※新型コロナウイルスのパンデミックを受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。
2020年の一大イベントと言えば、東京オリンピックです。インバウンド市場も、大規模な国際イベントに向けて活動に力を入れていることだと思います。
そんな中で、一般の人の関心を集めているのが東京都観光ボランティアでもらえるユニフォームと東京オリンピックスタッフのユニフォームです。このふたつは混同されているようですが実際は全く別のものです。
「ダサい」「ダサすぎる」と酷評もあった東京都観光ボランティアのユニフォームはすでに発表されています。
一方で、東京オリンピックのボランティアユニフォームは2019年3月に決定されましたが、まだ発表されていません。この記事では、東京オリンピックのボランティアユニフォームについてご紹介します。
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東京都観光ボランティアのユニフォームは?
東京オリンピックが来年に迫り、オリンピック関係のニュースを耳にすることも増えてきました。中でも、東京オリンピックを支えるボランティアの話題がたびたび報道されています。
ボランティアに参加するとユニフォームなどがもらえるということで、そのデザインにも注目が集まりました。
こうしたオリンピック競技大会のボランティアとは別に、東京を訪れる外国人旅行者に観光案内などをする東京都"観光"ボランティアのユニフォームも話題になりました。こちらはあまり評判が良くないようです。
"東京オリンピック"のボランティアユニフォームまだ決定していない!
東京都観光ボランティアのユニフォームを"東京オリンピック"のボランティアユニフォームだと勘違いしている人が多いようですが、ふたつは別物です。
東京オリンピックのボランティアユニフォームは、2019年6月現在、まだ正式には発表されていません。
2018年11月から開催されてきたユニフォームデザイン選考委員会は、2019年3月28日の選考会で大会スタッフと都市ボランティアのユニフォームを決定しました。今後、発表会を設けて公開する予定とのことです。
「大会スタッフ・都市ボランティアのユニフォームデザイン選考委員会」は座長の生駒芳子氏(ファッション・ジャーナリスト/アート・プロデューサー)を筆頭に、日本財団パラリンピックサポートセンタースペシャルサポーターの香取慎吾さん、ファッションデザイナーのコシノヒロコ氏、テニスの杉山愛選手や車いすマラソンの土田和歌子氏といった五輪経験者、そしてボランティア経験者の方々など、計24人が選考委員として選ばれました。
ユニフォームは、ポロシャツ、ジャケット、パンツ、シューズ、ハット、バッグで一式となる見込みです。
これらは東京2020スポンサー企業のアシックスから提供され、大会中の夏の気候を考慮して、通気性や素材など猛暑対策を十分に施したものとなります。
東京都観光ボランティアのユニフォームは?
東京都観光ボランティアのユニフォームは、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向け、観光ボランティア活動を通じて外国人旅行者に東京の魅力を紹介する「街なか観光案内」スタッフのためのものです。
ユニフォームはポロシャツ・ブルゾン・防寒コート・帽子・バッグの5点セットで、「市松模様」と「QRコード」がポイントです。
デザイナーは誰?
ユニフォームのデザインは、日本を代表するファッションデザイナーのコシノヒロコ氏が手がけています。
同氏は50年以上のキャリアを持つベテランデザイナーで、自身のブランド「HIROKO KOSHINO」は、世界的にも高い評価を得ています。3つの大学の客員教授もつとめるなど、日本のファッション業界に精通した人物です。
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※新型コロナウイルスのパンデミックを受け、
東京都観光ボランティア、ユニフォームの決定まで!
現在の東京都観光ボランティアのユニフォームが決定するまでには、紆余曲折がありました。どのような経緯で現在のデザインになったのか、詳しく見ていきましょう。
不評だった「旧デザイン」
実は、現在のユニフォームになる前の2015年、まだ舛添都知事だった頃に決定されたデザインがありました。藤江珠希さんというデザイナーが手掛けたものでしたが、残念なことに「デザインがダサすぎる」と話題になってしまい、小池都知事によって変更されたという経緯があります。
都が出したデザインの条件は、男女兼用のポロシャツ・帽子・バッグを製作するというものでした。ポロシャツの後ろ身頃には公募で決まるボランティアチームの名前をプリントすること、スタッフとわかりやすく、キッチリとした正装感を出したいという都の要望により、ネクタイとベストをプリントしたデザインになりました。
色は、過去の日本代表チームなどのユニフォームは圧倒的に赤・青・白が多く、日本のナショナルキャリアであるJALは赤、ANAは青のイメージカラーで日本の玄関口として認知されているため、赤青白で統一したということでした。
ユニフォーム変更までの経緯
ユニフォームの旧デザインが発表されたのは、舛添要一が東京都知事として就任していた2015年のことです。ネットを中心に「デザインがダサい」と物議を醸しました。都知事が小池百合子氏に代わり「東京ブランド」の確立に向けた取り組みのひとつとして、このユニフォームに関しての議論がなされました。
「東京ブランドのあり方検討会」では小池知事をはじめ、前述のコシノヒロコさん、ファッションジャーナリストの生駒芳子さん、シャネル代表取締役社長のリシャール・コラスさんなどの有識者が15名参加し、「デザインに統一感が無い」という意見でまとまりました。小池知事は定例記者会見で「都民が着たいと思うようなものにするのが東京のPRにもなる。デザインをより研ぎ澄まされたものにするために検討を重ね、躊躇なく変更していきたい」という趣旨の発言をしました。
ボランティアに参加するともらえるもの3つ
東京オリンピック・パラリンピック大会ボランティアに参加する人には、活動するにあたって必要となるグッズがいくつか支給されることになっています。
1. ユニフォーム
まずは、ユニフォーム一式です。「東京2020大会 大会ボランティア」オリジナルデザインで、シャツ、パンツのほかにも、キャップ、シューズ、バッグ等のアイテムが含まれています。ボランティアのユニフォーム一式は、スポンサー企業のアシックスから提供されます。
2. 飲食・保険
ボランティア活動中の飲食と保険も提供されます。活動中の水分補給用の飲料と、休憩時間での食事が支給されます。
活動の最中に怪我や事故が発生した場合に備えて、東京2020組織委員会から大会ボランティア全員を対象に保険が適用されます。ボランティア参加者は、個人で費用を負担する必要はありません。
3. 記念デザインで交付される交通費・その他
活動期間中の交通費として、ボランティア参加者には1日1,000円が支給されます。これはプリペイドカードで、居住地にかかわりなく、一律1,000円が支給される予定です。 プリペイドカードのデザインは、ボランティアの記念になるようなオリジナルデザインになることが発表されています。
ただし、オリエンテーション、研修及び活動期間中における滞在先までの交通費及び宿泊は、自己負担・自己手配となります。
今回の支給についてはまだ明らかにされていませんが、過去に開催されたオリンピック・パラリンピックにおいては、例えば2012年のロンドン大会では開催国首相からの感謝状が、また2016年のリオデジャネイロ大会では食事のクーポンや公共交通機関で利用可能なフリーパスが支給されており、交通費の他の記念となる支給品については続報が待たれます。
東京オリンピックまであと1年、期待高まるボランティアユニフォーム
「東京ブランドのあり方検討会」では、コシノヒロコ氏の「この制服を着たいからボランティアをやってみたいと思われるデザインのユニフォームが重要」という発言がありました。コシノヒロコ氏は、制服は仕事に対して抱く誇りの一部を形成し、重ねて「何を伝えたいのか」を表現するそのデザインは、非常に大きな役割を持つと言います。
こうした背景から、ユニフォームのデザインは変更されるに至りました。オリンピックをきっかけとして、訪日外国人観光客も増加します。オリンピックは、観光地としての日本をPRするためのとても大きなチャンスと言えるでしょう。
ユニフォームはそのPRに貢献する重要な1アイテムです。仕事への矜持を確立し、世界へ向けての日本のブランディングを行う一枚の発表に注目が集まります。
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