日本が世界に誇る文化のひとつといえば、「アニメ」です。人気アニメや漫画に登場する街や場所はファンの間で「聖地」と呼ばれており、実際に「聖地」を訪れることを「聖地巡礼」といいます。
日本のアニメや漫画は世界から高い評価を受けており、最近では多くの旅行代理店で訪日外国人観光客向けの「聖地巡礼ツアー」をおこなっています。世界でも名の知れた日本の漫画やアニメを活用した地方のインバウンド誘致は、全国で旋風を巻き起こしています。
そこで今回は、訪日外国人に人気の聖地巡礼スポット5か所を紹介しましょう。地方の活性化や経済効果も見込めるため、自治体と連携しながら施策をおこなうことが大切です。
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訪日外国人に人気のアニメ聖地巡礼スポット5選
『君の名は。』:岐阜県飛騨地方
『君の名は。』は2016年8月公開の大ヒット映画です。興行収入250億円を突破し、歴代4位となる記録を打ち立てました。『君の名は。』の聖地巡礼スポットは東京や長野など日本各地に点在していますが、特に人気があるのは岐阜県飛騨地方です。
飛騨地方は飛騨市、下呂市、高山市、白川村の4つの市村を含む地域のことで、世界遺産にも指定されている白川村の白川郷や、飛騨市・高山市の古い町並などが訪日外国人に人気です。アニメ聖地以外の観光地も多いことから、人気の聖地巡礼スポットとなっています。
『氷菓』:岐阜県高山市
2012年公開の『氷菓』は、とある高校を舞台にしたミステリー作品です。岐阜県高山市の市街地中心部はかなりのエリアがこの『氷菓』の聖地になっています。
アニメのモデルとなった高山市の喫茶店には聖地巡礼に訪れたファンのための交流ノートがあり、そこには多くの外国語のコメントが書かれています。高山市の自治体はアニメ会社と協力して『舞台探訪マップ』をつくるなど、市が率先して聖地巡礼を促進しています。
岐阜県高山市は『君の名は。』の聖地である飛騨地方の一部です。『氷菓』と『君の名は。』は聖地同士もほど近いところにあり、同時に巡礼を行うことも可能です。
『SLAM DUNK』:神奈川県鎌倉市
『SLAM DUNK』は、高校バスケットボールを題材にした少年漫画作品です。アニメのオープニングで登場する鎌倉高校前の踏切前には、多くの訪日外国人観光客が殺到しています。特に中国・台湾からの訪日客が多く、「台湾で最も有名な日本の踏切」と呼ばれているようです。
『らき☆すた』:埼玉県久喜市
『らき☆すた』は、2007年の4月から放映がはじまったアニメです。モデルとなった埼玉県久喜市の鷺宮神社は、アニメの放映後、初詣の来客数が7万人から47万人に増加したといいます。
聖地巡礼で訪れる訪日外国人観光客が多いことに着目し、地元の商工会が『らき☆すた』のキャラクターをデザインした絵馬型携帯ストラップを販売することを決定しました。町内17の店舗で販売したのにもかかわらず、販売開始から30分足らずで完売したほどの売れ行きだったようです。
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』:埼玉県秩父市
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は、2011年に放映されたアニメです。2013年には劇場版が公開されました。
モデルとなった埼玉県秩父市の定林寺ではキャラクターがデザインされた絵馬を売っており、絵馬掛所には中国語など外国語で書かれた絵馬も見受けられます。
秩父市は聖地巡礼を市全体で推し進めており、市内のいたるところにキャラクターが描かれたポスターや看板があります。ほかにも市内の路線バスにキャラクターの絵をあしらうなど、聖地巡礼で訪れた人が存分に楽しめる工夫がなされています。
まとめ
「聖地巡礼」を用いたインバウンド誘致は、今後もさらなる需要が期待されます。そのため、地元の自治体や商店街で協力し合うことで、インバウンド市場で勝ち残る強い武器となります。大阪府にあるWILLER TRAVEL株式会社では、2016年8月に公開した新海誠監督の最新作『君の名は。』の舞台となった、東京都内の交差点や駅などをバスで巡るツアー商品を発売するなど、多くの旅行会社でもさまざまな取り組みをおこなっています。
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<参照>
- インバウンドで人気の日本のお土産:訪日外国人のアニメ聖地巡礼が増加
- Wrap:アニメ&カメラ好きにおすすめ! 360度カメラと共に聖地巡礼で思い出を形に残そう
- 訪日ラボ:アニメで地方を活性化/インバウンドでに人気の「聖地巡礼」は地方創生の切り札になる!?
- 日本経済新聞:スラムダンクの「聖地巡礼」 鎌倉高校前駅の踏切(神奈川県鎌倉市)
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「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
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