ラグビーW杯観戦後の外国人が電車内で乱痴気騒ぎSNS炎上:東京オリンピックに向けやるべきマナー対策とは

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ラグビーワールドカップは、2019年9月20日から11月2日まで開催され、観戦を目的にした訪日外国人が多く訪れました。大成功だったラグビーワールドカップでしたが、試合観戦客と見られる一部の外国人が、電車内で大騒ぎする様子がSNS上で拡散されました。

世界的イベントが日本で開催されると、インバウンドの増加により経済振興も期待できる一方で、日常生活が脅かされる可能性もあります。今回ネガティブな形でその懸念が現実に起こってしまい、こうした状況に「東京オリンピックではどうなるのか」といった不安感が引き起こされてしまったことは否めないでしょう。

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ラグビーW杯観戦後の外国人が電車内で乱痴気騒ぎSNS炎上

ラグビーワールドカップ は、ラグビーユニオンのナショナルチーム世界一を決定する世界選手権大会です。オリンピック、サッカーワールドカップに続く、世界三大スポーツイベントの一つであり、欧米を中心に関心の高いイベントの一つです。

今月20日開幕して以来、予想以上の盛り上がりを見せ、周辺の飲食店や宿泊施設が対応に追われているという「嬉しい悲鳴」が聞こえてきます。

その一方で、外国人観光客のマナーについて不安視される出来事も起きています。ラグビーワールドカップ2日目、21日の土曜日には、とある動画が拡散され話題となりました。

ラグビーW杯期間の外国人による騒ぎに関するTwitter投稿
▲Twitter投稿:編集部スクリーンショット

Twitter:ラグビーW杯期間の外国人による騒ぎに関する投稿(https://twitter.com/nontage/status/1175394691358937095)


お祭りなので大目に見ようといった意見や、外国人の文化や価値観と日本のそれとの違いについて言及する人もいますが、来年の東京オリンピック開催に向けた懸念の声も上がっています。

東京オリンピックは、ラグビーワールドカップよりも格段に多い人数の外国人観光客が来日すると見られます。また、また、ラグビーワールドカップは調布市の東京会場の他は、横浜、熊谷、九州や東北に会場が分散されていますが、東京オリンピックでは都心に複数の試合会場を設けます。

Twitterにアップされた動画では、電車の通路を占拠してではしゃぐ人を目の前に、座席の上にスニーカーのまま足を上げて彼らと接触しないようにする女性の姿も映り込んでいます。「土足で電車の椅子に上がる」のは日本では明らかにマナー違反です。こうした日本人にとっての当たり前である「マナー」の周知は、いつ、どこで、どのように行えば外国人観光客に伝わるのか、大会関係者にとっては重要な検討事項となっていると言えるでしょう。

一種の観光公害問題ともいえる「マナー違反」

外国人観光客の多い地域では、外国人観光客の急増で観光公害が問題となっています。

観光公害とは、観光産業や観光客によって地域の自然や住民環境に悪影響を及ぼすことを意味します。

一般的には下記の4つが多いとされています。

  • 観光地を訪れる車両の騒音、排気ガスや渋滞
  • 観光地を訪れる観光客が残していくゴミ
  • 観光客による私有地への無断進入、撮影禁止場所での撮影などによるプライバシー侵害
  • 観光客による喫煙禁止場所での喫煙やポイ捨て

特に外国人観光客から人気の高い京都では、数年前から大きな問題となっています。

2017年には、27年続いた「祇園白川さくらライトアップ」が中止されるという出来事が起きました。「安全の確保が困難になってきたこと」「マナー違反の観光客が多過ぎること」が理由とされています。

ライトアップは、2年の休止期間を経て、2019年3月に再開しています。

「観光公害」とは何か?京都の夜桜ライトアップ中止に見る実際の観光公害事例

近年日本を訪れる訪日外国人の数は急増していますが、その中でも、京都を訪れる訪日外国人の伸びは他県に比べても圧倒的です。平成27年度の京都観光総合調査によると、平成27年1月〜12月に京都を訪れた外国人の年間外国人宿泊客数は初めて300万人の大台を突破し、過去最高となる316万人を記録 しました。これは 対前年比+約73%(+133万人)の増加 となり、訪日外国人観光客1974万人のうち、約6.2人に1人が京都に宿泊していた ことになります。こうした状況は観光収入という面ではありがたいのは...

記憶に新しい「渋谷ハロウィン」暴動騒ぎ

外国人観光客による観光公害だけではなく、イベントの際に地元住民が迷惑を被る事態も、近年大きな問題となっています。

2018年には、ハロウィンの開催直前、渋谷区長が終電までの帰宅や瓶入りの酒販売の自粛を呼びかけました。

それにもかかわらず、参加者の女性に対する痴漢、盗撮や窃盗、参加者同士の暴行事件が発生しました。さらには、通行中の軽トラックが参加者によって横倒しにされるなど、衝撃的な映像がSNSで拡散されました。

これを受け、地元住民をはじめ多くの日本人たちから中止を求める声が上がっています。しかし、このような主催者が存在しないイベントは、管理が特に難しいと言われています。2019年のハロウィン当日も、おそらく渋谷区としては自粛を呼びかけると予想されていますが、その対策の有効性に注目が集まります。

乱痴気騒ぎ・暴動化する「渋谷ハロウィーン」インバウンド観光資源とするには?/有料化・クローズドイベント化で沈静化を図れ

「渋谷ハロウィーン」の乱痴気騒ぎは、既に単なる仮装パーティーを通り越して暴動騒ぎとなりました。10月27日(土)、28日(日)の週末には参加者の女性に対する痴漢、盗撮などで逮捕者が発生したほか、窃盗、参加者同士の暴行事件も発生し、さらには通行中の軽トラックが参加者によって横倒しにされ、10月31日のハロウィーン当日には、またしても痴漢、窃盗、暴行、公務執行妨害などが発生。もはや「お祭り騒ぎ」ではなく、「集団での犯罪行為」の様相を呈しています。既に「来年は中止にしたほうが良いのではないか?」...

東京オリンピックに向け対策を講じるべき

マナーは特定の振る舞いをアリかナシかとする価値判断です。日本人同士ですら、共通認識を作ることが難しい場合もあります。特に文化や価値観の違う国に生まれ育った他国の人たちに、日本のマナーを理解し実践してもらうというのは容易ではありません。

ラグビーW杯期間の外国人による騒ぎに関するTwitter投稿
▲Twitter投稿:編集部スクリーンショット

Twitter:ラグビーW杯期間の外国人による騒ぎに関する投稿(https://twitter.com/nontage/status/1175553746450800640)


もちろん、問題の動画の投稿者が続けての投稿で補足しているとおり、全ての外国人がこのような行動をするわけではありません。

とはいえ、めったに日本に来ない外国人観光客が、気づかず日本のマナー違反をしてしまう場合もあることは確かです。数ある対策の中で、受け入れ側の日本が最初にできることは「日本のマナーを外国人観光客へ伝える努力」ではないでしょうか。「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが、まず日本のルール自体を知らなければ、それに準じて行動することは難しいでしょう。

多言語対応による案内や、分かりやすいイラストを使って伝えることで、理解者を一人でも増やしていくことが取り組みの第一歩となります。

多言語化・コミュニケーションのインバウンド事例集

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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