「パンフレット」実際どのくらい効果がある?+アルファの効果を見せつけた仙台国際空港みちのく観光案内の取り組み

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東北の玄関口として訪日外国人観光客を迎える仙台国際空港では、台湾便やタイ便の増加などを受け、今後もさらなる利用者拡大が見込まれます。

仙台空港国内線到着口の目の前に構える、JTB運営のツーリストインフォメーション「みちのく観光案内」には、訪日台湾人観光客を中心に1ヵ月に約3,000名のインバウンドが来店しています。

今回は「みちのく観光案内」における訪日客の受け入れ態勢をふまえ、ツーリストインフォメーションが担うインバウンド対応への取り組みについて紹介します。

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「みちのく観光案内」が旅行のプロである理由

「みちのく観光案内」では、国際線が到着する午後の時間帯を中心に、多くの訪日外国人観光客を対応しています。

A4のパンフレットラックが109枠、B2以下のポスターが8枠、サイネージ(動画)が1枠用意されており、宮城県仙台市などの空港周辺の21の自治体や、観光施設をはじめとする42の企業のパンフレットが設置されています。月に約3,000名のインバウンド客へのリーチが可能となっています。

訪日客の多くは仙台や山形、福島への交通チケット購入ジャパンレールパスの引き換え、店頭設置のパンフレットに掲載されている観光スポットや交通手段について尋ねていくそうです。

スタッフは全国の旅行知識はもちろん、宮城県観光1級を取得し地域に特化した豊富な知識も持っているため、仙台観光の具体的なアドバイスも交えて対応しています。

また、パンフレットは設置するだけでなく、来店した訪日客自らパンフレットを配布し直接おすすめを紹介するなど、より多くのインバウンド客に向けて地域の魅力を発信中です。ポスターやサイネージの設置で、通りすがった際に視覚的に関心を引く仕組みも整えました。

ネットにない&補足情報→目的地に直行させる

「みちのく観光案内」では、旅行商品から交通チケットまで幅広く取り扱っていることから、パンフレットに掲載されている地域や観光スポットに興味を持ち実際に訪れたいと思った際に、その場で各種手配を進め実際の誘客に繋げることが可能です。

日本の玄関口のツーリストインフォメーションで、日本の旅行情報に精通したスタッフが直接案内し手配まで一貫して行える点は、訪日客の満足度の向上はもちろん、地方誘客を促進していく上で大きなメリットと言えるでしょう。

訪日外国人観光客がツーリストインフォメーションで求めているのは、インターネットでは自力で見つけるのが困難な現地の旬の観光情報です。

「みちのく観光案内」のスタッフは常に最新の観光情報を取り入れ案内をしています。インバウンド客は、よりリアルな情報に価値を感じることから、誘客に繋げやすくなるといった効果があります。

パンフレットの設置に関して契約している観光施設について、より具体的な情報を伝えることで、中には池月道の駅のように一昨年より2倍のインバウンドが訪れるようになったケースもあったとのことです。対面で接客するツーリストインフォメーションならではの、きめ細やかなおもてなしが、インバウンド地方誘客に効果を発揮していると言えるでしょう。

”思わず手渡したくなる”パンフレットの仕掛け

数あるパンフレットの中でも特に目を引くのは、やはり綺麗な画像や絵が特徴のパンフレットとのことで、観光地だけでなく、お土産や施設に関する問い合わせも多いといいます。

またパンフレットには交通機関や人気のお土産ランキングなど、次に旅行に行く人に見せたくなるような役立つ詳細な情報が掲載されています。友人や親族へのおすすめとして手渡されることによる認知拡大も期待できるでしょう。

インバウンドの重点市場である台湾からの観光客は、日本でお土産を購入されるケースが多いため、定番からリピーター向けまであらゆるタイプのお土産が掲載されたパンフレットを用意しています。

人気の観光コンテンツはやっぱり「雪」

冬季は、山形県の蔵王の樹氷ライトアップに関するパンフレットの反応が良く、問い合わせや蔵王ロープウェイチケットといったオプションの申し込みも多いとのことです。

特に自国では雪が見られない台湾などのアジア諸国からのインバウンド客にとっては、樹氷は日本ならではの絶景として評判の撮影スポットとなり、人気が高い傾向にあります。

まとめ:インバウンド最前線で得る生の声は情報の宝庫

レポートでは、LCC便の増加が影響し、より気軽に日本を訪れる訪日客も増えていることが伝えられています。こうした場合、ノープランでツーリストインフォメーションに足を運び情報収集をするケースも少なくありません。

今後はより豊富な旬の情報を発信できる態勢を整え、あらゆるタイプのインバウンド客に対応できるおもてなしが求められるでしょう。インバウンドの最前線で、対面での接客だからこそ可能なきめ細やかやサービスによる、訪日外国人観光客の満足度向上や地方誘客促進が期待されます。



<参照>

・JTB INBOUND SOLUTION:21自治体が利用 東北の玄関口、仙台国際空港内のツーリストインフォメーションセンター

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2024年、訪日外国人による旅行消費額は過去最高の約8兆1,257億円を記録。 そのうち中国は1.7兆円超(全体の約21%)と圧倒的な1位を占めており、宿泊日数や訪問者数でもトップクラスの存在感を示しています。

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【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか


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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客インバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!

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