インバウンドビジネスに向けた交通機関の変化:訪日外国人観光客専用チケットの販売、観光情報の発信も

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使い勝手の良い移動手段が無ければ、旅行を楽しむのは困難です。海外から訪日外国人観光客を招くうえで、交通機関の整備は優先的に対応すべき課題だと言えるでしょう。

政府が「観光先進国」を目指し、訪日外国人観光客の増加に力を入れている今、鉄道や空港などの交通機関の周辺では、大きな変化が起こっています。多言語対応訪日外国人観光客向けのチケットの販売に加え、観光情報の発信などが行われていることも。インバウンドビジネスを行っている観光業、飲食業者にも影響があるのではないでしょうか。

今回は、交通機関に関連するインバウンドビジネスの動向を見ていきます。

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多言語対応+使いやすさ

観光庁が「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」を発表したのは、2014年3月。これは2020年の東京オリンピック、パラリンピックに向けて、多言語対応のノウハウを詳細に解説したものです。日本語の分からない訪日外国人観光客が快適に旅行できる環境を整えるには、細かな配慮が必要で、現在もその取り組みが続けられています。

駅構内にタッチパネル

豊橋駅東西自由連絡通路内「とよはし情報プラザ」に、タッチパネル式の観光案内板とタブレット端末を新設

豊橋駅東西自由連絡通路内「とよはし情報プラザ」に、タッチパネル式の観光案内板とタブレット端末を新設

愛知県豊橋市、豊橋観光コンベンション協会は、豊橋駅構内に日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)の5ヶ国語に対応したタッチパネル式の観光案内板を設置。交通機関の利用方法に加え、観光地やその楽しみ方の紹介まで行っています。

多言語対応の観光アプリ

青森県青森市は日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)に対応した多言語対応の観光案内アプリ「青森市観光ナビ」を配信。バスや鉄道の乗り換え方法が調べられるほか、イベント、施設情報、防災情報など総合的に情報発信を行っています。

24時間利用できる通訳サービス

佐賀県観光連盟は、コールセンターと連動して24時間使える通訳サービスの対応言語を、4カ国語から12カ国語へと拡大。交通機関、宿の予約などで利用されることが多いそう。

たとえば、言葉が分かったとしても交通機関を利用するのは難しいもの。県や観光協会がタッチパネルやアプリの開発、通訳サービスの提供などを行うことで、日本語が分からなくても簡単に行き先を調べられるようにする取り組みが行われているようです。訪日外国人観光客がより快適に旅行を楽しめる環境が徐々に整っています。

訪日外国人観光客向けチケット

訪日外国人観光客向けのチケットの販売も行われています。特徴は観光案内、割引サービスなどとセットになっていること。

観光案内、割引クーポン付きチケット

「Nishitetsu Welcome Ticket」と「Nishitetsu Airport Bus Ticket」

「Nishitetsu Welcome Ticket」と「Nishitetsu Airport Bus Ticket」

西日本鉄道は、訪日外国人観光客専用の乗車券「Nishitetsu Welcome Ticket」「Nishitetsu Airport Bus Ticket」を4月25日から期間限定で発売。訪日外国人観光客がよく利用する博多駅、世界文化遺産のある大牟田、太宰府などに行きやすいチケットです。購入者には観光情報を掲載した冊子、割引クーポンの配布も行われます。週末の休暇を利用した短期間旅行者なら、これだけでルートが組めるかもしれません。

交通機関の連携で、周遊チケット

JR西日本、関西エアポートをはじめとした関西圏の交通10社は、訪日外国人向けの統一交通パス「KANSAI ONE PASS(関西ワンパス)」を販売。「ICOCA」をベースにしたチャージ式カードで、関西圏の主要交通機関が利用できます。観光スポット、ショッピング施設での優待サービスも提供。

交通機関は旅行者が必ず利用するものなので、専用チケットは訪日外国人観光客の心強い味方になりそうです。チケット販売に合わせて、施設、観光地などの紹介も行われていますが、これらの場所に訪日外国人観光客が集まる可能性も考えられます。観光業、飲食業者の方は今後の動向に注意を払いたいところですね。

現金を持たずに旅行できるICカード

日本ではクレジットカード、電子マネーを利用する機会はそこまでありませんが、海外には日本以上に浸透している国がいくつもあります。その代表例として知られているのは中国。中国では現金ではなく、「WeChat Payment」などの決済サービスを利用する人が多いと言われています。

自民党は4月13日、東京オリンピック、パラリンピックに合わせて、訪日外国人観光客向けのICカードを発行する「JAPANカード構想」などを柱とした提言案をまとめました。このカードは交通機関だけでなく、商品の支払いなどにも使える予定です。

「Suica」「ICOCA」などが普及した現在、日本人でも切符を買うのは面倒に感じますが、カード決済に慣れた訪日外国人観光客ならば尚更のことでしょう。現金を持たずに、旅行する訪日外国人観光客は今後、増加するかもしれません。

まとめ:旅行しやすい仕組みづくりが進んでいる

言葉の分からない訪日外国人観光客のための仕組みづくりは着々と進んでいます。今回は交通機関に関わるところだけを紹介しましたが、多言語対応、使いやすいチケットの販売、イベント、観光情報の発信など、その取り組みは多岐にわたります。

東京オリンピック、パラリンピックに向け、このような動きは今後も続いていくのではないでしょうか。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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