[まとめ編①]インバウンド対策で外国人雇用する際に知っておくべきこと

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インバウンド誘致するにあたって、実際に外国人スタッフを雇用することは、有効な手立ての一つです。訪日ラボでは、「中国人」「台湾人」「香港人」「韓国人」「カナダ人」「オーストラリア人」「タイ人」「イギリス人」「アメリカ人」に関して出身国別の平均年収や仕事観、国民性などに関して解説してきました。今回と次回の2回に分けて「まとめ編」と題し、これらの外国人を雇用する際に注意するべきポイントを重要な部分のみピックアップしてご紹介します。

 


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中国人を外国人雇用する際に知っておくべきこと

中国人の国民性

中国人にはメンツや意地を重んじ、家族や親族、自分と同じような経済力、ライフスタイル、価値観などを持つ仲間を大切にする心理があります。

また、中国人には以下の傾向があるといわれています。

  • 強い行動力を持ち、団体行動はあまり得意ではない
  • 特別なもてなしをされるのが好き
  • 親しい人に対してはとても親切だが、無関係な人には冷たい
  • 頑固なところがあり、自分の言い分をなかなか譲らない

中国人の仕事や会社に関する価値観

中国では、地縁や血縁、派閥を中心にした人間関係の中で社会が動いています。そのため、会社組織内においても、一度「仲間」と認識すれば比較的礼節をもって接する傾向にあります。

また、中国人の仕事や会社に関する価値観には、以下のような傾向があります。

  • 約束や契約に関し、自分の不利益に関わることに厳格
  • 逆に相手の不利益にはアバウト
  • 雇用時の待遇に関し、細かい質問や確認を求める

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台湾人を外国人雇用する際に知っておくべきこと

台湾人の国民性

台湾は、中国や日本、アメリカなどからの影響を強く受けており、また、海外文化の受容にとても積極的な国民性です。親日家が多いことでも有名で、特に若者は日本のエンターテイメントなどに関心が高いと言われています。

また、台湾人には以下の傾向があるといわれています。

  • 明るくおおらかな性格で、初対面でもすぐに打ち解ける
  • 冒険心の強いチャレンジャーが多く、失敗を恐れない
  • 勝負事が好き
  • 面子、個人の自由を重視し、独立心が強い
  • 血縁関係による結びつきが強い
  • 流行に敏感で、日本のカルチャーに興味をもつ若者が多い

台湾人の仕事や会社に関する価値観

台湾には、儒教の思想・倫理観が残っており、中国的な家族制度の影響があります。そのため、台湾国内の会社組織においては、中国と似たような傾向があり、トップダウン型が多い傾向にあります。

また、台湾人の仕事や会社に関する価値観には、以下のような傾向があります。

  • 時間と利益を重視する
  • 長期的な企業の展望よりも、短期の利益を重視する
  • 「面子」を重視する

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香港人を外国人雇用する際に知っておくべきこと

香港人の国民性

香港は、中国の特別行政区という立ち位置ながら、大陸の中国人とは異なる文化、国民性を持っています。歴史的背景から、中国の一部であるにもかかわらず、資本主義経済を採用する特殊な地域であり、文化的背景もイギリスの影響を色濃く受けています。

香港人の国民性の特徴は以下のとおり。

  • 中国人としてのアイデンティティが弱い
  • エンターテイメントなどへの関心は強い
  • 自立心が強く、周囲の意見に左右されない。
  • 無表情で冷たい印象を受けるが、世話好きな一面もある
  • 個人主義的な考えを持つ
  • 損得勘定をする反面、好きなものにはしっかりお金を使う
  • せっかちで、気が強い

といったように、中華圏文化と欧米圏文化のハイブリット的な性質を持つことが特徴です。

香港人の仕事や会社に関する価値観

ビジネス面でも香港人の国民性は欧米圏と中華圏のハイブリッドであるということが言えます。

また、香港人の仕事や会社に関する価値観には、以下のような傾向があります。

  • 肩書を重要視する
  • 意思決定やリスク管理、効率性に長ける
  • 「面子」を重視する
  • 競争心が強い

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韓国人を外国人雇用する際に知っておくべきこと

韓国人の国民性

現在でも頻繁にメディアに取り上げられているように、日本と韓国は歴史的な問題を抱えており、日本に対してあまり印象を持っていない韓国人も大勢います。

現在の50歳~60歳代には強烈な半日思想を持つ韓国人も多く、今もなお解決に至っていないという現状がありますが、近年のインターネット・スマートフォンの普及による情報量・ソースの多様化により、今の韓国人の若者にはそこまで半日感情がないといった話もあります。

どちらにせよ、韓国人を外国人雇用する場合は、お互いの持つ歴史的認識の違いは頭に入れておくべきでしょう。

一般的に、韓国人には以下の傾向があるといわれています。

  • 儒教の影響が色濃く残っており、家族や親族などの身内を大切にし年長者を敬う傾向がある
  • 愛国心が強い
  • 気が強くストレートな感情表現を行い、曖昧なことを嫌う
  • 感情的な気質で、熱くなりやすい
  • せっかちで待つのは不得意

韓国人の仕事や会社に関する価値観

韓国国内の会社は、オーナー経営が殆どで、資本と経営の分離がなされていないケースが数多くあります。また前述の通り、韓国では儒教の影響が色濃く残っているため、組織体系は典型的なトップダウン、縦割り形式です。

また、韓国人の仕事や会社に関する価値観には、以下のような傾向があります。

  • 年齢や肩書を重視する
  • 人間関係や上下関係を重視する
  • 意思決定~行動に時間を要する
  • 自分の感情を比較的素直に表現する
  • 「面子」を重視する

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まとめ:外国人雇用の際には各国のもつ国民性・仕事観の把握を

訪日外国人観光客を誘致する際の対策として、外国人を雇用する企業が増えています。

外国人を雇用する際に、あらかじめ各国の持つ国民性・仕事観などを頭に入れておくことで、雇用後に待遇や人間関係を原因に揉めるなどの問題を回避することができ、円滑な外国人雇用が可能になるでしょう。

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【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」

インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。

本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。

<本セミナーのポイント>

  • 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
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  • 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
  • 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける

詳しくはこちらをご覧ください。

宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】

【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」

2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。

「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。

初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。

参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。

<こんな方におすすめ>

  • インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
  • 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
  • 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
  • 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
  • インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
特設ページを見てみる

【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。

この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。

※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

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詳しくはこちらをご覧ください。

「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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