東京オリンピック後もインバウンドが伸びる3つの理由 | 2020-2030年の目標・五輪PR効果・オリンピックレガシー

※新型コロナウイルスのパンデミックを受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。

東京オリンピックの開催が近づく中、日本のインバウンド市場は大きな盛り上がりを見せています。政府も2020年に訪日外国人数4,000万人という目標を掲げ、日本はまさに国をあげてインバウンド誘致に取り組んでいます。

しかし一方で、オリンピック後のインバウンドに関して不安の声も聞かれます。一部では「日本のインバウンドは東京オリンピックまで。終わったら衰退する」と考えられているのも確かです。

しかし、日本のインバウンドは東京オリンピックまでではありません。というのも、過去のオリンピック開催地では、開催後も外国人旅行者の入込み数が伸びているからです。ここでは、過去のデータも扱いながらインバウンド市場の盛り上がりが東京オリンピック後も続くことを裏付ける3つの理由を紹介します。

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2030年に6,000万人目標=インバウンド推進継続

「明日の日本を支える観光ビジョン」
「明日の日本を支える観光ビジョン」

そもそも政府は、2030年に訪日外国人数6,000万人という目標を掲げています。そしてその目標を達成するために内閣総理大臣を議長として『明日の日本を支える観光ビジョン構想会議』を設置し、対策を進めています。

政府の施策は幅広く、多言語対応ムスリム対応から、戦略的なビザ緩和、地方創生にからめて地方のインバウンド対策を後押しする取り組みまでさまざまです。

少なくとも2030年までは政府も予算をつけてインバウンドを推進するということなので、オリンピックが終わっても国主導のインバウンド対策は続いていくでしょう。

政府「オリンピック自体がPRになる」

また、政府は東京オリンピックを契機として海外へのプロモーションを行うとしています。

政府はこれまで、ビジット・ジャパン(訪日外国人旅行者の増加を目的とした訪日プロモーション事業)やクールジャパン(外国人がクールだととらえる日本の魅力をインバウンド向けに発信する事業)といったインバウンド向け事業を展開してきました。

政府はもちろん、今までもこれらインバウンド向け事業にかかわるプロモーションを行ってきました。しかし、普段の注目度とオリンピック開催国としての高い国際的注目度のなかでプロモーションを行うのとではその効果に大きな違いがあります。

また、オリンピックという一大スポーツイベントの開催を利用し、スポーツイベントを含むMICEの開催・誘致を進めるということです。

このように政府は「オリンピック自体がPRになる」と考え、オリンピックに伴う直接的なインバウンド増加だけを期待するのではなく、オリンピック開催国であることを利用した施策を進めていくということです。

他のオリンピック開催地は開催後もインバウンド数が伸びている

観光庁「オリンピック・パラリンピック開催決定後のインバウンド観光客数の傾向」
観光庁「オリンピック・パラリンピック開催決定後のインバウンド観光客数の傾向」

みずほ総研が発表したデータによると、2012年のイギリス・2008年の中国・2004年のギリシャなど過去のオリンピック開催国5か国では、どれも開催後に大きくインバウンド数が増えています。

また、みずほ総研によると2000年のシドニーオリンピック開催後には、主要開催地であるシドニー以外にも、メルボルン・アデレード・ダーウィンなどの都市でインバウンド数が増えたといいます。

メルボルンやアデレードにはそれぞれオリンピックで使用された陸上競技場・サッカー競技場があるということですが、ここで注目すべきはダーウィンです。ダーウィンはオーストラリアの北に位置し、シドニーなどオリンピック競技の開催地からはかなり離れています。しかしダーウィンへはサッカー競技場のあるアデレードから鉄道が敷かれており、時間はかかるものの直通で行けるということです。地方都市でもオリンピック開催地から行きやすければ、インバウンド数増加が見込めるということがわかります。

さらにオーストラリアでは、オリンピック開催前後に国内での国際会議開催件数がアジア・オセアニアでトップになったというデータも出ています。前項で日本政府もオリンピック開催に伴いMICEの誘致を強化する方針だということを紹介しましたが、このオーストラリアのデータを見ると効果が期待できます。

このように実際のデータを見ると、オリンピック後にインバウンド市場が収縮してしまうということは考えにくいでしょう。

政府の政策方針を見ても過去のオリンピック開催地のデータを見ても、東京オリンピックが終わっても日本のインバウンド市場が衰退するとは考えにくい、ということがわかっていただけたのではないでしょうか。

少なくとも2030年までは国としてインバウンドを推進していくということになっており、オリンピックが終わっても日本におけるインバウンド促進ムードは続くと考えられます。

2020年の東京オリンピックに向けて今考えるべきは、東京オリンピックの効果を一過性のものにするのではなく、いかに次につなげていくかということです。現在は政府の後押しもありかなりインバウンド対策が行いやすくなっています。オリンピックをゴールとするのではなく、今からその先を見据えた対策が必要になってくるでしょう。

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訪日ラボ編集部

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