こんにちは、トレンドExpress編集部です。日本の四季は観光資源の1つであり、先月は日本各所にある紅葉スポットに多くの中国人旅行客が訪れその景色を楽しんでいたようです。
そこで今回は中国版Twitter「新浪微博」より、11月下旬の「日本で行った」ランキングから、秋の人気スポットを振り返ってみたいと思います。
対象SNS:新浪微博 集計期間:2017年11月22日〜28日
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日本で「行った」トップ10〜沖縄人気はいつまで続く?
1位「沖縄」、2位「札幌」、3位「清水寺」 となっていますが、実は TOP3は今年1月から変動がなく、これらが中国人旅行客にとって日本旅行の定番として認知されている ようです。特に沖縄は2015年9月から不動の1位となっていますが、この人気はいつまで続くのでしょうか?
中国人旅行客が沖縄を訪れる理由の1つとしては、みなさんご存知のとおり数次ビザが取得できることが大きいでしょう。この制度は、1回目の訪日の際、沖縄に宿泊することで、その後3年間、1回の滞在30日以内に限りビザ申請不要となる観光促進を目的としたビザ制度です。
また中国人旅行客にとって沖縄は、船で行ける手軽な海外旅行先として認知度が高まっているようです。2017年10月のデータでは、飛行機利用者19,300人に対して、船利用者26,100人となっています。前年比でみても、船で訪れる人は大きく増加しています。
参考:平成29年(2017)10月 入域観光客数概況(出典:沖縄県)
しかし実は「沖縄に行った」というクチコミの件数は、2016年9月以降少しずつ減少してきています。またトレンドExpress編集部の調査では、2017年国慶節期間「日本で行った」ランキング(都道府県別)において、沖縄はTOP15圏外となっているのです。
週次でお届けしている「日本で行った」ランキングを見てみると、沖縄県内の観光スポットでランク入りしているのは 「沖縄美ら海水族館」「沖縄海洋博公園」「首里城」 ぐらいで、そのほかに増加する兆しがあまり見られません。また 「那覇の国際通りはさながら中国」 といった声も聞かれて、中国人にとって「海外旅行先」としての価値は下がっている可能性もあります。
さらに 数次ビザについては今年4月から東北6県でも採用 されており、数次ビザを目的に訪れる中国人にとって選択肢が沖縄一択でなくなったことも影響し始めている可能性があります。
2位の札幌のクチコミ件数は今年10月末から上昇を続けています。そのクチコミ数は依然2倍以上の差があるためすぐに札幌が沖縄を超えることはないかもしれませんが、冬本番、札幌がどれだけ沖縄に迫ることができるか、今後の動きが見逃せません。
築地魚市場に路地裏の市場を重ねる中国人
日本人も多く訪れる築地魚市場が6位に入っており、中国人の目にも魅力的に映ることは事実のようです。クチコミを見ても築地場外市場で食べた海鮮の写真がたくさんアップされています。中国人向けに情報発信を行っているブログなどでも、築地市場の様子を取り上げられると多くのイイネを獲得しています。
中国でも今はチェーン店の大型スーパーが庶民の買い物の中心となっていますが、少し路地を入ると、個人商店が連なった市場があり、肉や野菜、魚などが店頭に並べられている光景を見ることができます。そういった市場は活気があり、その場で調理してくれるので新鮮な食材を買いたければスーパーよりも街の市場へ行くという人も未だに多いようです。
そういった 中国の市場の雰囲気と似ているのが築地魚市場 であり、日本の新鮮な海鮮が安く食べられることがクチコミで拡散していることもあって、多くの中国人旅行客が訪れる場所となっているようです。
大阪城が中国人に人気の理由
4位にランクインしている大阪城は、11月1週目に急上昇して4位になってから順位をキープしています。その理由は 「紅葉」 です。大阪城公園の紅葉はちょうど11月上旬から12月上旬が見ごろで、実際に新浪微博でも紅葉の写真を投稿している様子が多くみられました。
大阪にはUSJや通天閣、心斎橋筋商店街など、遊びや買い物を楽しめるスポットはありますが、自然の風景を楽しめる場所は意外と多くありません。そんな中大阪城は、城の中はもちろん、大阪城公園の自然豊かな空間にも人気が高まっています。
また、大阪城からは心斎橋や黒門市場などが近く、それらの場所と組み合わせて旅行を計画する人も多いようです。大阪城は日本の歴史や自然を感じられる場所であり、今後も大阪旅行の定番スポットとして外せない場所になっていくのではないでしょうか。
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
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【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
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