【独自調査】訪日タイ人が日本旅行に”求めていない”こととは?データから見る訪日意向タイ人(=旅マエの訪日タイ人)の特徴とは

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こんにちは。株式会社Gear8です。

タイも乾季が始まり過ごしやすい季節になりました。とはいえ、日本の冬とは比べ物にならない暑さですが・・気温30度前後のタイでも、このシーズンはあちこちでダウンジャケットやマフラー、手袋が販売されるんです。もちろん、日本や韓国へ「冬旅行」に行く人のために売られています。 今回は、初めての日本旅行者も増えてくる冬本番を前に、「一年以内に日本に旅行したいと思っているタイ人」のアンケートから動向をみたいと思います。

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一年以内に日本旅行を検討しているタイ人の世帯収入は平均値以上:とは言え「訪日タイ人=富裕層」とは言い切れなくなってきている

「タイ人観光客意向調査」のデータをご提供いただいたのは、タイに拠点のあるCross Marketing(Thailand) Co., Ltd. さまです。日本旅行に興味のある(1年以内に行こうと思っている・かつ日本旅行未経験者)バンコク在住タイ人150名(男性40名・女性110名)に聞いてみました。

訪日タイ人観光客は富裕層、というイメージをお持ちのかたも多いですが、実は「富裕層」と一言ではくくることができなくなっている のが現実です。1年以内に日本旅行を検討しているタイ人の世帯収入を基準に考えてみましょう。

タイ人の非製造業スタッフの月収の目安を 24,000バーツ とする(※JETRO資料より)と、訪日意向のタイ人の世帯月収はやや高め。 しかし 「富裕層」とまとめるには幅が広すぎる ということがわかります。訪日タイ人観光客の客層も変化しており、「LCCAirbnbを活用するが飲食費にはお金をかけたい」という層も増えています。

日本旅行に行くなら何月を予定しているか?:意外にもソンクラーンに集中せず分散する結果に

1年以内に日本旅行を予定しているタイ人は、何月に日本に行きたいと思っているのか。4月のタイの大型連休「ソンクラーン」に一点集中するかと思いきや、意外にも分散する結果 となりました。

大型連休と桜シーズンが重なる4月 についで、12月・1月 が訪日旅行のタイミングとして選ばれています。冒頭でお話ししたように、「冬を体験しに日本へ」というイメージは強く、これからのシーズンはタイ人観光客も秋に比べ増えてきますので、店頭でのタイ語看板やタイ語メニュー表示など、「今日本に来ているタイ人観光客」に対する旅ナカプロモーションが大切ですね。

一緒に旅行する人数に関しては「3〜5人」:家族や友達と個人手配で訪日することが多い訪日タイ人の特徴を表した結果に

家族や友人と日本旅行を予定しているタイ人。一度の旅行人数は3人〜5人を予定している人が最も多く、団体旅行に比べ個人旅行の割合が高いタイ人観光客の特徴と言えるでしょう。

飲食店であれば3、4名でシェアできるメニューを中心に翻訳する、タイ人向けプロモーション動画の撮影などは一人旅ではなく家族でわいわい楽しんでいるイメージを全面に出す、などちょっとした工夫ができそうです。

日本旅行の目的として”いない”ことは何か:訪日タイ人は日本のナイトライフには興味がない?

まずは、日本旅行の際に 目的としていること のグラフを見てみましょう。圧倒的に「日本食を食べること」が挙げられています。では逆に、訪日旅行で予定に入れて”いない”こと は何かを見てみましょう。

「ナイトクラブに行くこと」「カラオケに行くこと」「ゲームセンターに行くこと」「ポップカルチャーに触れること」 は今回のアンケート対象者にはあまり期待されていないことがわかります。もちろん、何度も日本にきているリピータータイ人観光客は様々な目的を持っていますが、これから日本に行こうと思っているタイ人にとっては、「食」と「自然景観」「食品のお土産」 の方が魅力が強いようです。

ちなみに、1年以内に日本旅行を予定しているタイ人が 普段から日本に関してどのような経験・行動をしているか というと

「日本食を良く食べる」 が圧倒的で、その次に 「日本の漫画を読む」「日本の製品をよく使う」「日本のテレビ番組をよく見る」 が続きます。以前の記事でも書かせていただいたように、バンコクには日本食レストランが2000軒以上存在していることもあり、訪日タイ人の多くは日本食に馴染みがあると考えてよいと思います。

バンコクは日本食の宝庫?!日本食に関心が高いタイ人に響くおもてなしとは何か

日本へのビザ緩和が行われて訪日タイ人観光客が年間約90万人(平成28年)を越え、タイからの観光客があちこちで写真を撮ったり買い物をしている様子を見かける頻度が高くなりました。公共交通機関や宿泊施設の案内にも英語・中国語・韓国語についでタイ語表記がある施設も増えてきています。株式会社日本政策投資銀行 公益財団法人日本交通公社の調査によると、タイ人が「日本旅行をしたいと考えたきっかけ」は「日本食に関心があるから」が60% と、日本食への興味関心が旅行の1番の動機としてあげられています。日本食の...

日本滞在中に食べたいものは?:餃子がしゃぶしゃぶより上位、食べたいものはさらに細分化してきている

日本滞在中に食べたい日本食を選んでもらうと、「寿司・ラーメン・そばうどん」が上位なのは相変わらずですが、餃子や牛丼 の人気も高まっていることがわかります。

実際バンコクでもタイ人による餃子屋さんが増えていたり、冷凍餃子は定番商品としてコンビニやスーパーでも売られています。焼き餃子が日本の食文化としても浸透 しているので、プロモーションのチャンスがあるジャンルかもしれません。

まとめ:訪日タイ人観光客が増える冬は「今日本に来ている訪日タイ人観光客」のマーケィングに絶好のチャンス

冬の訪日旅行を予定しているタイ人が多い、このタイミングで今すぐできるインバウンド対策としては、リアルタイムに有効な情報をSNSでタイ人向けに発信すること・そして街を歩いているタイ人観光客の動きや特徴を見ること だと思います。

先ほどのグラフにあった「滞在中に食べたい日本食」の上位のレストラン情報を多く配信したり、クーポンを配信するなど 「旅行中に役立つ情報」を多く配信すると効果が出やすい と言えます。

また、SNSのハッシュタグ検索を活用して、今日本に来ているタイ人がどんな場所でどんな写真を撮影し、SNSに投稿しているのかを見る のにも良いタイミングです。Instagramのスポット検索を使ったり、タイ語の「日本=」でハッシュタグ検索してみると日本に来ているタイ人観光客の動向を見ることができます。旅行中のタイ人のトレンドがわかり、今後のプロモーションの参考になるかもしれません。

<参考>

訪日ラボセミナーレポートのご紹介&最新版インバウンド情報まとめ

訪日ラボでは、インバウンド対策に課題を抱えるご担当者様向けに、お悩み・課題解決を支援すべく、最新レポートの公開や無料のオンラインセミナーを実施しています。

【セミナーレポート】「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント


2023年は2,500万人の外国人旅行者が訪れた日本のインバウンド市場。コロナ前の2019年に迫る勢いの回復をみせており、2024年の訪日外国人数は3,000万人を上回るとの予想もあります。

日本を訪れる外国人旅行者の間で、特に人気が高いアクティビティが「桜の鑑賞」です。桜の開花時期に合わせて日本を訪れる外国人も多く、日本の重要な観光資源の一つとなっています。

そこで訪日ラボでは、「『桜シーズン』に向けたインバウンド施策のポイント」と題したセミナーを開催しました。
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「桜シーズン」に向けたインバウンド施策のポイント【セミナーレポート】


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訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月発行しています。

この記事では、2024年3月版レポートから、2月〜3月のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。

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インバウンド情報まとめ 2024年3月

本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。

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 訪日客向け“相撲エンタメショーホール” 大阪にオープン / 2023年年間宿泊者数 1位は韓国【インバウンド情報まとめ 2024年3月】


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この記事の筆者

GEAR8

GEAR8

Gear8 Thailand マネージャー梅木雄太・株式会社Gear8プランナー山田瑞希の2名で共同執筆中。2016年にタイ現地法人を設立し日本国内外のWebマーケティングを行っています。「TrippinoHOKKAIDO」というタイ語で北海道情報を発信するアプリの開発・運用してきた実績から得た「訪日を検討中のタイ人」の特徴を発信します。

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