中国では「職人の手作り」はマイナスイメージ!? インバウンド動画では「視聴者が何も知らないこと知る」ことから始めよう

今回は弊社(*)の過去事例より、国や文化の違いによって生まれる、イメージ差・インバウンド動画プロモーションの注意点を紹介したいと思います。

*本記事はAd Arch株式会社の訪日ラボ寄稿記事です

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国内外で注目を集めるインバウンドムービー:Ad Archインバウンド向け動画企画・制作サービスを開始

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前提知識:日本の動画プロモーションは「文化的価値観」の共有が前提にあり、制作されている

日本の動画プロモーションの多くが、同じ 国・言語・文化 を共有している 日本人 に対して理解が深まるような制作が中心となっています。それは、同じ文化的価値観を前提とした上で、理解がより深まるような動画制作プロモーションであり、「 言わなくとも分かる・理解できる 」という、根底にある共通認識を前提に作られた物です。

インバンド動画プロモーションにおいては、それらの「日本独自の共通認識」を一度取り払い、様々な視点で映像表現を見直す必要があります。今回は、インバウンド向け動画を作成する際に、日本国内の共通認識によって発生しがちな「落とし穴」の事例をご紹介します。

 

事例:東南アジア・中華圏向けに、職人手作業によるプレミアム感のある日本製品の魅力を伝えるインバウンド動画を作成

日本のある製品において、熟練の技を持つプロフェッショナルによる「手作り」「職人技」の素晴らしさを伝えることになりました。私たち日本人の大半は、「ひとつひとつ手作り」「職人技」と聞くと、その技で生計を立てている職人・匠が作る「プレミアム感」を持つことが一般的です。一方で、 世界各国では「手作り」に関して全く異なる価値観を持っています

「職人技による手作り」は中国や東アジアではアピールポイントにならない!?

世界各国では、職人文化の有無によって「手作り製品」へのイメージが異なります。今回の事例「東南アジア・中華圏向けに、職人手作業によるプレミアム感のある日本製品を伝えるインバウンド向け動画」で課題となった部分は 「手作り」 の部分です。企画段階で対象各国でのヒアリングを進める中で、以下の状況が分かってきました。

  • 日本・欧米諸国

    • 「国内生産の高級ブランド・ハンドメイドでブランド品・高級品が生まれる背景」がある地域では、「手作り」に対してプレミアム感が生まれる。
  • 近年先進国になった国・発展開発途上である国

    • 「手作り」に対して、工場に集められ一斉に手作業を行うイメージを持ってしまい、「品質にあたりハズレがあり、最先端さを感じない」「少し不安」というイメージが残っている。

このように、国や文化・歴史の背景から、日本人が思い描くイメージと正反対のイメージを持つ国が数多くあることが分かりました。

今回のケースである「東南アジア・中華圏向けに、職人手作業によるプレミアム感のある日本製品を伝えるインバウンド向け動画」においては、 インバウンドで主要市場と鳴る中華圏や東南アジアの国々を始めとして、開発途上である国のほとんどが後者の「手作業」のイメージを持ちかねない 状況となっています。その数、 世界195ヶ国中150ヶ国 となります。

JICA:日本の地域と途上国 より
開発途上国の分布図 JICAより

 

インバウンド向け動画プロモーションでは文化的背景が変わっても理解できることが重要

さて、今回の例である「東南アジア・中華圏向けに、職人手作業によるプレミアム感のある日本製品を伝えるインバウンド向け動画」。これについて、"より多くの国に伝わるインバウンド動画プロモーション"とするには、

  • 制作過程を可能な限り細かく見せる
  • 完成した製品の精巧さ・クオリティの高さをしっかりと表現する
  • 職人のこだわりを表現する

などが必要になってきます。つまり、イ ンバウンド市場で主要顧客である中国や東南アジア圏の外国人がもつ「手作業=マイナスイメージ」を払拭する、丁寧な構成で圧倒的な職人技術力を発信する ことが重要なのです。

 

匠の技を丁寧に表現したインバウンド向け動画事例

動画イメージとして、日本の匠の技を丁寧に表現した映像例を紹介したいと思います。こちらのインバウンドプロモーション動画では、一人の職人によって「箱根寄木細工」が制作される過程を描いています。

前述のポイント

  • 制作過程を可能な限り細かく見せる
  • 完成した製品の精巧さ・クオリティの高さをしっかりと表現する
  • 職人のこだわりを表現する

について、素材へのこだわり、道具へのこだわり、そしてテクニックや丁寧さをしっかりと見せることで国境を超えた反響を獲得しています。

まとめ:インバウンド動画プロモーションでは、「視聴者が何も知らないこと知る」ことから始める

日本独自の情報を発信する際は、文化的背景など細かな部分からの説明が必要となる場合があります。「もしかしたら伝わらないかも」と疑問を持ちながら、まるで子どもたちに新しいことを教えるような丁寧な動画プロモーションを行ってはいかがでしょうか。

 

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Ad Arch(アドアーチ)株式会社 代表取締役兼プロデューサー 白川 裕喜。国内外での映像制作経験より、人種・国籍・文化を超えた理解を得るグローバルスタンダードな映像制作を拡げる試みを行っている。外国人映像クリエイターとの共同制作やインバウンド制作実績から得た事例、動画プロモーションのコツを発信します。