OTA(オンライントラベルエージェント)や、その他オンラインで提供される客室予約システムを利用する宿泊施設が増加しています。こうしたサービスは集客を目的に複数のサービスを利用する宿泊施設も少なくありません。
こうした状況を受け、複数のサービスでの予約を一元管理するためのシステムに注目が集まっています。こうしたシステムは「サイトコントローラー」と呼ばれます。
中でも国内外の宿泊施設から支持されているのがRoomBossと呼ばれるサイトコントローラーです。
この記事では、RoomBossの概要やサービス内容、「手間いらず」や「ねっぱん!」との連携によるサービスについて解説します。
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RoomBossとは
RoomBossとは、ホテルや旅行の予約を一元管理するためのシステム「サイトコントローラー」です。OTAやその他オンラインで提供される客室予約システムを複数利用する宿泊施設が、利用しているプラットフォームで受けた予約をまとめて管理できるツールです。
RoomBossは2006年に北海道ニセコにてホステルやペンション、貸別荘向けの物件管理サービスを開始しました。その後、業務に携わる中で宿泊施設における予約エンジンシステムやそれに類するツールが充実していない点に目を付けたRoomBossは、宿泊予約業務の効率化を目的としたシステムの開発に注力することとなります。
また、ウィンターアクティビティにおいては世界有数のリゾートであるニセコという地の利を活かしてスキースクールやレンタルサービス、空港バスなどのリゾートサービス事業者に向けたコンサルティングも手がけています。
近年ではAIを用いて自動化された予約管理システムや信託勘定システムを提供しており、多くの宿泊施設やリゾートサービスにおける業務をサポートしています。
そもそもサイトコントローラーとは?
サイトコントローラーとは、じゃらんや楽天トラベル、Airbnbのような宿泊予約サイトやその他の予約システムにおける予約状況を管理するオンラインシステムを指します。サイトコントローラーは全てのチャンネルの空室状況を常に把握、管理しており、複数の予約サイトから予約受け付けを行いながらオーバーブッキングを防ぐことができます。
サイトコントローラーを連動する利点
サイトコントローラーはOTAや宿泊予約サイトにおけるオーバーブッキングを防ぐだけでなく、他サイト経由での予約の管理も併せて自動で行うことができます。
そのため、予約情報を常に整理された状態で確認することができ、客室準備や宿泊客の迎え入れに関する業務をスムーズに進めることができるでしょう。
また、予約管理に関する一部機能を自動化することによりオーナーや従業員の負担を軽減することにもつながります。
RoomBossの特徴とは?3つの機能
宿泊施設やリゾートサービスにおける業務をさまざまな面からサポートするRoomBossには客室管理やオンライン販売、信託勘定をはじめとする機能が実装されています。
以下では、それらの機能の内容やメリットについて解説します。
1. 客室管理システム(PMS)
客室管理システムはPMSと略されます。プロパティマネジメントシステムの頭文字です。このシステムは、販売や運営に関する機能を多く搭載しており、簡略化された客室管理を実現します。
宿泊予約や顧客情報の管理はもちろん、タスク管理や会計についての機能も利用することができ100名以上のキャパシティを有する宿泊施設においても不自由なく利用できるほどの機能を備えています。
RoomBossのPMSはサイトコントローラーとしての機能だけでなく宿泊施設を運営するための機能も充実しています。
2. インターネット販売システム (ECS)
ECS(イーコマースシステム)はオンラインで商品やサービスを販売するためのサポートを提供するシステムで、順応性の高い販促ツールを実装しています。
具体的には、顧客向けのポータルサイトや自動メール送信、価格調整、在庫管理、タスク管理についてのソリューションが提供されており、オンラインストアにおけるマーケティングに役立ちます。
3. 信託勘定(TAS)
TAS(トラストアカウンティングシステム)はPMSと一体化して自動化を進めるためのソリューションを提供するシステムです。
RoomBossのTASでは物件のスタイルや管理会社の管理方式に合わせて受託資金の経理処理を円滑に進めることができます。
また、会計方針の確立や業務の標準化によってビジネスモデルを定め、オンラインレポートによって可視化することで総合的に経営をサポートします。
他社とのシステム連携も
RoomBossでは他社のシステムと連携することによって、その機能をさらに効率的に運用しています。
中でも宿泊予約管理システム「手間いらず」やサイトコントローラー「ねっぱん!」との連携はRoomBossの利便性を大きく高めています。
以下では、他社システムとの連携について解説します。
宿泊予約一元管理「手間いらず」と予約情報でシステム連携
RoomBossは、比較ドットコムが提供する宿泊予約サイト一元管理サービスの「手間いらず.NET」および「TEMAIRAZU」とのシステム連携を行いました。
日本のみなら海外においても客室管理システムの提供を行うRoomBossと宿泊予約サイト一元管理システムの連携によって、両社では国内外の宿泊予約サイトの予約情報を取り込み、一元管理に役立て、インバウンド集客対策にも活かしていくとしています。
日本語のサイトコントローラー、ねっぱん!と連携
RoomBossでは宿泊施設向けクラウド型サイトコントローラーの「ねっぱん!」とも連携しています。
ねっぱん!は国際的なOTAにも対応する日本発のサイトコントローラーで予約サイトの管理、客室販売数の管理、販売料金の管理、予約情報の管理などの運営上必要不可欠なさまざまな管理サービスを提供しており、業界トップシェアを誇ります。
連携を機にねっぱん!においてRoomBoss PMSへの対応が開始されるなど、両サイトの併用がより便利になりました。
客室管理システムを利用して効率的な宿泊施設運営を
宿泊施設のオンライン予約が主流となっている現在では、多くの宿泊施設がオンライン予約サイトへの客室掲載や予約販売を行っており、業界内では客室管理システムの存在が注目されています。
客室管理システムを導入することによってオーナーや従業員の負担が軽減されるだけでなく、管理上の人的なミスやトラブルも減らすことができるでしょう。
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【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
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- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
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