2015年の「ユーキャン新語・流行語大賞」に「爆買い」が選ばれてから丸3年、インバウンドのトレンドは「爆買い」に象徴される「モノ消費」からアクティビティや体験に価値を見い出す「コト消費」へと変化しつつあります。「コト消費」は、以前は主に欧米豪の訪日客から支持されていました。しかし現在は、日本のインバウンド全体の傾向となっています。
ここでは「モノ消費」「コト消費」について今一度確認しながら、どのような体験・ツアーが訪日外国人の人気を集めているのか見ていきましょう。
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訪日外国人観光客の興味は買い物から体験へ
訪日外国人観光客のニーズが「買い物」から「体験」へと移り変わっています。それに伴い、訪日外国人の日本国内での動向にも変化が出てきています。
以前のインバウンドでは、「ゴールデンルート」と呼ばれる東京や大阪、名古屋、京都などの大都市周遊が主流でした。しかし、近年は大都市に加え、自然豊かな地方都市での「農業体験」「宿坊体験」「酒蔵見学」といった日本の生活が垣間見える「文化体験(コト消費)」への需要も高まっています。
「モノ消費」「コト消費」とは?
経済産業省が公表している「平成27年度地域経済産業活性化対策調査」では、以下のように定義されています。
「モノ消費」:個別の製品やサービスの持つ機能的価値を消費すること。
「コト消費」:製品を購入して使用したり、単品の機能的なサービスを享受するのみでなく、個別の事象が連なった総体である「一連の体験」を対象とした消費活動のこと。
つまり「モノ消費」とは商品やサービスそのものに価値を見い出すこと、「コト消費」は商品やサービスによって得られる体験に価値を見い出すことをいいます。
「モノ消費」から「コト消費」への需要変化の流れを受け、多くの旅行代理店では体験ツアーを組むなどさまざまな施策をおこなっています。次は、どのような体験ツアーが訪日外国人に人気なのかランキング形式で紹介していきます。
訪日外国人に人気の体験ツアーランキング
1. マリカー
1位にランクインしたのは、一時期訴訟問題でも話題となった「マリカー」です。
東京都の公道を任天堂のゲームさながらの四輪レーシングカートで走れるということで訪日外国人に大人気のアクティビティです。コスチュームを着てカートで走る様子はSNS映えするため、投稿を見かけた訪日外国人がこぞって体験に訪れているということです。
2. アキバフクロウ
2位には、東京都千代田区にあるフクロウと触れ合えるカフェ「アキバフクロウ」がランクインしました。最近はハリネズミやウサギなど「動物と触れ合えるカフェ」が続々登場し話題を呼んでいますが、海外にはこのような動物と触れ合える場所はあまりないようです。自国でできない体験を求める訪日外国人が訪れているということです。
3. ユカズ ジャパニーズ クッキング
3位には、東京都荒川区のクッキング教室「ユカズ ジャパニーズ クッキング」です。
「ユカズ ジャパニーズ クッキング」は家庭料理家のとがみゆかさんによる料理教室です。家庭料理のほかラーメン、餃子、お好み焼き、すし、天ぷら、弁当を学ぶことができるクラスを英語で提供しています。とがみさんの英語はわかりやすいと定評があり、世界でも人気の「日本食」を英語で学べると訪日外国人に大人気です。
新たな旅行スタイル:ニューツーリズム
訪日旅行が多様化するなかで、インバウンド市場では「ニューツーリズム」と呼ばれる旅行先での人や自然との触れ合いを重要する新しいタイプの旅行スタイルが誕生しました。これは観光地での買い物ではなく、その土地ならではの文化や地域住民と触れ合うことなどを目的としています。
アニメツーリズム
アニメツーリズムとは、アニメ作品の舞台や作品・クリエイターにゆかりのある地域(=アニメ聖地)を巡る旅行のことで、別名「聖地巡礼」と呼ばれているニューツーリズムです。アニメをきっかけに地域を訪れたファンが地域の食や文化、人に触れる中で、地域そのもののファンになるという事例も多数報告されています。
一般社団法人アニメツーリズム協会では、国内外のアニメファンからの投票をもとに、アニメの舞台やモデルになった地域、アニメに関する地域などから「アニメ聖地」を選定しています。これらの聖地を中心に、地域とアニメ作品、関連企業等を繋ぐことによる組織化の促進や、モニターツアーの実施、グッズの開発、広域周遊観光ルートの造成等を行い、観光資源の磨き上げや、訪日外国人観光客の地方誘客を目指しています。
<参照>
- 【2015新語・流行語】大賞2語決定「トリプルスリー」「爆買い」 芸能ネタは逃す
- 平成27年度地域経済産業活性化対策調査
-
外国人に人気の日本の体験・ツアー ランキング 2018
- フクロウと触れ合えるカフェ「アキバフクロウ」が外国人に人気観光スポット2位に!その理由は?
- JAPAN ATTRACTIONS:ユカズ ジャパニーズ クッキング
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年5月後編】2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に5月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→2025年の訪日客数「4,500万人」へ、観光庁長官の見解は? / 2025年訪米旅行者支出「125億ドルの損失」予想 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年5月後編】
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