【最新ランキング】自治体公式観光サイト、スマホ閲覧1位は東京、2位は以外にも「三重」その理由は?

【最新ランキング】自治体公式観光サイト、スマホ閲覧1位は東京、2位は以外にも「三重」その理由は?

日本観光振興協会とヴァリューズが観光関連サイトの最新閲覧動向を調査

公益社団法人日本観光振興協会はこのほど、インターネット上の行動ログとユーザー属性情報を用いた分析サービス「VALUES eMark+」を提供する株式会社ヴァリューズとの協同調査として、2018年の観光関連サイトにおける年間閲覧者数調査を行い、その結果をとりまとめて公開しました。

2017年も同様の調査が行われており、その変遷をたどることで、人々の最新動向やニーズの特徴をみることができます。そこで今回はこの2つの調査結果をベースとした、旅行・観光業界の今をめぐる一考察をお届けします。


ネットを活用した旅行行動の傾向…PC・スマホともトップ3強し、「RETRIP」は大きくダウン

まず、ヴァリューズの定義による「旅行・交通」カテゴリ内のサイトを対象とした、2018年の1年間における閲覧者数ランキングをみてみましょう。

PCとスマートフォンのデバイス別にまとめられていますが、トップ3はいずれも「じゃらんnet」、「楽天トラベル」、「トリップアドバイザー」となり、この大手3サイトが頭ひとつ抜けて高い集客を実現している状況です。

▲[2018年の観光関連Webサイトの年間閲覧者数]出典:株式会社ヴァリューズ
▲[2018年の観光関連Webサイトの年間閲覧者数]出典:株式会社ヴァリューズ

トップの「じゃらんnet」、2位の「楽天トラベル」は、前年比でそれぞれPCが95.8%、98.2%、スマートフォンからが97.8%、97.7%とわずかに減少したものの、3,000万~3,600万強の閲覧者数を数えました。

3位の「トリップアドバイザー」は、PCからが前年比109.2%で2,860万、スマートフォンが前年比102.6%で2,330万となり、2017年を上回る利用者数になっています。

モバイル移行が急速に進んだ現在でも、PCからの閲覧者数がスマートフォンを上回る傾向にあるのは、同サイトの特色として以前からみられているところで、2017年ランキングでは、スマートフォン版で4位とワンランク下になっていました。

ランクダウンの「RETRIP」、その要因から見えてくるユーザー心理とは

この位置を占めていたのが「RETRIP」です。旅行・おでかけのキュレーションメディアとして成長し、まとめメディアとして保存・共有・発信が可能なサービスサイトですが、直接的な旅の予約機能などは搭載していません。

この「RETRIP」が、2018年ランキングでは、ランクをPC版で7位から15位に、スマートフォン版で3位から10位に下げている点は注目ポイントです。閲覧者数の変化でみても、それぞれ前年比で69.3%、59.8%と顕著な減少傾向が確認されました。デバイスを問わず、より実利用の利便性に富んだ体験に直結するサイトへ支持が移ってきているとも考えられます。

一方、「RETRIP」同様、予約機能などを搭載しないメディアである「icotto」は、順位こそPC版で16位、スマートフォン版で13位という位置ですが、閲覧者数の前年比増加幅が大きく、それぞれ154.7%、127.5%と、2018年トップ20内で2番目に大きい成長をみせていました。“女子旅”に特化し「心みちるたび」を提案する「icotto」は、癒やしを提供するとともに、「Instagram」で投稿したくなるような絶景旅・グルメのコンテンツが充実しており、SNSとの親和性の高さ、共存関係が上手く築かれています。

支持されるサイトのポイントとして、1つにワンストップで完了する機能利便性の高さ、もう1つにはターゲティングとSNS時代のニーズにそったコンテンツの充実が挙げられるといえそうです。

LINEトラベルjpが大成長、PC版10位、スマホ版7位と健闘

また「icotto」を上回る成長をみせたのは、「LINEトラベル」と「Travel.jp」の統合によって誕生した「LINEトラベルjp」でした。

こちらは2018年ランキングのPC版で前年比163.3%の1,540万で10位、スマートフォン版で前年比141.1%の1,510万閲覧者数となる7位になっています。国内外の格安旅行について、最安値を比較・検索できるほか、予約・詳細確認に対応、旅行ナビゲーターによるガイド記事も魅力的で、まさに今のニーズにマッチしたサービスが展開されているといえます。

膨大なユーザー層を誇る「LINE」との親和性もあり、経由して予約するとLINEポイントを手に入れられる仕組みや、SNSキャンペーンの積極的な展開など、成功要因として指摘できる点が数多くあり、高い成長度も納得の結果です。

自治体公式情報サイトは今後さらに利便性が問われる結果に

次に、都道府県の公式観光情報サイトについてみてみます。

こちらではPC・スマートフォンのいずれも東京都の「GO TOKYO」が1位で、唯一100万を超える閲覧者数を数え、他を引き離す結果となっていました。

▲[2018年 都道府県公式観光情報サイトの中で閲覧者数]出典:株式会社ヴァリューズ
▲[2018年 都道府県公式観光情報サイトの中で閲覧者数]出典:株式会社ヴァリューズ

この傾向は2017年から変化しておらず、東京という首都を擁する中心地が引き続き幅広い関心を引きつける魅力を放っていることが大きいと考えられます。

ただし2018年ランキングで前年比をみると、閲覧者数はPCで89.4%、スマートフォンで81.2%といずれも減少しており、興味関心がより地方へも分散し始めている傾向がみられました。

山梨、長崎、三重の成功要因は?スマホで人気の「愛知」はSNS活用で差別化

PC版では、2位が山梨県の「富士の国やまなし観光ネット」で、前年比105.6%の90万9千、3位が長崎県の「ながさき旅ネット」、前年比143.9%の83万9千と続いています。山梨県は2017年2位の大阪に代わり、3位から順位を1つ上げました。長崎県は12位からのジャンプアップでトップ3入りを果たしています。

スマートフォン版では、2位が三重県の「観光三重」で、前年比94.9%の88万、3位がPC版と同じく長崎県の「ながさき旅ネット」で、前年比136.7%の72万2千でした。三重県は2017年の3位から2位に浮上、長崎県は8位から3位となりました。

増加幅が顕著で、PC・スマートフォンのいずれでも3位になった「ながさき旅ネット」は、2018年7月に長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が世界文化遺産へ登録され、注目を集めたことが影響として考えられるほか、モデルコースやスポットの提案を行うだけでなく、サイトから旅行会社の対象パッケージツアーを直接予約可能とするなど、利便性を向上させる工夫を行っており、こうした点がランクアップに寄与したとみられます。

このほか、スマートフォン版では愛知県の「Aichi Now」が前年比164.0%の成長で5位にランクインしました。同サイトは各種SNSとの連携が充実しており、Facebook、Twitter、Instagram、LINEはもちろん、tumblrやWeiboWeChatでの魅力発信とコミュニティ形成を進めています。こうしたスタイルが、とくにスマートフォン版での閲覧者数増を支えていると考えられるでしょう。

検索流入によるランキング、ダントツトップは「トリップアドバイザー」


「観光」を含む検索からの流入者が多かったサイトのランキング(PC・スマートフォン合算)では、1位が、2位以下を大きく引き離す943万を記録した「トリップアドバイザー」でした。2位は「じゃらんnet」、3位が「RETRIP」で、2017年ランキングからトップ3の順位と顔ぶれに変化はありません。

しかし2位の「じゃらんnet」が前年比95.6%、3位の「RETRIP」が93.2%といずれもやや減少になったのに対し、1位の「トリップアドバイザー」は130.7%と、さらなる成長をみせ、1強の地位を築きつつあります。

旅のニーズが多様化する中、世界中のさまざまな観光地情報を、クチコミベースでカバーする同サイトの他にない特色が、流入者数増を支えていると考えられました。

LINEトラベルjpは検索でも存在感アップ、劣勢避けられぬNAVERまとめ

前年比で630.1%と驚異的な伸びをみせたのは、4位の「LINEトラベルjp」です。やはり先述のような現代に合うサービスの構築が、検索からの流入者も大幅に増加させていると分かりました。今回のランキングでは431万と、3位の「RETRIP」との差がまだ130万程度ありますが、今後はトップ3に食い込んでくる可能性もあるでしょう。

一方、2017年ランキングで「RETRIP」に続いていた「NAVERまとめ」は前年比42.1%と大幅に減少、100万を割り込む93万6千で、順位も9位に低下しました。ジャンルを問わない“まとめ共有”の優位性は下がり、よりジャンルや対象などターゲットを絞り込んだメディアサイトが伸びています。

▼外部リンク

株式会社ヴァリューズ「マナミナ」 2018年観光関連サイト閲覧者数ランキング
https://manamina.valuesccg.com/articles/179

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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