Trip.comグループ(2019年10月にCtripから社名変更)のTrip.comは、インターネット上でホテルや航空券を予約できる、中国のIT企業の提供するウェブサービスです。
他の旅行サイトと比べて安い価格で予約ができると評判ですが、実際のメリット・デメリットはどういったものがあるのでしょうか。
日本では2019年7月からレンタカー予約を開始しており、現在は最大50%割引とするキャンペーンも実施し認知度向上を図っています。
過去にあった架空販売事件と、現在のTrip.comの取り組みについてもご紹介します。
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旅行予約サイト、Trip.comとは
Trip.comは、ホテルや航空券を予約することのできるウェブサービスです。
Trip.comは世界最大級のオンライン旅行会社Trip.comグループのグローバルブランドであり、全世界で200か国、120万軒ものホテルと提携しています。
取り扱い航空券は5,000以上の都市に就航する200万ルートを網羅しており、更には中国、台湾、韓国、イギリス、ドイツなどの鉄道の乗車券も購入することができます。
サービス内容は?
Trip.comのサービス内容は、大きく分けてホテル予約、航空券予約、列車予約、レンタカー予約の4つがあります。
ホテル予約サービスでは、世界200か国・120万軒のホテルを格安で予約することができます。予約は全てオンラインで完結し、日本語のカスタマーサポートも設置されています。
航空券予約サービスでは、世界5,000以上の都市に就航する200万ルートの航空券を割引価格で予約することができます。
国内や海外のLCCチケットも予約が可能で、格安航空券だけではなくスターアライアンスやワンワールド等の航空連合と提携しているため、ANAやJALなどのフラッグキャリアの航空券も予約することができます。
日本にカスタマーサポートセンターを設置しており、日本人によるサポートを受けられるのも特長のひとつです。
列車予約サービスでは、中国、台湾、韓国、イギリス、ドイツの鉄道の乗車券を予約できます。
中国の鉄道(人民鉄路)の乗車券に限り、予約後に中国国内の住所に乗車券を配送するか、中国国内の鉄道駅または販売代理店で乗車券を受け取る必要があります。
レンタカー予約サービスでは、世界6,000都市のレンタカー事業者と提携しており、インターネット上で予約を完結させることができます。
27言語に対応
Trip.comを運営するTrip.comグループは中国・上海の会社ですが、Trip.comは日本語、英語、中国語だけではなく世界27か国語に対応しており、更には25種類の通貨での取引に対応しています。
これにより、日本などの外国でもTrip.comは人気を博しています。
Trip.comの評判は実際どうなの?メリット・デメリットも紹介
格安でホテルや航空券が予約できるTrip.comですが、実際の評判はどのようなものなのでしょうか。
過去には架空販売事件なども発生しており問題が取り沙汰されたことがあるものの、現在では「ぐるなび」との連携や「スカイスキャナー」の買収などでその勢いを取り戻しています。
ここではTrip.comのメリットとデメリットについて詳しく見ていきます。
メリット:とにかく安くて操作が簡単
まず大きなメリットとして、とにかく安いことが挙げられます。同じホテル、同じ移動手段であるにも関わらず、他サイトより数千円程安いということもよく見受けられます。
また、サイトは見やすく作られており操作も簡単で、スマートフォン用のアプリも用意されている他、日本語にもしっかり対応していることが特長です。
海外旅行に慣れていない方でも気軽にホテルや航空券を予約することができます。
デメリット:問題発生時には注意が必要、過去には架空販売事件も
場合によっては予約が正しく行われず、カスタマーサポートに解決してもらう事態に陥ったり、震災や台風などの自然災害によりキャンセルとなった際の払い戻し対応が上手く行かなかったという情報もあります。問題発生時の対応には注意が必要だと言えるでしょう。
また、過去には既に満室であるにも関わらず当該ホテルの部屋が空室として勝手に掲載されてしまう架空販売事件も起こっており、観光庁が注意喚起をする事態に至ってしまっていました。
この際、Trip.com側では独自に内部調査を行い、架空販売の発端となった悪質な業者について取引を停止するなどの措置をとりました。
現在では状況は改善されており、通常の予約ではこのような問題はほとんどありません。
問題があった場合はカスタマーサポートを利用しよう
Trip.comのカスタマーサポートセンターは日本にも設置されており、日本人スタッフによるカスタマーサポートサービスが24時間365日提供されています。
ホテルや航空券の予約について疑問点や不安な箇所があれば、随時電話での質問ができるようになっているため、カスタマーサポートを上手く活用することが大事です。
Trip.comの現在の取り組み
過去には架空販売事件で世間を騒がせてしまった経験もあるTrip.comですが、現在では「ぐるなび」との提携や「スカイスキャナー」の買収などでその勢いを取り戻し、順調に規模を拡大しています。
ここではTrip.comの現在の取り組みについてご紹介します。
1. 「ぐるなび」と提携し飲食店の無断キャンセルを減らす
飲食店業界では、予約客が時間になっても現れず用意した料理が無駄になってしまう「ノーショー」が問題となっており、アプリなどから気軽に予約が取れるようになったここ数年、この問題は特に顕著化してきています。
そこでTrip.comは、同社の持つ事前決済システムを活かし、予約時に支払いをしてもらうことでノーショーを防ぐ取り組みをぐるなびと連携して始めました。これにより、飲食店はノーショー問題に悩まされず予約を受け付けられるようになります。
2. 「スカイスキャナー」を買収
Trip.comの運営会社であるCtripは、2016年にイギリスの航空券予約サイト・スカイスキャナーを買収しました。この買収によりスカイスキャナーを通じた新規顧客の獲得が期待でき、日本人でもスカイスキャナーは若年層を中心に多く利用されているため、日本人顧客も獲得できるものとして見られています。
また、Trip.com自体も元々はアメリカのウェブサービスであったものが2017年にCtripによって買収されたものであり、現在では中国国内と世界中で幅広く利用されるサービスとなっています。
しかし、元々中国国内で展開していたCtripの「携程旅行網(シエチェン・リューシンワン)」は日本人利用者がそれほど多くないため、日本市場をどのように開拓するかが今後の課題と同社は捉えているようです。
Ctirp(携程、シエチェン)とは
Trip.comグループ(2019年10月にCtripから社名変更)のCtrip(携程、シエチェン)とは、中国最大のオンライントラベルエージェンシー(OTA)です。中国国内だけでも約3億人が利用するサービスで、海外向けのサービスTrip.com(国際版Ctrip)も展開しています。中国では年々海外旅行に出かける人が増えており、その旅行形態も、大人数で行く団体旅行から少人数の個人旅行へと変化しています。個人で旅行を計画するときに、多くの中国人がこのCtirp(携程、シエチェン)を利用していま...
訪日中国人の55.8% 420万人が利用
2017年の訪日外国人観光客数は約2,870万人となり、史上最高値を記録しました。中でも最も多かったのは訪日中国人観光客 であり、全体の 25.6%にあたる約736万人 の訪日中国人観光客が2017年に日本を訪れました。以前の記事でもご紹介した通り、訪日中国人観光客はオンラインで宿や航空券の予約をする人が多い傾向にあります。数あるオンライン旅行予約サイトの中で中国人に断トツの人気を誇るのが Trip.comグループ(2019年10月にCtripから社名変更)のCtrip(携程、シエチェン)...
3. 訪日中国人の旅行前にお得なクーポンを手配
訪日中国人の数はここ数年増加の傾向を辿っていますが、Trip.comおよびCtripでは訪日中国人向けにJRが発行する割引券や各社のお得なクーポンを発行しています。
このサービスを利用すれば、日本到着前にSuicaやICOCAなどのICカードを購入することもできます。これにより、日本滞在中の移動がよりスムーズに行えるようになります。
インバウンド対策にもなるTrip.com
Trip.comについては、整った予約システムと割安価格など数多くの特長があるものの、運営会社が中国にあることや以前に架空販売事件があったことなどが原因で賛否両論の評判が寄せられています。
しかし、日本人によるカスタマーサポートを設置していることなど優れている点も多く、メリットとデメリットをしっかり考え、自分のニーズに合った利用方法を採ることが大切だと言えます。
中国版Trip.comであるCtripこと携程(シエチェン)は中国人の日本旅行に際し頻繁に利用されており、ホテルや航空券を予約するだけではなく訪日旅行の情報収集にも使われているため、流行調査や広告出稿、プロモーション展開などにも適しています。
訪日中国人を対象とするビジネスを行う場合、携程旅行網についてしっかりと理解しておくことが重要です。
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