【週刊中国News】マンネリ化するダブルイレブン&開拓すべき「快眠」市場ほか5選

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訪日ラボ編集部が、中国現地ニュースから注目のトピックを紹介します。

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1. マンネリ化したダブルイレブン、ビックデータで解説

キーワード:EC、ビッグデータ、セール、イベント

▲[ダブルイレブンビッグデータ]:中国日报网2019年11月15日
▲[ダブルイレブンビッグデータ、ユーザーの検索指数とその増加率]:中国日报网2019年11月15日

11月11日の「ダブルイレブン」が先週頭に終了しました。検索エンジンを提供する百度(バイドゥ)がこのイベントに関するレポート百度2019年度ダブルイレブンレポート」を発表しています。

直近の2~3年の「ダブルイレブン」の検索増加率は20%から18%と低調で安定しています。この事から「ダブルイレブン」は国民的イベントとして定着しマンネリ化を始めているのではないかという仮説も成り立つでしょう。

ECの一大セールであるダブルイレブンはそもそも、独身者が「11月11日」の数字を独身者の集合に見立てて「独身祭」を楽しんでいたことに対し、ECサイトが「一人で頑張っている自分へのご褒美」として販売促進を仕掛けたのがスタートです。

しかし今となっては、ただの一年で最大のセールであり、独身でもそうでなくても皆がショッピングに没頭します。レポートでは、セール開始当初の「独身の日」のお祝いというコンセプトは、すでに忘れられ始めていることが指摘されています。

一方で今年は、新しい傾向が見られました。今年のダブルイレブンでは「タオバオ(Taobao)」「京東(JD.com)」や「天猫(Tmall)」といった中国の大手ECサイト以外にも、「拼多多」(Pnduoduo、ピンドゥオドゥオ)といった新興のECサイトの存在感が目立ったといいます。

また二級以下の都市の市場の成長も見られます。(中国における都市区分:一級、新一級、二級、三級、四級、五級がある。経済力や政治的影響力を考慮して分類される。新一級都市は15、二級都市は約30存在する。)

来年はマンネリ化脱却に向けた各ECサービスの取り組みも出てくるかもしれません。 もはやダブルイレブンは中国の一大イベントであり、その手法やコンセプトは必見と言えるでしょう。

2. 2020年の冬休み「春節」の予定をそろそろ考え始める

キーワード:長期休暇、学校、春節、家族づきあい

▲[旧暦に基づく春節は毎年日取りが違う]:イメージ
▲[旧暦に基づく春節は毎年日取りが違う]:イメージ

2019年も終わりが見え、中国では2020年の春節休みをそろそろ意識をし始める頃です。春節を含め、2020年の法定休日が発表されました。中国は1月1日の元日が法律で定められた休日ですが、本格的な休みは「春節」からということになります。

中国では9月が新年度開始のため、冬休みは「年度の切り替え」にはなりません。しかし、新年気分で新しいことを始めたいと意識する人もいると考えられます。

2020年の「春節」休みは1月24日から30日までです。職場や学校によっては更に休みが長めになったりする場所もありますが、逆に短めになる所もあります。

春節期間をどのように過ごすか、具体的な計画を構想する人も増えてくるでしょう。こうした年間カレンダーに合わせて、ターゲット層の生活スタイルや思考方法とインバウンド消費との接点を考えることが引き続き重要です。

3. タイへの不動産投資ブーム

キーワード:タイ、投資、別荘

▲[タイの不動産価格の上昇を示す指数]:腾讯网 2019年11月15日
▲[タイの不動産価格の上昇を示す指数、2009年を100としている]:腾讯网 2019年11月15日

中国の「不動産投資ブーム」は加熱の一途をたどっています。この様子を見て、政府はバブル経済のリスクを考慮し抑え込む政策を打ち出しています。こうした政策が影響し、中国人投資家は海外の不動産への投資を加速させています。そのホットスポットの一つがタイです。

2018年に中国からタイへ流れた不動産投資は23億ドル(約2,494.7億円)にのぼるとするデータもあると言います。タイは中国人にとって人気の旅行先であり、中国が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」の下で積極的に投資を受け入れている国です。

不動産投資の目的の一つにリタイア後にタイに移住するための別荘を確保するというのもあるようです。 こうした投資家の心理を前提に、今後日本がインバウンド市場で中国に向けて発信できるメッセージは何か、考えてみるのも良いかもしれません。

4. ストレス社会を生き抜く中国人の知恵は「昼寝」!?

キーワード:ライフスタイル、睡眠、健康

▲[睡眠の大切さを意識する中国人は少なくない]:イメージ
▲[睡眠の大切さを意識する中国人は少なくない]:イメージ

世界には「お昼寝」が生活習慣として定着している国があります。スペインの「シェスタ」が代表的存在でしょう。実は、中国もそんな国の一つです。

中国人のホワイトカラーは、昼食後に1~2時間軽い昼寝をすることでストレスフルな現代社会を生き抜いています。中国側パートナーと仕事をしていると、正午の時間に相手の反応が遅くなるという経験をしたことのある人もいるのではないでしょうか。実は向こうの担当者は昼寝中なのかもしれません。

旅行中でも、あまり休息のとれない行程の場合、中国人旅行者が疲れすぎてしまう可能性があります。ツアーの企画の際には注意が必要でしょう。もしくは「お昼寝」そのものをアレンジして旅行サービスとして提供するアイデアを模索してみてもいいかもしれません。

現時点ですでに、中国人の睡眠にかかわるアイテムへの関心も高いはずです。健康と直結する行動であるため、潜在的市場規模は今後も大きいと考えられるでしょう。

5. 2019年7月~9月のGDPと、各省の成長率が発表される

キーワード:中国内陸部、地方文化、GDP

▲[四半期における31省のGDP成長率]:上海热线 2019年11月16日
▲[四半期における31省のGDP成長率]:上海热线 2019年11月16日

2019年の7月から9月の各省のGDPと成長率が発表されました。各省のGDPランキングでは広東省を筆頭に江蘇省、山東省、浙江省、河南省、四川省と並びます。

ランキングの中で驚くべきなのは、上海市が、湖北省や湖南省や河北省や福建省の下、そして北京市が安徽省の下にランクインしたことでしょう。中国の経済成長が沿海部の限られた場所のみではなく拡散していることが読みとれます。

また、経済成長率では雲南省、貴州省、チベット自治区、江西省、福建省、四川省が並びます。これらの省は中国全体の経済成長率が6.2%の中で8%前後の経済成長率を記録しています。

経済成長率でみると、広東省も上海市や北京市と同様にランキング順位を落としているようです。インバウンド市場においても、「中国内陸」文化に関するより深い理解が今後必要となるでしょう。


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訪日ラボ編集部

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