2015年、訪日中国人による「爆買い」ブームの到来で、テレビでは春節特集一色になりました。中国春節では、爆竹を鳴らす風習があり、環境汚染などの問題により爆竹規制が設けられましたが、現在、PM2.5の数値が発表され驚きの結果が明らかになりました。
一方で2016年下半期頃から、訪日中国人のFIT(個人旅行)が徐々に増加し、日本の地方でしか味わえない「あるコト」が話題になりました。
今回は、訪日中国人のFIT(個人旅行)の地方インバウンドと中国PM2.5との関係性をひもといていきます。
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PM2.5の大気汚染で日本製の空気清浄機がクローズアップ
「爆買い」が話題となった2015年、テレビなどで中国春節が特集され、訪日外国人が日本製の炊飯器や温水便座に並び、「空気清浄機」をこぞって購入する様子が取り上げられました。
空気洗浄機がトップランキング入りした理由として、PM2.5の大気汚染対策の声が多く話題になりました。
PM2.5の大気汚染問題について、2016年の春節期間のPM2.5濃度は重度レベルに値する200μm以上を観測し当時の深刻さが伺えます。
![▲[過去5年春節期間(旧暦大晦日、旧暦元旦)全国大気汚染指数]:中国人民共和国生態環境部HPより引用 ▲[過去5年春節期間(旧暦大晦日、旧暦元旦)全国大気汚染指数]:中国人民共和国生態環境部HPより引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1363/main_W020190205531490526826.jpg?auto=format)
2019年春節のPM2.5は未だに異常値!
中国人民共和国生態環境部は5日、2019年春節期間(旧暦大晦日、旧暦元旦)における大気汚染状況を公表しました。PM2.5の数値において、4日(旧暦大晦日)午後5時から5日(旧暦元旦)午前2時にかけて338都市が平均値を上回る139μmを記録し、うち119都市は重度レベルとされる150μmが確認されました。これは、日本気象協会データをもとに北海道や長野県などの数値と比較すると、約10倍以上の濃度に値することが明らかになりました。
![▲[2019年春節期間(旧暦大晦日、旧暦元旦)全国大気汚染指数]:中国人民共和国生態環境部HPより引用 ▲[2019年春節期間(旧暦大晦日、旧暦元旦)全国大気汚染指数]:中国人民共和国生態環境部HPより引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1365/main_19-02-14-22-12-58-062_deco.jpg?auto=format)
![▲[春節の爆竹風景]:腾迅網より引用 ▲[春節の爆竹風景]:腾迅網より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1366/main_8c4067c716d4627611dd5f3ca626b745.jpg?auto=format)
一方で、在中国大使館のデータによると、春節期間に限らず年平均値は年々と改善されているようです。
とりわけ、春節期間に海外旅行者が増加する要因のひとつとして、大気汚染被害を避ける目的とも考えられます。
![▲[中国における大気汚染について]:在中国日本大使館より引用 ▲[中国における大気汚染について]:在中国日本大使館より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1367/main_123.jpg?auto=format)
洗肺(シーフェイ)とは、日本の地方でしか味わえないコト?
2016年下半期以降、訪日中国人の消費行動が「モノからコト」へ裾野が広がりました。
これまではゴールデンルートと呼ばれる一辺倒な行動スタイルを取る団体客が大半を占めていましたが、FIT(個人旅行)がコト体験を求めて、全国津々浦々へと行動範囲を広げる傾向が強まりました。
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FIT(個人旅行)にとって、「日本での洗肺(シーフェイ)」も、コト体験のひとつになりました。
洗肺(シーフェイ)とは肺を浄化させることを意味し、ここでは日本の自然豊かな地方にて綺麗な空気を吸って健康になることを指します。
![▲[中国ネット上で洗肺(シーフェイ)旅行に言及]:http://www.sohu.comより引用 ▲[中国ネット上で洗肺(シーフェイ)旅行に言及]:http://www.sohu.comより引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1369/main_Screenshot_20190226_170751.jpg?auto=format)
ネットでは、「自然」と「健康」をテーマとした旅行も話題に
FIT(個人旅行)の旅行スタイルのひとつとして、自然と健康的な旅行を楽しむことがトレンドとなり、ネットやSNS上での投稿が目立つようになりました。
![▲[長野県のマラソン。自然の大地を走るという企画]:https://sports.sina.cn/より引用 ▲[長野県のマラソン。自然の大地を走るという企画]:https://sports.sina.cn/より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1370/main_Screenshot_20190226_141832.jpg?auto=format)
![▲[東北の洗肺の旅と題した旅ブロガーの記事]:http://www.mafengwo.cn/より引用 ▲[東北の洗肺の旅と題した旅ブロガーの記事]:http://www.mafengwo.cn/より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1371/main_Screenshot_20190226_142002.jpg?auto=format)
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[後編]新潟県に訪日外国人を誘致したい場合に知っておくべきことまとめ:訪日客は新潟県に「食」と「自然」を望んでいる
訪日外国人観光客に人気の旅行先は、以前であればゴールデンルートに偏っていましたが、最近では 地方にもスポットライトが当たり始めています。 そのような状況の中、最近の訪日外国人観光客は、何を目当てに地方を訪れているのでしょうか?日本政策投資銀行では、2017年4月に新潟県に関するインバウンド観光レポート「新潟におけるインバウンド推進に向けて-認知度向上を図り、ホンモノ志向客の有利促進を-」を発表しました。本資料をもとに、2回に分けて新潟県におけるインバウンド観光の特徴をご紹介します。今回は後...
閲覧数2000万人!「ディープな体験」が日本旅行のトレンドに
weiboには、「日本深度遊(ディープな日本旅行)」とハッシュタグで検索すると、1.7万件のスレッドが立ち、1944.4万PVと話題になっています。
![▲[日本深度遊(ディープな日本旅行)のハッシュタグ]:https://www.weibo.com/より引用 ▲[日本深度遊(ディープな日本旅行)のハッシュタグ]:https://www.weibo.com/より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1372/main_Screenshot_20190226_142108.jpg?auto=format)
スレッドの例として、旅行研究科の无须豆蔻さんのweiboは、220万超のフォロワー数がいます。彼女は、今年の1月に「草津国際スキー場」でスキーと温泉を楽しみ、栃木で再び温泉に浸かり、更に他の目的として「界 川治 星野リゾート」での豪華な会席料理を投稿しています。
![▲[旅行研究科の无须豆蔻さんのweibo]:https://www.weibo.com/wuxvdoukou?refer_flag=1001030103_&is_hot=1/より引用 ▲[旅行研究科の无须豆蔻さんのweibo]:https://www.weibo.com/wuxvdoukou?refer_flag=1001030103_&is_hot=1/より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1374/main_Screenshot_20190226_141346.jpg?auto=format)
地方を何県か渡り、ご当地でのレジャー体験や郷土料理など、さまざまなコンテンツを組み合わせて楽しむことが、ディープな日本旅行として紹介されています。
日本の日常が「新鮮」なコンテンツへと変わる
日本三大茅葺屋根集落として有名な白川郷は訪日外国人に非常に人気な観光地となっており、昨今では予約制となり、予約できなかった訪日外国人がバスに乗って、京都の「かやぶきの里」に訪れています。SNS上では、道端にある円柱型の「赤いポスト」の写真が多く投稿され、日本でいう「SNS映え」となっています。
![▲[かやぶきの里にある人気のポスト]:https://www.weibo.com/より引用 ▲[かやぶきの里にある人気のポスト]:https://www.weibo.com/より引用](https://static.honichi.com/uploads/editor_upload_image/image/1375/main_12345.jpg?auto=format)
まとめ:キラーコンテンツが弱くても、ディープスポットをとらえてPRに繋げる
今回はひとつの事例として、中国PM2.5の環境問題により、訪日中国人に日本の空気清浄機や空気のおいしい地方旅行への需要が高いという点を紹介しました。
日本人だとあたりまえの物事や風景が訪日外国人にとって、ディープスポットになるかもしれません。日本の地方にある自然豊かな美味しい空気でさえも、訪日外国人にとっては、洗肺(シーフェイ)ができる健康コンテンツのひとつになっています。
日本で活躍している在日中国人のワンホンは、「同じ中国人の目線で、訪日中国人へ日本の魅力を発信したい」と語っていました。訪日外国人にとってのディープスポットを捉えるためには、客観的に日本を見つめなすことが大事といえます。日本の魅力を再発見し、地方インバウンド商機へと繋げましょう!
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<参考>
- https://www.cn.emb-japan.go.jp/files/000421568.pdf 出典:在中日本大使館
- http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk15/201902/t20190205_691988_wap.shtml 出典:中華人民共和国生態環境部
- https://tenki.jp/pm25/1/ 出典:日本気象協会
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