中国最大級の旅行博覧会「China (Guangdong) International Tourism Industry Exposition 2018」が、2018年9月7日(金)~10日(日)までの3日間、広東省広州の中国進出口商品交易会琶州展館で開催されました。
博覧会のテーマは「新たなツーリズム、新たな融合、新たなチャンス」。テーマ別に4つのゾーンで構成され、60カ国・地域から約3,000社・団体が出展し、一般消費者および業界関係者含め50万人を超える来場者 を記録しました。
博覧会は中国各地から来場者が訪れるお祭りのようなイベント。一日あれば世界と中国各地の豊富な旅行情報を得られ、旅行商品(中国国内)をその場で予約することもできます。人気のグルメを味わい、各地のお土産物やブランド品を実際に見て購入することも可能。旅行に関するプレゼンテーションやセミナーの他、ショーなどのパフォーマンスも行われます。
ある来場者は「ここで来年の旅行計画のアイディアを得ています。もう旅行が始まっているようで楽しくて」と微笑みます。来場者のみならず出展者にとっても、楽しみながら各国の観光プロモーションを観察し、旅行産業全般についての見識を深めるチャンスになると言えます。
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CITIE2018で堅実な存在感を見せる日本パビリオン
日本パビリオンには多くの人々が足を運び、第1日目の業界関係者限定日に16社との商談を進めたブースもありました。日本パビリオンのあるインターナショナル・ツーリズム・ホールでは、大勢の人々がスマートフォンを片手に練り歩き、写真撮影やQRコードを読み込んでの情報収集に余念がありません。
茨城、和歌山、佐賀などの地方自治体のほか、イオン、ルミネ、全日空、JR、京阪電車、阪急阪神第一ホテルグループ、エアポートリムジンバスなど、訪日旅行に欠かせないさまざまな分野の企業・団体からの参加が見られました。
日本パビリオンの入り口ともいえる場所にあるのはイオンのブース。鮮やかなカラーのブース内では、イオン店内の様子を視聴できるモニターが設置されています。壁のQRコードを読み込むと、中国最大のSNS「Weibo」のイオンページへ飛ぶ仕組みになっており、フライヤーの役目も果たします。
賑わいを見せたのは会場と日本のイオン成田店をモニターで結ぶイベント。来場者のリクエストに応じて、イオン成田店のスタッフがその場で人気商品を探して紹介するなど、ユニークな試みもされました。
茨城県のブースでは、北関東を形成する茨城・栃木・群馬のパンフレットを揃え、3県分のプロモーションを行っていました。ある来場者は「北海道や沖縄など、スキーやマリンスポーツを楽しめる地域に魅力を感じている」とのことで、はやくも次回の出展に期待を寄せていました。日本を北から南まで紹介する統一ブースがあれば、来場者にとってさらに便利かもしれません。
各国が独自の魅力をアピールする「China (Guangdong) International Tourism Industry Exposition 2018」
インターナショナル・ツーリズム・ホールはまるでテーマパークのように華やかです。国や地域の伝統的な建築スタイルを取り入れたブースが並び、来場者の目を楽しませてくれます。
パナマやモロッコのブースは、一目でどの地域や国か分かるうえ写真撮影しやすいコンパクトなデザインが魅力的です。中央アメリカのパナマは中国との国交樹立1周年を記念して、パートナー国として初出展。約10社の旅行会社を率い、中央アメリカと南アメリカを結ぶ玄関口として、国が一体となりプロモーションを進めていました。
アピールポイントのひとつとして、プリペイド式SIMカードの利用が定着した便利な通信環境を紹介していました。
体験プログラムを充実させたブースも多く見られました。マレーシアのブースでは名物の白咖啡(ホワイトコーヒー)がふるまわれ、伝統衣装に身を包んだ男女がバンブーダンスを披露していました。タイのブースでは瑞祥花とされる蓮の花を作る体験プログラムが大人気。トルコのブースでは、多くの来場者が中東の伝統的な撥弦楽器カーヌーンの調べに耳を傾けていました。
インターナショナル・ホールで感じたのは 出展者が他国のブースを、競合相手というより、興味深い旅行目的地として観察している こと。「日本に行って本場の寿司を食べてみたい」と日本に興味を持つ多くの出展者にも出会いました。日本パビリオンでも「競争よりは共存」という言葉が聞かれたように、他国の出展者は潜在的なインバウンド旅行客であり、博覧会は共に旅行を促進していくプラットフォームなのでしょう。
環境に配慮した「China (Guangdong) International Tourism Industry Exposition 2018」
広州ではスマートフォンが広く普及しているため、QRコードを読み込んで情報を得ることが一般化しています。博覧会の出展者は 中国最大のSNS「Weibo」に自社ページをつくり、QRコードでアクセスしてもらう仕組み を取り入れていました。会場でも印刷物の種類と部数を極力抑え、基本的に情報量の多いビジターガイドのみを配布しているため、来場者も身軽に動き回れているようでした。印刷物を持ち帰る代わりに、パネルやサインをスマホで撮影する来場者も多く見られました。ポリ袋、使い捨てのコップや皿の使用を最低限に抑える取り組みも行われていました。
「China (Guangdong) International Tourism Industry Exposition 2018」は日本をアピールする絶好の機会
広東省からの訪日客数は60万人と推計されています。広東省の総人口は1.1億人であり、同省の2大訪日旅行市場である広州と深圳の人口は香港の3.6倍となる2,702万人にのぼります。1人当たりのGDPも台湾と同水準の約2.5万米ドルに達しているため、この2都市を擁する広東省市場の潜在力は計り知れません。
個人でも観光ビザを取得しやすくなり、旅を自分風にカスタマイズする中国人も増えました。博覧会は旅の情報源であり、日本の魅力をアピールできる絶好の機会となります。一般の来場者のみならず、中国そして世界の業界関係者と交流し、新たな案を得るまたとない機会といえるでしょう。
イベント情報
イベント名 | China (Guangdong) International Tourism Industry Exposition 2018 中国(広東)国際旅遊産業博覧会(通称:CITIE2018) |
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開催国・都市 | 中国・広東省広州市 |
開催日 | 2018年9月7日 ~ 2018年9月10日 |
会場 | 広州・中国進出口商品交易会琶州展館 |
主催 | 中国国家旅遊局、広東省人民政府 |
対象 | 一般消費者、業界関係者 |
来場者数 | 50万人超 |
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2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
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- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
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この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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