ドラえもんはベトナムでも人気で、ベトナム人にも親しみやすいようにドラえもんやのび太などキャラクターの名前が変更されているようです。
ベトナムでは「実写版ドラえもん」が作成され、大きな話題を呼びました。
この記事では、ベトナムでドラえもんの作品がどのように受容されてきたのかについて、またベトナムで公開された「実写版ドラえもん」の作品について、そしてベトナムで人気の日本発祥キャラクターについて解説します。
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インバウンド注目市場のベトナムでも、実は人気「ドラえもん」
ベトナムも中国同様、現在経済成長している国です。インバウンド市場での存在感も徐々に高まっており、例えば2018年の訪日ベトナム人外客数は前年比126%の38万9,000人を記録しています。特に注目すべきは国別の伸び率で、26.0%と全市場で1位となっています。
こうしたベトナムでは、以前からドラえもんが人気となっていました。
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発売当初から書店に行列
1992年、ベトナムのキムドン社からドラえもん第1巻が刊行されています。発売当初のベトナムでは、書店に行列ができるほどの人気ぶりだったそうです。
初期の書籍は実は正式な版権契約に基づかない海賊版でしたが、その後1998年には小学館と契約を結び出版を継続しています。
またベトナムでもドラえもんのアニメが放映されています。1999年から始まったテレビ作品は、以来20年にわたって放送されています。
アニメのオープニング主題歌『ドラえもんのうた』はベトナム人に最も良く知られている日本の歌の一つであることからも、「ドラえもん」がベトナム人から長年にわたって愛されていることが伺えます。
様々な食品とコラボ、レアキャラもデザイン
ベトナムで人気のドラえもんは、様々な商品とコラボレーションをしています。代表例と言われているのが、ファミリーマートがベトナムのみで展開するドラえもんのキャラクター中華まん「ドラえもんまん」です。
2015年の販売開始から、なんとほぼ1~3か月ごとに一度、新商品が登場していると言います。キャラクターのラインナップは豊富で、主要登場人物だけでなく、のび太のママや”きれいなジャイアン”といった、物語を見たことのある人でなければ理解できないものまで販売されています。
現地版の湖池屋・カラムーチョのパッケージにはドラえもんが描かれており、またドラえもんデザインのクッキーも販売されています。
「実写版ドラえもん」とは?!2014年に公開されたパロディー作品
ベトナムでは「実写版ドラえもん」が過去に2回公開されています。
2014年そして2019年に復活
2014年、ハノイ市で活動する若手俳優グループ「The 5050」がドラえもんをパロディーとした作品をYouTubeに投稿しました。そのシュールな世界観は国内外で話題を呼び、人々の記憶に留まるところとなりました。
その後は新作の公開はありませんでしたが、今年2019年、同じく実写版のドラえもんの新作が公開されています。動画を公開したのは、YouTubeチャンネル「MEGASTAR TV」です。5年前と同様、フック・ファム(Phuc Pham)が監督を務めています。
※2020年9月29日時点、動画は削除されています。
キャラクターの名前が少し違う
ベトナム版ドラえもんは、キャラクターの名前が日本オリジナルの音から少し変化したものになっています。各キャラクターの名前は以下の通りです。
- ドラえもん → doremon(ドレーモン)
- のび太 → nobita(ノビタ)
- ドラミ → doremi(ドレミ)
- しずか → xuka(スカー)
- スネ夫 → xuko(セコー)
- ジャイアン → chaien(チャイエン)
ベトナム語になじむ音にローカライズされていることがわかります。
日本からの反応:ドラえもんはヘルメット、しずかちゃんかわいい、ジャイアンは女の子!?
この「実写版ドラえもん」は日本でも反響を呼び、Twitterでも以下のような声が見られます。
元のアニメとは「どこかちょっと違う」という意見が多いながらも、オリジナルの核心を損なわない独特な世界観の演出は、5年前も現在も、日本でも好意的に評価されているようです。
ドラえもんの他にベトナムで人気の日本のアニメキャラクター
ドラえもんの他にベトナムで人気の日本のアニメキャラクターは何があるのでしょうか。
1. 名探偵コナン
ベトナムでは、推理ものは人気ジャンルとなっています。また、名探偵コナンのストーリーの面白さはさることながら、「シンイチがハンサムだから」という登場人物のビジュアルを楽しむ読者も少なくないそうです。
シンイチとは「名探偵コナン」の主役であるコナンの本来の姿で、高校生の工藤新一を指します。シンイチはベトナム人の男女どちらにも人気で、彼を目的にコナンのアニメ作品を鑑賞する人もいるそうです。
ベトナムのメディアでは人が殺される等の過激なシーンは規制されているため、日本で加工無しの作品を見るとショックを受けるベトナム人も多いそうです。
2. ピカチュウ
ポケモンGOはベトナムでもプレイ可能であり、ゲームがまだ流行中とあって「ポケモン」も継続して人気です。
TVアニメもよく見られており、キャラクターの中で一番人気はピカチュウだと言います。夜の街やハロウィーンの日には、ポケモンのコスプレや着ぐるみを着た人をよく見かけるそうです。
3. クレヨンしんちゃん
「クレヨンしんちゃん」は、日本ではギャグアニメとして主に子供から親しまれていますが、ベトナムでは20~30代の大人世代にも幅広く人気があります。
作品が大人に支持されている理由には、ベトナム人にはちょっとしたことに大笑いする性格の人が多いことが挙げられます。日本のアニメだけでなく、ディズニーなどの子供向けアニメを見ては大人も一緒に爆笑する場面がしばしば見受けられます。
こうしたベトナム人にとって、視聴者を笑わせようという仕掛けが各所にちりばめられている「クレヨンしんちゃん」はかなりの人気作品です。
日本の漫画は人気、定番の娯楽に
親日と言われるベトナムでは日本のアニメはやはり人気で、中でも「ドラえもん」、「名探偵コナン」、「クレヨンしんちゃん」の三大コミックは若者に特に大人気で、誰もが知っています。
ベトナムの書店では漫画の取り扱いはあまり多くありませんが、そうした中でも必ずおかれているのがこの3つの作品だと言います。また、道端の屋台で販売される新聞の横にも、この3つの作品が並んでいるそうで、ベトナムでも日本同様、こうした国民的作品が日常の一部となっていることがうかがえます。
今後はこうしたキャラクター人気を、インバウンド集客に結び付けることも可能でしょう。
海外でも人気の日本キャラクターについて理解を深め、インバウンド対策へ活かす
日本のアニメや漫画は、日本国内だけでなく海外でも同様にその魅力で人々の心を惹きつけています。日本発のキャラクターから日本に関心を抱いたり、作品に関連した体験を目的として日本にやってくる訪日外国人も少なくありません。
訪日外国人が年々増加している日本ではインバウンド対策の需要は高まっています。インバウンド対策を考える際には、訪日外国人が何を期待して日本にやってくるのかニーズをしっかりと把握することが大切でしょう。
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