日本のみならず多くの国で外国人観光客数が増加傾向にあった2017年。国連世界観光機関(UNWTO)のレポートによると、2017年前半期のみで約6億人が海外に旅行 をしたとのこと。この数値は2016年と比較して 7%の増加 となっています。その後、世界の海外旅行市場はどのように推移したのでしょうか。2017年10月までの世界のアウトバウンド市場におけるハイライトをいくつかご紹介します。
ところで世界の観光市場はどうなってるの?→2017年上半期 前年比+6%で約6億人が海外旅行へ
2020年の4,000万人の訪日外国人誘致を目指し、日本国内ではインバウンド観光市場に注目が集まっています。「外国人旅行客を日本に呼び込む」という観点から、日本国内の企業・自治体はさまざまなインバウンド誘致策に取り組んでいますが、世界規模での海外旅行市場は、どのようになっているのでしょうか?UNWTO(国連世界観光機関)は、2017年9月7日、2017年前半期(1月から6月まで)の世界における海外旅行市場に関してまとめたレポートを発表しています。今回は、その模様をお届けします。インバウンド...
インバウンド市場や各国の訪日外国人に関する調査やもっと詳しいインバウンドデータ知るには?
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11億2,700万人が海外旅行に出かけている
2017年1月から10月の間の海外旅行者数は 約11億2,700万人 を記録しています。
前年比+7%で海外旅行者数は増加
2016年の同期間(1月~10月)と比較すると +7% で海外旅行者数は増加しました。
前年同期比7,000万人の増加を記録
7%という数値は前年同期と比較して 7,000万人 海外旅行者が増加したことを示します。
特に好調だったのは南ヨーロッパ・北アフリカ・中東の3つ
前年同期と比較して他よりも多くの海外旅行者の誘致に成功しているのは 南ヨーロッパ・北アフリカ・中東の3つ です。
[①南ヨーロッパ]前年同期比+7%の海外旅行者が訪問:特にトルコの伸びは顕著
地中海に面する南ヨーロッパの全ての観光地には 前年同期比+7%以上 の海外旅行者が訪れました。特にトルコは前年同期比2桁の伸び を見せており、南ヨーロッパのインバウンド市場の好調さを支えているかたちになります。
[②北アフリカ]エジプト・チュニジアで前年同期比13%増
北アフリカでは、エジプト、チュニジア、パレスチナ などで大きな外国人観光客数の伸びが見られ前年同期比+13%の海外旅行客の増加。近年のテロなどの影響で2016年は観光客数が落ち込んでいましたが、2017年には盛り返しつつあるようです。
[③中東]UAEやバーレーンなどが好調だった模様
また、モロッコ、バーレーン、ヨルダン、レバノン、オマーン、UAE でも着実な成長が報告されているとのこと。
ロシアとブラジルで国際観光支出が大幅に増加:それぞれ27%、33%の伸び
2017年10月までのアウトバウンド市場において、ロシアとブラジルでの突出した国際観光支出の増加 には着目するべきでしょう。国際観光支出とは、アウトバウンド消費を支出、インバウンド消費を収入として、収入から支出を差し引いたものです。
ロシアでの国際観光支出は前年同期比と比較して 27%増加 しました。ブラジルでは 33%の増加 を記録しており、両国においてはインバウンド消費が飛躍的に増加したことが把握できます。2017年の1月から10月の間、外国人観光客にとってロシアとブラジルは人気の渡航先であったようです。
まとめ:10月までは好調に推移した2017年:年全体でどのように収束するのかに注目
国連世界観光機関(UNWTO)のレポートによると、2017年1月から10月の間の海外旅行者数は 約11億2,700万人 に達しています。これは前年同期比+7%、7,000万人の増加にあたります。南ヨーロッパ・北アフリカ・中東 においてインバウンド市場は好調であり、中には大幅な外国人観光客の誘致に成功した国も存在しています。2017年の世界の観光市場は10月まで好調に推移しており、これからどのように収束するのかに注目です。
中国人が海外旅行で使ったお金は総額26兆円!13億5,000万人が海外に旅行した2016年の世界の観光市場 知っておくべき数値をまとめました
2020年の4,000万人の訪日外国人誘致を目指し、インバウンド観光市場が盛り上がっています。「外国人旅行客を日本に呼び込む」という視点から、日本国内の企業・自治体はさまざまなインバウンド誘致策に取り組んでいますが、そもそも世界規模での海外旅行市場は、どのようになっているのでしょうか?UNWTO(国連世界観光機関)では、毎年、World Tourism Barometerというアウトバウンド・ツーリズム(世界の海外旅行)に関するレポートを発行しています。今回は、2016年の世界での海外旅行...
2016年の訪日数2,400万人ってそもそもすごいの?世界観光機関が発表した観光ランキング
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インバウンド対策なにから始めたら良いかわからない?
<参照>
- 国連世界観光機関(UNWTO):Southern and Mediterranean Europe, North Africa and the Middle East drive tourism growth through October 2017
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
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