自治体のインバウンド地方誘致 何から始めればいいの?少し変わった方法で訪日客誘致を進める自治体のインバウンド対策例4選

訪日外国人観光客数が急激に増加しているここ数年の日本のインバウンド市場。インバウンドをターゲットにしているのは民間のみならず自治体もまた然り。近年では、日本国内の自治体は、訪日外国人観光客に足を運んでもらおうとさまざまな取り組みをしています。

今回は、訪日外国人観光客誘致を目的に少し違った角度からアプローチする日本国内の自治体のインバウンド誘致例をご紹介します。

インバウンド受け入れ環境整備についてより詳しい資料のダウンロードはこちら

[自治体のインバウンド誘致例①]福岡市 志賀島へのインバウンド誘致策として飲食店割引クーポンを配布

2017年8月30日の日本経済新聞の記事によると、福岡市では志賀島にインバウンドを誘致させるために、訪日外国人観光客向けに志賀島の飲食店で使えるクーポン券を配布します。 この取り組みは、2017年9月上旬から開始されます。

近年、志賀島周辺では景観に惹かれて訪日外国人観光客がサイクリングを楽しんでおり、このチャンスに乗じてインバウンドの観光先を福岡県の都市部から郊外まで広げる施策の一環となっています。

訪日外国人観光客は志賀島周辺の飲食店でこのクーポンを使うことで500円相当が割引になり、サイクリングと一緒に志賀島の観光を楽しむことができます。

インバウンド向けに飲食店の割引クーポンを配布するという取り組みに加え、福岡市では地域の景観を活かしたサイクリングツーリズムも整備しています。 以前の記事でもご紹介した通り、サイクリングはインバウンド市場において大きな可能性を持っており、 注目されています。

メルカリが「メルチャリ」としてサイクリングシェア事業に参戦? インバウンド市場でも注目を集める自転車シェアリングの可能性とは?

近年、スマートフォンの普及により爆発的に人気を集めている シェアリングエコノミー型サービス。 空いている部屋や物件を旅行者など宿泊場所を探している人に貸し出す Airbnb や、アプリを通じて一般人がタクシードライバーとして利用者を目的地まで送り届けてくれる UBER などがその代表的事例です。空き時間や使われていないモノを有効活用する為にインターネットを介し、個人間で余剰なモノのやり取りをする シェアリングエコノミー型サービスは、世界中で注目されており、中国では、自転車までもがそのサービ...

[自治体のインバウンド誘致例②]宮城県石巻市でインバウンドを対象に無料SIMを配布!

2017年07月11日の河北新報の記事によると 宮城県石巻市では、来年の1月より訪日外国人観光客にSIMカードの無料配布の実施を開始するとのこと。 この取り組みは 「ISHINOMAKI TRAVEL SIM」 と名付けられています。

「ISHINOMAKI TRAVEL SIM」の目的は、訪日外国人観光客にインターネットを通じて情報を発信してもらう点にあります。 スマートフォンやタブレット端末にSIMカードを差し込み、簡単なアクティベーションをするだけで、訪日外国人観光客は石巻市内でいつでもどこでもインターネットを接続することができます。

そのため、訪日外国人観光客ひとりひとりがSNSなどを通じて発信者 となり、海外に向けて穴場スポットやグルメ、美しい牡鹿半島の自然景観など石巻市の魅力をPRしてくれることが期待されます。 また、訪日外国人観光客向けに石巻市の観光スポットやグルメ情報、お得なサービス情報も配信していくため、効率的に訪日外国人観光客の市内周遊を促すこともできます。

近年では、インバウンド向けネット接続環境の整備=無料Wi-Fiの増設」との考え方が見直されつつあり、 ソフトバンクグループ株式会社代表取締役会長兼社長である 孫正義氏も「訪日客向けの無料Wi-Fiはなしていき、国際ローミング等他の通信手段を主流にしていくべき」との発言をしています。 また、以前の記事でもご紹介した通り、セブパシフィック航空も石巻市と同様の取り組みをしており、外国人観光客向けの無料SIM配布は注目されているインバウンド対策のようです。

孫氏「訪日客向け無料Wi

2020年の訪日外国人観光客数4,000万人を目指して国内ではインバウンド誘致への取り組みが加速しています。訪日外国人観光客向けのネット環境の不整備 は、日本のインバウンド市場が長年直面している課題であり、無料Wi-Fiの増設やプリペイドSIMの販売拡充などさまざまな対策が講じられています。そのような状況の中、ソフトバンクグループ株式会社代表取締役会長兼社長である孫正義氏は、少し意外な発言で日本のインバウンド市場をにぎわせています。目次「訪日客向けの無料Wi-Fiはなくすべき」 孫氏が発言...

石巻市 訪日客のSNS拡散狙い無料SIMを配布:SIMカード配布は地方創生・地方誘致の新たなインバウンド対策になりうるのか

増え続ける訪日外国人観光客の通信手段を整備するために日本国内では、無料Wi-Fiの増設が進められてきました。しかし、ソフトバンクの孫正義氏が無料Wi-Fiではなく国際ローミングに注目しているように、最近では訪日外国人観光客の通信手段は無料Wi-Fi一択ではなく、国際ローミングやプリペイドSIMの利用も人気になってきています。そんな状況の中、宮城県石巻市では、インバウンドの通信環境整備へ来年1月から新たな試みを開始します。目次石巻市 インバウンド向けにSIM無料配布へネット環境整備を通じてS...

[自治体のインバウンド誘致例③]岩手県釜石市:インバウンド誘致による地域活性化を目的にAirbnbと提携

インバウンド誘致への取り組みとして、2016年10月20日、岩手県釜石市はAirbnb Japanとの提携を発表しました。

岩手県釜石市は、2019年ラグビーワールドカップの試合会場地として、日本国内の12都市の1つに選ばれています。多くの訪日外国人観光客の訪問が期待できることから、Airbnbと提携。訪日外国人観光客誘致による地域活性化が目的です。

主な提携内容として

  1. 民泊(ホームシェアリング)の推進に加え、釜石市の観光振興を促進
  2. 釜石市の観光資材を活かしたマーケティング・キャンペーンの実施
  3. 2019年のラグビーワールドカップなど大きなイベント開催時の来訪客に対応するために、釜石市内の人々にAirbnbなど新サービスへの適応を促進
  4. 災害時などに利用する非常用宿泊施設として、Airbnbを活用する地域災害対応プログラムを策定。釜石市の地域防災計画を支援
  5. ソーシャルメディアなどを通じて、Airbnbと岩手県釜石市の取り組みの認知度を向上

などが取り行われていくとのこと。

Airbnbは世界最大の民泊サービスであり、訪日外国人観光客の多くがAirbnbを通じて宿泊場所を確保しています。Airbnbのような世界規模のサービスと提携することで、岩手県釜石市では、より多くのインバウンド誘致を画策しています。

釜石市、民泊サービスAirbnbと提携しインバウンド誘致:震災復興にAirbnb活用は起爆剤となるか

格安航空会社(LCC)の普及や、中国や東南アジア諸国などを対象にしたビザの条件緩和、また円安が進んだことなどを理由に、訪日外国人観光客の数が増え続けています。また、2019年のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックなど、世界的なスポーツ大会が日本で開催されることも加味すると、これからも訪日外国人観光客数は増えていくことが予測され、インバウンド受け入れ環境の整備は急務であるといえます。このような流れから、3年後のラグビーワールドカップの試合会場地である岩手県釜石...

[自治体のインバウンド誘致例④]横浜市弘明寺商店街・福井県では「外国人目線」をインバウンド誘致に活用

神奈川県横浜市にある弘明寺商店街でもインバウンド誘致に少し変わった取り組みを行っています。

同商店街では、インバウンド誘致を狙って、横浜国立大学に通う外国人留学生とワークショップを行いました。

弘明寺商店街では、2019年に横浜で開催されるラグビーワールドカップや、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの両イベントによる訪日外国人観光客の増加が予想されることから、インバウンド対策の強化に乗り出しています。

横浜国立大学に通う外国人留学生に外国人から見た弘明寺商店街の魅力を発掘してもらったり、インバウンド獲得に向けた施策としてWi-Fiの整備や、外国語で書かれた案内板の設置なども提言されました。

また、福井県では、福井に関する観光情報を海外に発信する留学生や外国人である「Fukuiレポーターズ」を募集。「外国人の視点」から地域の魅力を発信しようと試みています。

外国人留学生は、学生とはいえ日本に興味・関心があって訪日してきているため、日本人目線ではなかなか気づきづらい観光資材を発掘することに長けています。 大学・外国人留学生と提携することでインバウンド誘致に関するヒントをもらうことができるかもしれません。

大学と提携しインバウンド誘致を進める試み:JTBやJR東日本、弘明寺商店街など 「外国人」「若者」の声は大きなメリットに

訪日外国人観光客の増加を受け、政府は東京オリンピックが開催される2020年までに、現在の約2倍である4,000万人、2030年までには6,000万人の訪日外国人観光客を誘致することを目標としています。インバウンド誘致は、あらゆる業界や自治体で注目されており、訪日外国人観光客を取り込むことによって、収益増加、地域活性化などそれぞれの目標を達成しようという動きが各地で見られます。近頃では、インバウンド誘致の新しいアプローチの形として、近隣の大学など教育機関と提携し、若者や留学生の声を取り入れる...

まとめ:インバウンド誘致へ多種多様な取り組みを行う自治体 今後の動向にも注目

今回は、インバウンド誘致を目的に少し変わった取り組みを行っている日本国内の自治体をご紹介しました。

以前であれば、自治体のインバウンド対策は、多言語パンフレットの作成や無料Wi-Fiの増設などが主流でした。しかし最近では訪日外国人観光客に飲食店の割引クーポンを配布したり、無料SIMを配布したりと既存の枠組みにとらわれない多種多様な取り組みが行われています。

より多くの訪日外国人観光客を呼び込むためには、自治体によるインバウンド対策が不可欠です。 これからも国内の自治体ではさまざまなインバウンド対策が考案されていくと考えられます。

訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションについてより詳しい資料のダウンロードはこちら

コト消費に対応する「インバウンド動画プロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる

ネット上の有名人を活用した「インフルエンサープロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる

インバウンドでは口コミが重要!「SNSプロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる

人気インバウンドメディアを活用して情報発信!「インバウンドメディア」の資料をDLして詳しく見てみる

<参照> 

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!