【事例多数】台湾プロモでデジタルサイネージを活用すべき理由をデータから考える:潜在的訪日客にアプローチするには

公開日:2018年08月03日

台湾から日本に旅行する人が多いのは周知の事実だと思います。しかし、この旅行をしたい台湾人にどう情報を届けるか、どうアプローチするかが常々悩みどころになっています。

今回は頻繁に海外旅行をしている台湾人、もしくは海外旅行をしたいと考えている台湾人にとってデジタルサイネージが密接な関係であるという話をご紹介します。

海外旅行によく行く台湾人は特定のエリアに集中している!?

台湾は台北、台中、台南、高雄などいくつかのエリアに分かれていますが、実は海外旅行に行く台湾人は特定の地域に偏っています。それは台北市や国際空港のある桃園市を含む北部なのです。

そしてその「海外旅行の経験者」は、なんと54.0%が北部の人であるという結果になっています(台湾交通部観光局2017)。台湾の人口分布で見ると北部の人口は約3割ですので、それと比較するとやはり北部への偏りが見られます。

台湾人の海外旅行経験者(北部の割合)

台湾人の海外旅行経験者(北部の割合)

海外旅行の行き先としては、やはり短距離の旅行が依然人気を集めており、日本は34.9%で最も多く、続いて中国、韓国なども旅行先にとして多い国になっています。

そしてその旅行のきっかけはというと、意外に曖昧なもので「友達の誘い」「ストレス発散」「旅行費用が安い」などが上がっています(台湾交通部観光局2017)。

社会人に利用されるMRT(台湾地下鉄)

この海外旅行したい人が集まる台湾北部ですが、MRTと呼ばれる地下鉄が走っています。台中や台南ではまだまだバス文化が中心ですが、台北101のような高層ビルや歴史的建造物が立ち並ぶ台北市を中心にして地下鉄が5分に1本ほどのペースで走っています。(ちなみに台湾南部の高雄にもMRTはあります)。

そしてこのMRTの乗客がどんな属性かというと以下のグラフのように20代が37%、30代が25%の割合を占め、20代、30代で全体の62%になります。

MRT(台湾地下鉄)の利用者年齢

MRT(台湾地下鉄)の利用者年齢

1996年に開通してから年々路線が拡大しているこのMRT(台湾地下鉄)ですが、学生や年配の方はまだまだバスの利用も根強いようです。一方で、通勤などのビジネス目的での移動では、この20、30代の社会人世代の利用が中心となり上記のように多くの割合を占めています。

三つの集中エリア

さらに北部のMRT(台湾地下鉄)の中でも注目すべき集中エリアが三つあります。

一つ目は、乗り換え集中エリアである台北メインステーションと日本の渋谷・原宿のような西門(シーメン)です。淡水信義線、松山新店線、板南線などの路線がクロスしており乗り換えの多い駅です。台北メインステーションでは月平均で11,827,530人、西門(シーメン)駅では月平均7,434,150人の人が利用しています。

二つ目は北部でもう一つの国際空港がある松山エリアです。この付近は電通、エイベックスなどが会社を構えるオフィス密集エリアになっており、同じく月平均4,909,499人の利用者がいます。

三つ目は、台湾の熱量を象徴するようなアクティブエリアです。例えば、台北101(地上101階建て509m)のような新しい超高層ビルやクラブも多い市政府駅近辺では、高級なショッピングを楽しむ富裕層も多く集まります。さらにその近辺の微風広場(ブリーズセンターと呼ばれるショッピングモール)がある忠孝復興駅付近では活発な若者も多く集まっています。市政府駅では月平均3,523,050人、忠孝復興駅では月平均5,850,600人の利用者数になっています。

MRT(台湾地下鉄)の三つの注目エリア(台北捷運公司より抜粋)

MRT(台湾地下鉄)の三つの注目エリア(台北捷運公司より抜粋)

海外旅行潜在層にアプローチできるMRT(台湾地下鉄)のデジタルサイネージ

海外旅行者層が台湾北部に集中しており、さらに北部の中でもMRT(台湾地下鉄)の三つのエリアに集中していることも分かりました。日本のインバウンド目線で見ると海外旅行に行きたくて仕方がない20代、30代の社会人がこの集中エリアにいるにも関わらず、中々アプローチが難しいところです。

そこで、今回注目すべきはこのMRT(台湾地下鉄)集中エリアのデジタルサイネージです。この集中エリアだけではなく、MRTの多くの駅にディスプレイが設置されています。

市政府駅のデジタルサイネージ(LGエレクトロニクス)

市政府駅のデジタルサイネージ(LGエレクトロニクス)

フィジー・エアウェイズ

フィジー・エアウェイズ

全日空

全日空

 

プリンセス・クルーズ

プリンセス・クルーズ

日本南九州

日本南九州

さいごに

このようにして台湾旅行層の属性を調べていくと、いつの間にか台北のMRT(台湾地下鉄)のデジタルサイネージに辿り着きました。

台湾に本社を置くVpon Big Data Groupのデータから見ると、頻繁に海外旅行する富裕層のセグメントを作る際に、「一回の旅行で18万円以上の出費をし、団体ではなく個人旅行を好む20代後半から30代の社会人」といった形でスマートフォンに向けてデジタルアプローチすることが主流です。

しかし今回のように台湾の状況を眺めていると「台湾から海外旅行に行く人」は単に台湾の地下鉄駅を歩いている人なのかもしれません。それがオフラインでのデジタルサイネージというアプローチが賑わっている理由なのでしょう。

<参考>

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この記事の筆者

Vpon JAPAN株式会社

Vpon JAPAN株式会社

Vpon JAPAN 株式会社マーケティングコミュニケーション室シニアマネージャー有田 元則。「ビッグデータがインバウンドに革新をもたらす」をテーマに台湾、中国などからの訪日旅行客(インバウンド)にフォーカスして情報発信しています。