高速道路の利用が無料の国があります。

国土交通省「諸外国における高速道路料金の動向」より引用

国土交通省「諸外国における高速道路料金の動向」より引用

欧州では高速道路利用が原則無料である国が多く、ドイツ、イギリス、スイス、オーストリア、オランダがこれに該当します。またインバウンド市場において人数ランク第5位のアメリカ、そしてカナダ、さらに近年インバウンド需要が急増しているシンガポールも高速道路利用が原則無料となっています。

欧米諸国では有料区間が100%でないことが多い上、かかっても日本より安い

それでは、利用料が有料の国の利用料金と日本の料金を比較してみましょう。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング「「高速道路の原則無料化」の検証」より引用

三菱UFJリサーチ&コンサルティング「「高速道路の原則無料化」の検証」より引用

2010年時点での日本と欧米諸国の高速道路の利用料金を比較してみると、日本の料金の高額さがわかります。日本の高速は、基本的に普通車で1kmあたり24.6円+ターミナルチャージとして150円となっています。仮に100kmほど移動すると2500円程度の高速料金となります。

昨年からアニメ映画「君の名は。」でインバウンドでも脚光を浴びる飛騨地方の飛騨トンネルなどの長大トンネル区間については、1kmあたり39.36円に跳ね上がります。また、全高速道路中の有料区間の割合を示す有料化率は100%となっています。

一方、先ほど「原則無料」として紹介したアメリカは、有料化率はわずか7%。しかも高速利用料金はわずか4.8円/kmで、日本の価格よりもずっと安価です。また、ドイツも原則無料の国としてご紹介しましたが、利用料がかかるのは12t以上の貨物車のみであり、普通車は無料です。

その他の国を見ても、有料化率が100%であることはまれで、また高速料金もおおよそ日本の1/6〜1/2程度で安価に利用できることが見てとれます。

インバウンド重要国、中国の高速は有料ながらも利用料金は日本の1/6

国土交通省「諸外国における高速道路料金の動向」より引用

国土交通省「諸外国における高速道路料金の動向」より引用

そして、インバウンド市場においてシェア率1位、2位を独占する中国、韓国は、高速道路有料国ながらも日本よりずっと安価に高速道路を利用できます。(※以下、中国と韓国のデータは2011年時点の料金体系および為替レート)

中国においては有料化率95%で、利用料金はなんと1kmあたり4円で日本のおよそ1/6以下となっています。また、韓国も有料化率89%ながらも、利用料金は5円。やはり日本の1/6程度となっています。2011年の為替相場よりも現在多少円安になっているものの、これだけ料金が違えば、訪日中国人観光客や訪日韓国人観光客はやはり割高感を覚えることでしょう。

 

まとめ:レンタカーの利用促進を図るには高速道路料金の見直しが必要?

インバウンドのFIT化、コト消費化が進むにつれ、インバウンドの地方誘致の可能性が広がりつつあります。インバウンドにおいても日本ならではの体験をしたい、そして、地方でゆっくり過ごしたいというニーズが徐々にあらわれつつあるからです。

そのためには地方ならではの周遊コンテンツの開発が重要になりますが、そのために重要なのが「足」でしょう。地方では都市部ほど公共交通機関の自由がないことから、レンタカーの利用促進がキーポイントになりうります。とすれば、中距離移動に便利な高速道路の利用促進もインバウンドの課題と考えられ、諸外国と比較した際の日本の高速道路利用料金の割高感の解消も、地方誘致の鍵になるのではないでしょうか。

<参考>

 

 

訪日ラボに「いいね」をして
最新情報を受け取る

インバウンド最新情報をお届けします。

これ以上前の記事はありません…