交通業界でのスポーツツーリズム促進の動き:京急グループ、ウィンタースポーツ向け新バス路線「羽田空港~白馬線」の運行を開始

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年々増え続ける訪日外国人観光客の増加を受け、日本国内の各企業、自治体訪日外国人観光客誘致の取り組みを行っています。

訪日外国人観光客の訪日目的として、「日本食を食べること」「ショッピング」「日本の歴史・伝統文化体験」などが多い傾向にありますが、最近ではスキーや、登山、海水浴などを楽しむために訪日する訪日外国人観光客も増え、スポーツを観光資源とした旅行形態である「スポーツツーリズム」が脚光を浴び始めています。

京急グループの羽田京急バス株式会社(以下、羽田京急バス)は、アルピコ交通東京株式会社と共同で、スポーツツーリズムに関連した新たなインバウンド向けサービスを展開します。

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会場での開催に加え、一部講演ではオンライン配信(参加費無料)も実施!さらに、チケットを購入した方限定でアーカイブ配信も予定しています。

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12月中旬より新路線「羽田空港~長野県白馬村」の運行を開始:ウィンタースポーツで有名な地域

白馬村:Wikipediaより引用

白馬村:Wikipediaより引用

羽田京急バスは、アルピコ交通東京株式会社と共同で、2016年12月17日から2017年3月5日まで、京急リムジンバスの新路線「羽田空港白馬線」の運行を行います。(認可申請中)

長野県白馬村は、スキー、スノーボードなどウィンタースポーツで有名なエリアで、訪日外国人観光客にもとても人気の高いスポットです。

羽田空港国際線ターミナルから白馬村まで乗り換えなし:車内にはWi-Fi完備+多言語対応も充実

白馬線で使用する夜間高速タイプの車両:京急グループより引用

白馬線で使用する夜間高速タイプの車両:京急グループより引用

今回、羽田京急バスが運行を開始する新路線「羽田空港白馬線」によって、訪日外国人観光客羽田空港国際線ターミナルから出発し、白馬地区まで直通での移動が可能になります。

所要時間は片道おおよそ5時間30分。運賃は大人9,000円、小児7,000円です。

また、車内にはWi-Fiが完備してあり、多くの訪日外国人観光客の乗車を見込んで、通訳用のタブレット導入、車内モニターでの英語案内など言語対応も実施。

このように羽田京急バス長野県白馬村までの新路線を展開することで、インバウンド収益増加を図ります。それでは、羽田空港からの到着地として長野県白馬村が選ばれた背景には何があるのでしょうか?

約80,000人の訪日外国人観光客が白馬村に訪問:主にオーストラリアからの訪日客を中心にウィンタースポーツによるスポーツツーリズムが好評

白馬村のホームページ内の観光統計には、年度ごとに白馬村に宿泊した訪日外国人観光客の数が記載されています。

白馬村 訪日外国人観光客宿泊者数データ:【白馬村】平成26年中における外国人観光客宿泊者数より引用

白馬村 訪日外国人観光客宿泊者数データ:【白馬村】平成26年中における外国人観光客宿泊者数より引用

「平成26年中における外国人観光客宿泊者数」を確認すると、合計で77,724人の訪日外国人観光客が白馬村に宿泊していることがわかります。その前年である平成25年度には60,556人となっているため、比較すると対前年30%増を記録しています。

平成26年年度の白馬村に宿泊した訪日外国人観光客数を出身国別に見ていくと、アジア圏からの訪問者数が22,839人、ヨーロッパ圏からの訪問者数が5,817人、アメリカ大陸からの訪問者数が4,409人です。

ここで特筆すべきは、オーストラリアなど オセアニア圏からの白馬村への訪問者数が全体の56%を占める43,797人を占めている 点です。

観光庁よりリリースされた「平成26年度観光白書」によると、平成26年におけるオーストラリアやニュージーランドからの総訪日外国人観光客は、約240,000人となっており、これは総全体比で見たときにわずか2.4%にとどまります。にもかかわらず、その6分の1もの観光客が白馬村に流れています。

ここからわかることは、白馬村の提供するスキー、スノーボードを中心としたスポーツツーリズムオーストラリアなどオセアニアを主とした訪日外国人観光客に好評であるということです。

また、以前訪日ラボで「インバウンドカレンダー」としてご紹介したとおり、12月、1月はスノースポーツ需要とオーストラリア夏休みが重なる最大の訪日シーズンと鳴っています。

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今回、羽田京急バスが、羽田空港から白馬村までの新路線の運航を開始した背景として、白馬村のウィンタースポーツを通じたスポーツツーリズム訪日外国人観光客の間で人気となっている事実があるということが予測されます。

まとめ:白馬村のスポーツツーリズムの人気から空港まで直結の新路線の運行が開始

白馬村のスポーツツーリズムは、訪日外国人観光客に好評であり、結果的に毎年多くのインバウンド誘致を実現しています。

羽田京急バスは、そのような状況を活かし、羽田空港から白馬村までの新路線の運行を開始しています。

交通業界にとって、常にインバウンド需要に対してアンテナを張っておくことは重要です。今回の羽田京急バスインバウンド対策は理にかなったものといえるため参考になります。

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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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