ラーメンは日本の国民食であるとともに、訪日外国人観光客にもとて人気です。
観光庁の「訪日外国人の消費動向 平成 29 年 年次報告書」によると、「最も満足した飲食」を尋ねると「ラーメン」の回答率が20.2%で1位でした。
この記事では、日本食を代表する寿司よりもラーメンの満足度が高かった理由についてご紹介します。
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訪日外国人からの人気高まる日本食「ラーメン」
観光庁の「訪日外国人の消費動向 平成 29 年 年次報告書」によれば、訪日外国人に「訪日前に期待していたこと」を複数回答で尋ねたところ、「日本食を食べること」が68.3%で、2位の「ショッピング(53.4%)」を大きく引き離す結果となりました。
さらに、「最も満足した飲食」を尋ねると「ラーメン」の回答率が20.2%で1位となりました。寿司の得票率が19.8%であることを考えれば、日本人が考える以上に、「ラーメンは日本食であり、かつ訪日旅行の最も楽しみなものの一つである」と訪日外国人に思われているということになります。
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世界中でラーメン人気が止まらない
新横浜ラーメン博物館が2013年におこなった調査結果によると、日本国外にある日本のラーメン店の数は約1,000店舗だといいます。ラーメン店の数が最も多い国はアメリカで305店舗。海外のラーメン店の約3分の1はアメリカに店を構えていることになります。その他、タイ(171店舗)、シンガポール(148店舗)、中国(125店舗)と続いていきます。
欧米人の舌を魅了するとんこつラーメン
欧米人に人気なのが「とんこつラーメン」だと言われています。醤油や塩味のスープはアメリカ人の口に合わなず、こってりとしたとんこつの味わいの方が、アメリカ人の味覚にフィットするのだと考えられます。
一風堂の成功
アメリカで成功しているラーメン店といえば「一風堂」が有名です。2008年にはマンハッタンにIPPUDO NYがオープンし、当初は New York Timesで 「わずか$13で飛ぶ日本への旅」と取り上げられるほど全世界から高い注目を浴びました。
一風堂のオープンは アメリカのラーメン業界のみならず世界のラーメン事情を大きく変えたとも言われており、ラーメンが日本を代表する食文化として世界中で注目された火付け役と言っても過言ではありません。やがて、一風堂や百福などが地元のアメリカ人の間で大流行を巻き起こし、ラーメンマップが販売されるようにまで需要は伸びているのです。
アニメなどのメディアの影響
ラーメンが訪日外国人観光客から人気の理由のひとつとして無視できないのは、アニメや漫画の影響によるものです。アニメや漫画の中で登場人物がおいしそうにラーメンを食べる姿を見て、「実際に食べてみたい!」と感じるのかもしれません。
行列による心理的効果
各国の「旅マエ」で認知や人気を集めたラーメン。日本でも東京などの有名ラーメン店に外国人が行列をなしている様子を実際に見たり、ニュースメディアなどが報じているのを見たりしたことがあるのではないでしょうか。
なぜ「ラーメン一蘭」には訪日外国人の行列ができるのか?…インバウンド対策で意識したい「旅行コンテンツとしての飲食店づくり」
H29年度の訪日外国人消費動向調査によると、訪日外国人のNo.1人気アクティビティは「日本食を食べること」です。アンケートによると96%の訪日外国人が「今回の旅行で日本食を食べた」と答えています。こうしたなか訪日外国人に人気の外食チェーンも現れ始めました。今回は訪日外国人の圧倒的口コミ人気のを誇る「一蘭」について、外国人がどこを高く評価しているかまとめました。顧客満足度を上げる!飲食店にオススメのインバウンド対策を資料で詳しくみてみる「飲食店予約サイト」を資料で詳しくみてみる「飲食店予約管...
店先に並ぶ長蛇の列が宣伝効果となり、多くの訪日外国人観光客のラーメン需要をさらに底上げしているのだと考えられます。日本人と違って、海外では並ぶことがあまり好きではない、並ぶ文化がない国もあります。それにも関わらず、行列ができるのは、行列も含めて日本で本場のラーメンを食べるという体験が求められているのだとも考えられます。
ラーメン店のインバウンド対策事例
「ラーメン四天王 道頓堀店」では、スマートフォンによるQRコードオーダー機の導入がスタートしています。券売機による現金支払の飲食店における訪日観光客の悩み「オーダーできない・払えない」を解消するだけでなく、飲食店の生産性の向上を促進できるというものです。訪日観光客の飲食店での券売機での困りごととして「言語」と「現金決済」がありましたが、QRコードオーダー機の導入によって改善が見込まれます。
特に、 スマートフォンによるQRコード決済が主流となっている訪日中国人観光客にとって、現金での決済はストレスを感じてしまいます。しかし一方で、飲食店側では、 決済方法を変更することや、 券売機の多言語化にはコストがかかり現実的ではないという問題が生じていました。
「ラーメン四天王 道頓堀店」に導入したQRコードオーダー機では、これらの課題を解決できました。店内に設置されたQRコードを読み込むことで自国の言語でメニューを表示、 まるでECサイトのように好きなメニューと数をカートに入れるだけでオーダーが完了します。さらに、そのままスマートフォン経由で支払いまで完了できるのです。
ラーメンをきっかけにインバウンド誘致を
2013年に設立された官民ファンドである「クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)」は、ラーメンチェーンの『一風堂』に対して、海外進出を助けるために、約7億円の出資と最大13億円の融資枠を設定するほど、日本のラーメン人気はとどまることを知りません。このように、アウトバウンド・インバウンドで人気をあつめるラーメン業界においては、多言語メニューの表記やイラストを使ったアレルギー表示などといったインバウンド対策が必要です。
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<参考>
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