海外にはたくさんのYouTuberがいます。そんなYouTuberをインバウンド向けのプロモーションに活用する企業や地方自治体が増えています。人気YouTuberをプロモーション動画に活用することで、あらゆる国に向けて動画を発信することができ、効率よく海外に向けたプロモーションが行えるのです。
YouTuberを活用したプロモーションと言ってもその方法は様々です。そこで今回は、海外で人気のYouTuberを活用したインバウンド向けのプロモーションについて詳しく見ていきます。
YouTuber(ユーチューバー)どうやって観光に活用する?
近年YouTubeは動画を共有するプラットフォームとして世代を超えて利用されています。また、YouTuberと呼ばれる、動画配信によって有名になる人も出てきており、企業のプロモーション企画としてYouTuberとコラボレーションする機会も増えてきています。この記事では、そんなYouTuberとタッグを組んでインバウンド集客につなげたい、もしくは外国人YouTuberを活用して、地域の活性化に繋げたいというインバウンド担当者に向けて、YouTubeの活用法をご紹介します。地域のDMOも動画マ...
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
日本文化を紹介している、海外で人気のYouTuber3選
海外で活躍する人気YouTuberの中には、日本文化を紹介しているYouTuberもいます。日本文化を紹介している海外のYouTuberの中でも、特にチャンネル登録者数の多い方々を紹介します。
1. Rachel & Jun
Rachel & Junは、アメリカ人と日本人の夫婦のYouTuberです。
アメリカ人のRachelさんと日本人のJunさんが、インタビューをしたり、国際結婚をした二人だからこそ感じたカルチャーショックなどを発信しています。
2. Sharla in Japan
Sharla in Japanはカナダ人のシャーラさんが日本を紹介している動画です。
シャーラさんは日本に住んでいて、自分が住んでいる日本に興味を持ってもらうため、海外に向けて紹介しています。
日本に住んでみて面白いと感じたことやカナダと日本の文化の違いなどを紹介しています。
3. ONLY in JAPAN
ONLY in JAPANはNHK Worldのレギュラーレポーターでもあるジョンさんが日本を紹介しているチャンネルです。
カプセルホテルや銭湯など日本ならではの体験を中心に海外へ向けて紹介しています。
YouTuberによるプロモーション事例は?
地方自治体のPRや東日本大震災の被災地応援動画などYouTuberを活用したプロモーションの事例について紹介していきます。
1. 愛知県のPR動画にYouTuberを起用
愛知県は、リニアモーターカーとその沿線の魅力を伝えるPR動画をYouTuberを起用して作成しました。
動画では台湾人YouTuberのアランさんとアメリカ人YouTuberロレッタさんを起用しました。アランさんは主に日本の交通情報などをわかりやすく解説することで人気のYouTuberです。
動画では長久手の警固まつりや名古屋めしを紹介するなど愛知県の魅力を存分にPRしています。動画は3本制作され、再生回数の合計は5000万回以上にものぼっています。
2. YouTuberが自転車で全国を巡り、各地の魅力を紹介するプロジェクト
2012年に山形へ移住し、現在は仙台在住のYouTuberクリス・ブロードさんは、日本全国の秘境を自転車で巡る旅をして各地の魅力を紹介しています。
これはレッドホースグローバル株式会社とクリス・ブロードさんが共同で行なったプロジェクトです。レッドホースグローバル株式会社は訪日外国人や海外へ向けて、デジタルマーケティング事業を展開する企業です。
一方クリス・ブロードさんは、YouTubeチャンネル「Abroad in Japan」で日本各地の旅を通して日本の魅力を伝えるYouTuberです。
「Abroad in Japan」の合計視聴回数は1億回以上に達しています。
3. YouTuberの被災地応援動画
宮城県仙台市でインバウンド事業や訪日外国人観光客の誘致を手がける株式会社ライフブリッジは、東日本大震災の被災地の現在の姿や復興に向かっていく姿を取材した動画を公開しました。
「What Happened In Japan After The Tsunami?」 というタイトルで、訪日外国人の目線で被災地はどう見えているのかというように紹介しています。メインキャスターを務めるのはイギリス人の人気Youtuberクリスさんです。
「Abroad in Japan」という YouTubeチャンネルを運営しているクリスさんは、チャンネル登録者数が約80万人にものぼり、高い人気を誇っています。
【39万再生】外国人は3.11被災地に何を想う…人気Youtuberの被災地応援動画が海外で話題に
宮城県仙台市泉区に本社がある株式会社ライフブリッジはインバウンド事業、訪日外国人観光客の誘客に関するコンサルティング、翻訳事業などを行っています。また同社は 人気Youtuberと一緒に観光事業施設をプロモーションするYoutuber事業 も行っています。このほど同社では2018/02/01に「What Happened In Japan After The Tsunami?」と題して、東日本大震災で被災した地元住民や企業の現在の姿、復興に取り組む姿を取材したビデオを公開。2018年3月末...
4.バーチャルYouTuberが訪日観光大使に
日本のバーチャルYouTuber「キズナアイ」は訪日観光大使として起用されています。バーチャルYouTuberを観光大使として起用するのは世界初です。
日本の食文化や技術など、日本の魅力をYouTubeを通じてPRしています。
キズナアイが運営する YouTube チャンネルは「A.I.Channel」と「A.I.Games」の2つです。「A.I.Channel」と「A.I.Games」の登録者数は、二つ合わせると約190万人にものぼります。
バーチャルYouTuber「キズナアイ」は、海外からのファンも多い日本の「アニメ文化」を活用した、インバウンド誘致の新たな形として期待されます。
バーチャルYouTuberが訪日観光大使に任命!?180万人のチャンネル登録者数を誇る「キズナアイ」に見るアニメコンテンツの可能性とは?
2018年3月、日本政府観光局(JNTO)のニューヨーク事務所は、バーチャルYouTuber「キズナアイ」を訪日観光大使として起用することを発表しました。今回の日本政府観光局(JNTO)取り組みの背景の裏側にはいったい何があるのでしょうか。まずは知ってもらう!旅マエに有効なインバウンド集客の資料を無料でダウンロードする「インバウンド動画プロモーション」の資料を無料でダウンロードする「SNSを活用したプロモーション」の資料を無料でダウンロードする「インフルエンサーマーケティング」の資料を無料...
YouTuberによるインバウンド向けプロモーションの方法は?
自治体や企業がYouTuberと連携し、様々な形でプロモーションを行っていることがわかりました。
それでは、日本の魅力を発信し外国人へ向けて行ったプロモーションは、どのような形でインバウンド対策に活かされていくのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
1.企業への委託
YouTube 動画を活用したプロモーションの委託業務を行っている企業もあります。
これらの企業を利用することで、動画作成の提案からチャンネル運営の委託まで YouTube に関するあらゆることを委託することができます。
(1)Japan Japan
株式会社じゃぱんじゃぱんの動画プロモーションサービス「Japan Japan」の事例を見ていきます。
「Japan Japan」は22,898組もの外国人YouTuberを抱え、目的にあったYouTuberを提案します。
さらに、様々なメディアと提携しているため作成した YouTube動画の効率的な拡散が期待できます。またチャンネル運営の委託も可能で、企業の YouTube チャンネルの運営なども委託できます。
(2)暢遊日本 × COOL JAPAN TV
「暢遊日本 × COOL JAPAN TV」は、「YouTuber インバウンドプロモーション」という世界各国の人気YouTuberを起用したインバウンド向けの動画広告プランを提供しています。
動画広告は、世界中に発信することができるためより多くの外国人に日本の魅力を発信することができ、インバウンド対策を考える企業から高い注目が集まっています。
「暢遊日本 × COOL JAPAN TV」は、動画広告の導入を検討している地方自治体や企業のインバウンド対策のサポートも行っています。
2.どんな動画を発信すべきか
企業への委託による YouTube 動画のインバウンド対策についてみてきましたが、どのような動画を発信するべきなのでしょうか。
ここでは、中国語圏で人気の日本紹介系YouTuber「Ryuuu TV」が語ったコツを紹介します。
(1)日本の何気ない日常もコンテンツに
何か特別なものを発信するのではなく、日本の何気ない日常が求められているといいます。
近所のスーパーに行って普段の買い物をしている風景や近くの公園に遊びに行く風景など普段の何気ない暮らしがそのままコンテンツになるのです。
これは日本と海外の文化の違いから来るもので、日本人が海外に行って非日常を感じるのと同じように、外国人は日本の日常的な風景を見て非日常を感じるということなのです。
(2)訪日客は穴場を探している
訪日外国人は「穴場」を求めています。ガイドブックに掲載されている定番の観光地ではなく、まだガイドブックには載っていなく観光客も少ないような場所を求めているのです。
さらにそんな場所でディープな体験ができればもっと魅力的です。
例えば、栗で有名な茨城県笠間市では栗拾いをして拾ってきたくりを自分たちで調理して食べるというツアーを行っています。このような日常ではできないディープな体験が求められているのです。
中国インバウンド新常識「冷門(れいもん)・熱門(ねつもん)」とは? 訪日リピーターの中国人が辿り着く「新境地」
毎年春節の季節になると、訪日中国人の動向に注目が集まります。2015年~2016年上半期は「爆買い」が一世を風靡しました。2016年下半期以降、訪日中国人の消費動向は一辺倒であったモノ消費スタイルから、日本の文化体験を楽しむ「コト消費」まで多様化しました。訪日中国人の旅行スタイルは、大まかに「爆買い」=「団体客」、「コト消費」=「FIT(個人旅行客)」が考えられます。とりわけFITによる旅行プランは、日本のディープスポットを求めて、全国津々浦々まで裾野が広がりつつあります。昨今、FITの日...
まとめ:YouTuberを活用して効果的なインバウンド対策を
プロモーション動画や動画広告などは、海外へ向けて日本の魅力を発信する上でとても効果的なツールであると言えます。
そんな効果的なツールに、YouTuberを活用することによってさらにその効果を高めることができるのです。YouTubeは世界中のあらゆる国で視聴され、YouTuberにはあらゆる国のファンがいます。
そのため、人気YouTuberをプロモーション動画に起用すれば世界中の人たちが動画を閲覧することになり、日本の魅力が瞬く間に世界中へ拡散されていくのです。
YouTuberを活用したプロモーション動画は、訪日外国人をターゲットとしたマーケティングにおいて重要な位置を占めています。
<参照>
- 今すぐフォローしたい 日本文化を紹介している海外のYoutuber(ユーチューバー)7人
- YouTube:Rachel & Jun
- YouTube:Sharla in Japan
- YouTube:ONLY in JAPAN
- 愛知県、人気YouTuberが登場する「リニモ及び沿線地域のPR動画」を配信
- YouTuberクリス・ブロードさん、日本全国を自転車で旅するプロジェクトを開始
- 【39万再生】外国人は3.11被災地に何を想う…人気Youtuberの被災地応援動画が海外で話題に
- バーチャルYouTuberが訪日観光大使に任命!?180万人のチャンネル登録者数を誇る「キズナアイ」に見るアニメコンテンツの可能性とは?
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
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詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
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詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

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