東洋経済オンラインによると、近年の南アジア料理人気の中、東京の南インド料理屋は2005年からの13年間で、約10倍に増えたと言われています。
日本でも大人気のカレー、その本場インドには、政府も最近目をつけています。すなわち、訪日インド人市場に、成長の見込みがあるようです。2016年には「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」のなかでインドからの誘客促進についてとり上げ、両国間のビザの緩和・撤廃、ビジネス主導+学術・文化交流での訪日旅行者の拡大、航空路線の拡大など多方面で対策を講じています。
政府も注目の訪日インド人集客ですが、まずはそんなインド人とそのソウルフード・カレーにまつわる長年の謎を解明していきましょう。
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インド人は本当にカレーしか食べない?
よくインド人は、毎日カレーを食べると言われます。日本人のイメージから連想されただけのようにも聞こえますが、実際のところどうなのでしょうか。以下では、インド料理店のインド人スタッフが、日本において長年温められてきたその疑問について回答しています。
インドでは3食カレーを食べるんですか?
はいそうです。私たちインド人は、一年中、3食カレーを食べています。(笑)「毎日食べてて、飽きないの?」とよく聞かれます。 「毎食カレー」と言っても、インドのカレーは日本のカレーとはちょっと違いますので、毎日3食カレーライスという感じではありません。 ……もともと「カレー」という言葉から想像する料理のバリエーション、つまりは「カレーの定義」がちょっと違うのかもしれません。……厳密にインド人的に言えば「毎食カレーではない」のです。
……インドには数多くのスパイスがありますので、 同じ食材を使った料理でも、様々なスパイスの組み合わせで、たくさんの種類の味を作ることができます。だから毎食カレーでも、飽きることがないのです。 そういう意味では、カレーという言葉を使わず、インド人は毎食「スパイス料理」を食べている、と考えていただければわかりやすいかなと思います。
つまり、日本人のいう「カレー」とインド人のいう「カレー」は少し違っていて、厳密に言うと毎食カレーというわけではなく、さまざまな種類のスパイスを使った料理を食べている、ということでしょう。
また、このような「スパイス料理」がインドで生まれた背景には、宗教も関連しています。インドでは約80%の人がヒンドゥー教徒ですが、ヒンドゥー教では牛を「神の使い」と考えるため、牛肉を食べることが許されていません。豚も「不浄な動物」と考えることから、豚肉も食べることができません。
ヒンドゥー教徒の食事
訪日...
鶏肉は食べてもよいとされていますが、殺生を避けるためにベジタリアンの人も多いです。これらの理由から、牛肉や豚肉を使わず、野菜や豆などをメインにしながらも味の幅が広い、スパイス料理が広まったのだと言われています。
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インド人の日本料理への期待は?
普段スパイスの効いた料理を多く食べているというインド人ですが、日本料理への期待はどうなのでしょうか?
観光庁発表の訪日外国人消費動向調査 2017年年間値の推計によると、約半数の訪日インド人が訪日前期待していたものとして、「日本食を食べること」を挙げました。さらに、滞在中に食べた日本食に「満足した」と答えた人の割合は、94.8%にものぼりました。
インド人誘客の際の注意点は?
インド人にも好まれる日本食ですが、飲食店やホテルにおける誘客の際には注意が必要です。
前述のとおり、インド人の8割はヒンドゥー教徒で、食べ物に制限がある場合も多いです。牛肉や豚肉が入っていないというだけでなく、ベジタリアン向けに鶏肉や魚も使わない料理を用意する必要があります。
最近はイスラム教への対応を行っている飲食店などもありますが、それとも並行して整備を行えるとよいでしょう。
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まとめ:インド人の日本食への期待に応えよう
代表的なインド料理・カレーは日本でも大人気です。同様に、訪日インド人にも日本食が受け入れられていることがわかりました。
政府も誘致に注力しているインド人ですが、インド人が日本で旅行をする上では、食に制限が多くても楽しく安心して食事ができるようにすることが必要だと考えられます。訪日インド人の半数が日本食に期待して日本を訪れるのですから、そのニーズに応えられる体制をつくっていかなければなりません。
食材に制約が多い分飲食店によっては対応が難しいところもあるでしょうが、最近認知度が上がってきている「ムスリム対応」とも合わせて検討してみるとよいでしょう。
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<参照>
- 観光庁:訪日外国人消費動向調査
- インド家庭ラニ:インドの文化
- 明日の日本を支える観光ビジョン構想会議:インドからの誘客を促すために
- 東洋経済オンライン:日本で「南インド料理屋」激増の意外な理由 店舗数は13年間でなんと10倍に
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インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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