こんにちは、トレンドExpress編集部です。週末からいよいよ、中国で最大の大型連休「十一」こと10月1日からの「国慶節」が始まります。昨年はSNSで日本関連の書き込み件数がピークとなったこの時期、いったいどんな願望を抱えて観光客はやってくるのでしょうか?
本日も中国版Twitter、「新浪微博」より、9月5日までの1週間のクチコミを集計した「ランキング」をご紹介します。
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日本で「したいコト」TOP10
1位はダントツトップの 「買い物したい」 。日本商品の魅力、そして日本国内で買い物をすることのステイタスがまだまだ圧倒的な価値を持っている ことを感じさせます。
2位「温泉に入りたい」、3位「日本料理を食べたい」、4位「お寺に行きたい」と 伝統的な日本文化の体験 が並びます。その下に5位「日本料理を作りたい」、6位「和菓子を作りたい」と 参加型で手を動かす体験 が並びます。
7位「撮影をしたい」、8位「花火を見たい」、10位「ライトアップ(夜景)を見たい」には 「見たことのない美しいものを見たい、記録に残しておきたい」 という動機が見えるようです。
美容サービスは「ナチュラル思考」で攻める!
今年に入って、インバウンド市場における 美容サービス の注目度の高さが各媒体でも取り上げられています。TOP10に唯一ランクインした美容関連体験は 9位「美容院に行きたい」 です。ランキング順位は今年に入ってから上昇傾向で、ここのところTOP10以内が続いています。弊社の提供するオンラインツール「トレンドViewer」に最近実装した新機能でクチコミの件数を確認したところ、一気に増えていることがわかります。
このクチコミ件数の増加からも、訪日中国人が日本の美容院に対して抱く期待の高さがわかります。SNS新浪微博で 「日本式ヘアサロン」 を検索してみると、上海はもちろん、蘇州や重慶、武漢といった南方の大都市、また北部では青島に「日本式ヘアサロン」が存在していることがわかります。
そのうちのお店の一つ、上海で美容師をする日本人美容師のフォロワー数は3,800とかなりの支持を集めています。ヘアカラーを披露する投稿には、ユーザーから「これ(ヘアカラー)は脱色しないとダメですか?」と質問が入っていました。訪日中国人には日本の化粧品が人気なのはご存知の通りですが、皮膚の保護に敏感な、ナチュラルを求める中国人消費者の一面がここからもうかがえます。同じ美容師のそのほかの投稿には「これは脱色します」と書き添えるなど、消費者心理を踏まえた情報が並んでいました。
「撮影」は男性にとって特別な出来事!
さてトレンドExpressでは国慶節を前に、「国慶節期間に訪日旅行を計画している」Weiboユーザーを対象に、アンケートを行いました。そのうちの一つ「日本で一番したいこと」の男女別TOP5をご紹介します。
まずは男性の1位「写真撮影」に注目です。男性の「写真撮影」に対するニーズ は以前の調査結果(【特集】もうすぐ夏休み!今夏の消費動向を予測(6)〜性別と年代でセグメント! きれいになりたい若者と「典型的日本体験」重視のアラサー〜)にも表れていました。訪日旅行は「ハレの場」であり、彼らにとっては特別な行為である「写真撮影」によって記録に残しておきたい と考える方も多いようです。対照的に、女性にとって写真撮影はもはや「日常」の一部なので、たとえ訪日旅行という「ハレの場」であってもあえて「これをしたい」ということを意識することはないようで、ランクインしませんでした。
その他ランクインしている体験を見てみると、女性は2位「着物を着る」、3位「エステに行く」と女性ならではの体験がランクインしています。一方で男性は4位「日本の田舎に行く」、5位「日本で走る」となっており、風流を楽しみたい、スポーツを楽しみたいという傾向があるようです。男女では訪日旅行への期待が異なることがわかりました。
カップルに訴求できるのはアウトレット&民宿!
そんな中、男女双方にランクインしているのが「買い物」と「民宿に泊まる」です。男女問わず、「日本といえば買い物」というのが定番になっていることがわかります。それぞれの買いたいものを近くに備えて、旅行中も一緒に行動しながら双方のニーズを満たせる アウトレットのようなスポットが、この国慶節期間、訪日中国人カップルに人気となる のではないでしょうか。
例えばアウトレットモールは、「日本の田舎」にあるショッピングスポットとして訴求すれば、男性は女性のショッピングリクエストを受け取りながら自分も満足、というおいしい選択と考えるかもしれません。
さてもう一つ 男女共通でランクインした「民宿に泊まりたい」 、実は大きな可能性を秘めていそうです。「夜景を見たい」女性、そして「写真撮影をしたい」男性…二人の願いを叶えることのできる民宿は日本各地に存在するはず。こんなデータをもとにしたペルソナ設定とマーケティング戦略がこれからは有効になっていくのではないでしょうか。
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