こんにちは、クロスシー編集部です。
中国での日常的なコミュニケーションに欠かせないWeChat。メッセージのやり取りだけでなく、商品等の購入といった決済にも利用できるのが大きな特徴です。本日はこのWeChatを用いたCRM(顧客関係管理)について紹介します。
関連記事
WeChatのミニプログラムとは
Web版のWeChatの使い方
インバウンドの最新情報をお届け!訪日ラボのメールマガジンに登録する(無料)
なぜWeChatが生活基盤に?「決済機能」と「サードパーティツール」が中国人の生活を変えた
なぜWeChatは中国全土で普及しているのでしょうか?その理由はWeChatが「決済機能を備えていること」「生活上必要な情報がすべて手に入るツールであること」にあります。
決済機能「WeChat Payment」
ご存知のように、WeChat Paymentを用いた支払いでは、店頭のQRコードを読み込むこと、または自分のバーコードを提示し店舗がそれを読み取ることで店舗への支払いをすることができます。個人間の送金は、メッセージの中で「送金」のメニューをタップし、金額を確定すれば完了です。
WeChat Paymentは中国ではアリババのAlipay(アリペイ、支付宝)と並ぶ二大電子決済として瞬く間に普及しました。WeChat Paymentは後発になりますが、わずか2-3年でAlipayと同等水準のシェアを獲得しています。「コミュニケーションから決済・送金までをひとつのプラットフォームで実現する」という構想とその利便性が、中国人の生活を変えています。
日々進化するサードパーティツール
WeChatには決済機能に加えて、多数のサードパーティツールが利用できます。日々アップデートされており、折々に新たな機能が追加されています。このメニューには国際版(WeChat)と国内版(Weixin)で一部ラインナップに相違がみられます。
WeChatからダイレクトに通話料金のチャージ、貯蓄の積立、募金、医療機関への受診予約、水道光熱費やインターネット利用費の支払いが可能になっているだけでなく、「期間限定メニュー」「サードパーティ」の欄にはテンセント以外の事業者のメニューが並びます。
▼WeChatにも入り込む、新興EC「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」とは!?
新興中国EC「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」のユーザー数が4億人となった理由とは/中国の2大EC「タオバオ」「京東ジンドン」との違いから探る
こんにちは、クロスシー編集部です。中国での消費者のショッピングのチャネルといえば「EC」。日本旅行から帰国したあとの日本ファンへの訴求はもちろん重要ですが、中国にはまだ訪日経験はないものの、日本ファンであるという中国人はたくさんいます。本編では中国での主要ECプラットフォームと、最新のEC事情をご紹介します。目次老舗ECプラットフォーム「タオバオ」「Tmall(天猫)」「京東(JD.com)」ニューヨーク証券取引所に上場するアリババによるユーザー数5億のECサービス「京東」はテンセントやs...
シェアサイクルのMobike、タクシー配車のDidi、飲食店など施設の口コミ検索と予約ができる大衆点評、ECのMogujie、フードデリバリーサービスの美団外売など、中国国内で主要なさまざまな領域のサービスがWeChatのアプリ内部に集結していることがわかります。
他にもホテルの予約と公共交通機関のチケット購入(同程芸竜)、劇場・スポーツ観戦のチケット予約(猫眼電影)が存在します。中国で「衣食住行」と呼ばれる生活のすべてのニーズ、そして娯楽をこのアプリを経由して満たすことが可能となっています。(カッコ内はサービス名称)
WeChatのユーザー数は? 同じくテンセントの提供するメッセージングアプリ「QQ」との違いは?
WeChat以前には、そして今も、WeChatを運営するテンセントが提供する「QQ」というアプリが存在します。WeChat同様メッセージが送れ、またタイムラインの機能を有するこのサービスの月間アクティブユーザー数(MAU)は8.03億人です。(2018年Q2決算報告より)
これに比べ、WeChatは中国国内外合わせMAU10.58億人となっています。QQは娯楽性を追求し若年層のユーザーの拡大に努めているのに対し、WeChatはアプリ内の「ミニアプリ」や「WeChat Payment」の機能拡大、利用場所の増加によりMAUの増加に成功しています。
WeChatは実用性のみを重視しているかというとそういうわけではなく、「WeChatミニゲーム」やタイムラインといった、娯楽や交流のための機能も利用者を拡大しており、これによりユーザーの利用時間が伸びているそうです。
WeChatを用いた「CRM」である「Wedocrm(微答)」
見てきたように生活に密着したWeChatですが、このアプリ上では複数パターンのプロモーションの展開・ユーザーデータの収集・トラッキングを通じて、顧客関係の構築と効果検証、拡販が可能です。
例えばWeChatのAPIを利用したSaaSであるWedocrm(微答)では微官網(マイクロサイト)、微会員、微活動(WeChat上のキャンペーン)、EC店舗の構築などのメニューをそろえています。今回はその機能のうち2つを詳細に紹介します。
微官網(マイクロサイト)
テンプレートを使用し、簡単に格調高いデザインのサイトを完成する機能です。サイト上には実店舗へのアクセス・商品の予約・EC機能といった下位メニューを設置し、ウェブ上の公式サイト同様の役割を果たします。
WeChat内のタイムラインへ共有するソーシャルボタンも配置できるので、アプリ内部でのユーザーの閲覧機会の最大化を図れます。
微活動(キャンペーン)
WeChat上でキャンペーン実行とデータ収集ができる機能です。複数のキャンペーン形式が存在し、その形式は常にアップデートされています。これにより、商品やキャンペーンの陳腐化が早い中国市場でも、ユーザーの関心を常に惹きつけることが可能です。
WeChat上のキャンペーンでは、参加者は賞品を目的に抽選イベントに参加します。商品は物品や紅包と呼ばれるWeChat Paymentへの送金が設定されます。SNS上でシェアを行ったユーザーに対し参加機会の回数を優遇、当選率を高めるといったインセンティブを設定する事も可能となっており、これによりユーザーの能動的リアクションを促します。もちろんキャンペーン後はユーザーのコメント数や参加ユーザー数の集計が可能です。
まとめ ~中国人心理をおさえたキャンペーン設計を~
今回とりあげたようなツールは、インバウンド向けのプロモーション施策でも利用されています。上述のWedocrm(微答)は開発費用を抑えCRMを導入できる点が特徴ですが、同時に中国人の心理をおさえたキャンペーン設計という指標でも非常に利用価値は高くなっています。
インバウンド施策におけるPDCAの質を高めることもできるため、施策のレベルを一歩高めたいタイミングで導入を検討するべきツールでしょう。
<参考>
ここでしか読めない!ノウハウが詰まった"大衆点評の教科書"を公開
訪日ラボ運営会社の株式会社movでは、コロナ禍の影響もあり集客に課題を抱える店舗のご担当者様向けに、
- 訪日外国人を効果的に集客して売上につなげたい...
- インバウンド対策を進めたいが、具体的な方法がわからない…
-
大衆点評の使い方に興味があるが、何からはじめていいかわからない…
といったお悩み・課題解決を支援すべく、弊社新サービス「口コミアカデミー」にて「大衆点評の教科書」を無料公開しています。
完全無料で学べる「口コミアカデミー」
この度 訪日ラボ運営会社の株式会社movは、“仕込みの合間に通うお店の学校“として、新サービス「口コミアカデミー」を開設いたしました。
「口コミアカデミー」では様々なお店向けサービスの教科書や店舗マーケティングに役立つ資料、オンラインセミナーの聴講を完全無料で利用することができます。
「口コミアカデミー」の教科書では、運営元である美団監修の下、大衆点評のさまざまな情報や運用のコツがまとめられています。
「大衆点評の教科書」では基本的な情報から実践的なノウハウを、70を超えるコンテンツで紹介しています。
<以下、「大衆点評の教科書」の目次を一部ご紹介>
21. 大衆点評でできる投稿などの情報発信まとめ
64. 広告運用とコツ:広告予算の考え方
28. やってはいけない運用方法
“ここでしか学べない“こういった最新の手法を飲食店・観光施設・小売店・宿泊施設などの店長や店舗マーケター向けにご提供しています。
他にも、大衆点評の活用ノウハウを多数ご用意しておりますので、是非お気軽にご覧ください。
「大衆点評の教科書」を見てみる