増える訪日客のレンタカー利用 高まる地方誘客への期待:10月から始まった訪日客向け高速乗り放題サービス「Japan Expressway Pass」とは

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

訪日旅行の際に、レンタカーを利用して国内旅行を楽しむ訪日外国人が増加 しているという背景をうけて、レンタカーを利用する訪日外国人向けの定額高速道路乗り放題サービス「Japan Expressway Pass」が今年10月13日から始まりました。実際にどのようなサービスなのでしょうか。

「Japan Expressway Pass」の概要より引用

「Japan Expressway Pass」の概要より引用

インバウンド受け入れ環境整備についてより詳しい資料のダウンロードはこちら

インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)

訪日外国人向けに新たに始まった「Japan Expressway Pass」:外国人なら定額で高速道路乗り放題に

「Japan Expressway Pass」は、NEXCO 東日本/中日本/西日本及び道路公社(宮城県、京都府及び兵庫県)が販売するもので、日本国内の観光にレンタカーを利用する訪日外国人向けに販売 されます。これは全国275店舗のレンタカー会社で申込みが出来るもので、連続する最大14日間の使用が可能 です。利用対象となるのは 外国のパスポートを所有している外国人、もしくは外国に永住権を所有する日本人で、日本で利用可能な運転免許証を持っている方 となります。

価格は

  • 連続7日間使用可能なパスで20,000円
  • 連続14日間使用可能なパスで34,000円

となります。乗り放題となるエリアは、

  • NEXCO東日本が管理する高速道路
  • NEXCO中日本が管理する高速道路
  • NEXCO西日本が管理する高速道路
  • 宮城県道路公社が管理する高速道路
  • 京都府道路公社が管理する高速道路
  • 兵庫県道路公社が管理する高速道路

となります。

2015年にレンタカーを利用した訪日外国人:約70.5万人

日本政府観光局が発表している「訪日ドライブ旅行の現状と課題」によると、特に訪日外国人のレンタカーの利用が多い 北海道と沖縄 におけるレンタカーの利用は、8割がアジア諸国 からの来訪者となっています。また国土交通省によると 訪日外国人のレンタカー利用は近年増加を続けており 、2015年にレンタカーを利用した訪日外国人70.5万人 と推定されており、2011年からの5年間で約4倍 に増えています。

<過去の訪日客レンタカー利用に関するデータはこちら>

年20万件以上の訪日外国人利用 レンタカー×インバウンドの可能性とは:ニッポンレンタカーやNEXCO東日本などの取り組みも紹介

訪日外国人観光客の日本国内の交通手段として、一般的に鉄道や新幹線、バスや飛行機などが、頻繁に利用される傾向にあります。しかし、近年では訪日外国人観光客の移動手段の1つとしてレンタカーの利用が増えています。2016年6月20日に日本政府観光局(JNTO)よりリリースされた「訪日ドライブ旅行の現状と課題」では、訪日外国人観光客における日本国内のレンタカー利用状況や、訪日外国人観光客のドライブを促すにあたっての課題などが紹介されています。目次北海道と沖縄を中心に年間200,000件以上の利用:ア...

乗り放題パスは全部で7種類 地方誘客への期待も

今回「Japan Expressway Pass」という名称の元に、各地域で高速道路定額乗り放題パスが7種類発売されます。各地域で発売されるパスはそれぞれ

  1. Hokkaido Expressway Pass - Tohoku Expressway Pass - Central Nippon Expressway Pass - San’in-Setouchi-Shikoku Expressway Pass - Kyushu Expressway Pass - Nagoya Expressway Pass - Aichi Toll Road Pass

という名前が付いています。

公共交通機関では時間が余計にかかってしまう、本数が少なく不便、いちいちチケットを購入するのが面倒などの、訪日外国人観光客の不満を解消出来るレンタカーは、今後も日本の 地方のインバウンドにおいては重要な存在 です。そのため、日本全国を対象とする高速道路乗り放題プランが一斉に販売されたことに関する期待は大きいと言えます。

また高速道路のでの楽しみの1つとも言える、SA、PAもインバウンド対応を進めており 、現時点で海外発行カードに対応したATMは141箇所、銀聯カードが使用出来るSA、PAは全国で387箇所、免税店は60箇所存在しています。石井国土交通大臣は記者会見で「これを機に東京や大阪、京都などをめぐるいわゆる”ゴールデンルート”のみならず、 全国各地に多くの外国人旅行者が訪れ、地方の活性化につながることを期待したい 」と述べています。

さらに高速道路が使いやすくなる工夫も

訪日外国人観光客が日本の高速道路を使用する際に不満として大きかった 「名称がわかりにくい」という不満 を解消し、乗り間違いを防ぐ事を目的として、今後2020年までに 「ナンバリング標識」の導入 が進められています。

これは日本全国の高速道路に記号とナンバーをふるといるものです。基本的に全ての高速道路はアルファベットのEと一桁または二桁の数字で表され、環状道路の場合はアルファベットのCと一桁の数字で表されます。これは主に訪日外国人観光客向けの施策となりますが、日本人でも運転に不慣れなドライバーには歓迎されるでしょう。

「Japan Expressway Pass」の概要より引用

「Japan Expressway Pass」の概要より引用

まとめ:導入を巡って反対の意見もあるが、インバウンドにおける効果に期待

「Japan Expressway Pass」が今年10月13日から始まることを受けて、「なぜ外国人だけ優遇するのか?」「事故が増加するのではないか?」といった声も出ています。実際に沖縄では2014年から2016年にかけて、3年間で事故件数が約3倍 になっている事実もあります。

「訪日外国人観光客レンタカーピンポイント事故対策について 」より引用

「訪日外国人観光客レンタカーピンポイント事故対策について 」より引用

【観光公害】急増するレンタカー利用訪日客の交通事故 物損の賠償を拒否するケースも…その背景とこれからの対策とは?

日本を訪れる訪日外国人観光客の旅行トレンドは、近年モノ消費からコト消費へとシフト しており、観光庁が発表している「訪日外国人消費動向調査」を見ても団体ツアーから個人旅行パッケージへとシフトしていることが伺えます。こうした流れを受けて、近年 レンタカーを訪日観光で使用する外国人が増加 しています。しかし 外国人観光客のドライバーの増加と共に事故も急増。 慣れない道での前方不注意、操作ミスなどによる事故が増えています。訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンド...

しかしながら、外国人にもわかりやすい看板、カラー舗装、ピクトグラムを活用した標識、多言語パンフレットなどの導入、実験も順次予定されています。単純に訪日外国人を呼び込むだけでなく、「呼び込んだ後にどうするのか?」「訪日外国人観光客が増加した際にどのような影響があり、どのような対策を取るのか?」 を含めた制度設計が求められます。

訪日客の地方誘致に重要なのは、まず「知ってもらうこと」。効果的なインバウンドプロモーションについてより詳しい資料のダウンロードはこちら

コト消費に対応する「インバウンド動画プロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる

ネット上の有名人を活用した「インフルエンサープロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる

インバウンドでは口コミが重要!「SNSプロモーション」の資料をDLして詳しく見てみる

人気インバウンドメディアを活用して情報発信!「インバウンドメディア」の資料をDLして詳しく見てみる

<参考>

訪日ラボ セミナー紹介&最新版インバウンド情報まとめ

日本のインバウンド事業者が知らない「中国現地の最新旅行トレンド」


コロナ禍の収束後、インバウンド需要が順調に回復を続ける中、唯一回復が大きく遅れていた中国市場。

一方、ここ数か月の間は訪日中国人客数が順調に回復してきており、訪日旅行消費額も2024年1〜3月期では台湾を抜き、1位となったことがわかっています。

今、中国市場がどのような動向になっていて、今後どうなっていくのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は訪日ラボから、複数の中国SNSで在日中国人インフルエンサーとしても活動中の熊 孟華(ユウ モウカ)と、中国最大級の店舗・施設検索プラットフォーム「大衆点評」などを活用した中国向けプロモーションのコンサルティングを行う金子 泰士が登壇。

中国SNSや訪日プロモーションの「プロ」である2人が、気になる中国市場の最新トレンドについて語り尽くすセミナーをお届けします。

中国向けのインバウンドプロモーションに取り組んでいる方や、これから取り組もうとしている方は必見です!

詳しくはこちらをご覧ください
日本のインバウンド事業者が知らない「中国現地の最新旅行トレンド」

【インバウンド情報まとめ 2024年4月】3月訪日外国人数「300万人」突破 他


訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年4月版レポートから、3月〜4月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください!

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
3月訪日外国人数「300万人」突破 / 2月の世界航空需要、コロナ前から完全回復【インバウンド情報まとめ 2024年4月】

今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。

「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!

→ 【無料】「インバウンドの教科書」を見てみる4月から観光・インバウンドに関わる仕事に就いたり、関連部署へ異動となり、知識のインプットに追われていませんか? また、より一層事業を推進するために必要な学び直しの機会を設ける担当者も増えてきております。
このセミナーでは、
新担当になって、インバウンドの何から始めたらいいか分からない
インバウンド推進が本格化し、改めて情報やノウハウを学び直したい
そもそもインバウンドに興味があるが、情報を収集できていない
方にとって必要な基礎情報と、知っておきたい新情報をお届けする機会となっております!
詳しくはこちらをご覧ください。
→4月までに学んでおきたい!【基礎から始めるインバウンド対策】 〜ラーチーゴー & ジャパンガイドが教える市場別最新データ〜

完全無料 口コミアカデミー 「インバウンドの教科書」出ました! 国別・都道府県別データ・トレンドをカバー 見てみる

関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

プロモーションのご相談や店舗の集客力アップに