今年8月に韓国内でベストセラーとなり話題になった、韓国内の反日感情を批判した「反日種族主義」が日本でも11月に発売されました
日本国内ではすでに発行部数が25万部を突破しており、再び話題となっています。かなり強烈な本であることから、韓国では著者らへの批判が激しさを増しているといいます。
本書の概要と、実際の韓国人の反応についてご紹介します。
関連記事
韓国でベストセラーの反日"自己"批判本『反日種族主義』
日本旅行「69.3%」キャンセルの衝撃
デモ飛び火『ドラえもん』上映無期限延期に
※日本語訳はすべて訪日ラボ編集部によるもの
【訪日ラボは、インバウンドカンファレンス「THE INBOUND DAY 2025」を8月5日に開催します】
韓国で話題になった「親日」本、強制徴用や従軍慰安婦を否定
「反日種族主義」は、ソウル大学名誉教授のイ・ヨンフン氏を中心とした6名による共著で、韓国社会の反日感情についてを批判・否定した本です。8月7日から13日まで韓国の書店・ネット通販の総合ランキングでは1位を獲得し、1万部売れればベストセラーと言われる韓国で、現在10万部以上の売り上げ部数を誇っています。
韓国で発売された7月は、日韓関係が特に緊迫した状況だったこともあり、たちまち話題となりました。
書籍には「強制徴用はなかった」「日本軍慰安婦は性奴隷ではなかった」などと書かれており、韓国人のなかにある「未発達な精神文化」の表れとして反日感情が存在すると主張します。そして、これを克服することで韓国がより発展すると説きます。
8月には著者の1人が「BSフジ プライムニュース」に出演し、「日本を絶対悪とみて、朝鮮を絶対善とする見方が反日種族主義」と説明しました。
『反日種族主義』を読んだ韓国人の反応は?:ベストセラーになった反日"自己"批判本の感想を口コミから分析
※『反日種族主義』は2019年11月頃より日本語版が購入可能となっています。日韓関係が冷え込む中、反日であることに対しての批判を書いた『反日種族主義』という本が韓国でベストセラーとなりました。2019年8月7日から13日まで韓国の書店・ネット通販の総合ランキングで1位を獲得し話題になっています。※韓国語訳は訪日ラボ編集部作成目次『反日種族主義』は自国の未熟な精神を批判?反日種族と呼ぶ3つの理由とは日本語版『反日種族主義 日韓危機の根源』も発売なぜ親日本がベストセラーに?『反日種族主義』に対...
9月には著者による会見も
著書が話題になったことを受け、9月にはイ・ヨンフン氏がソウルの外信記者クラブで会見を開きました。
同会見では、「初等教育からなされる教育内容が間違ったことだと批判するのに重点を浮いている」「韓国人の歴史認識、その種族主義的特質、そのシャーマニズム的非科学性をそのままにしていては、この国の将来に大きな希望はない」と著書と変わらない主張をしました。
※シャーマニズム…神霊や祖先の霊を崇拝し、その存在やメッセージに従う原始宗教の一形態
加速する著者への批判
韓国国内発売当初から賛否両論があった本ですが、11月の日本語版の発売をきっかけに、著者に対する批判の声は再び高まることになりました。
韓国のハンギョレ新聞は「日本人が誤った歴史観を深め、歪曲された歴史観が日本社会に拡散する」として強く批判の意を示しています。
著者の1人であるイ・ウヨン氏は『週刊ポスト』(8月30日号)において、実際に自分が感じた身の危険について語っています。ツバを吐きかけられたことや、電話・メールでの脅迫が後を絶たないことに加え、研究所の前でのパフォーマンスや批判デモも続いているようです。
実際に韓国人はどう思っているのか?
このように批判が加速する韓国ですが、実際に民間人はどう考えているのでしょうか。
ここではTwitterとNAVERでの韓国人の反応をご紹介します。
Twitterの反応

Twitter:「反日種族主義」への批判的投稿(https://twitter.com/Eolein/status/1197687805641510912)
訳 : 『反日種族主義』日本語版の発売が、韓国で出版される前から既に決定されていたそうだが、産経などの日本の極右言論、人事が大きく関与していたと。こんな現代版売国奴…これ以上の売国奴があるだろうか。

Twitter:「反日種族主義」への批判的投稿(https://twitter.com/leesk0104/status/1200242568249757696)
訳 : 日本の偽装活動家イ・ヨンフン著書『反日種族主義』の目的は、大韓民国の反日意志を曲げるため。(書籍の出版は)心理戦の一環だ。日本が大金をかけて養成した親日御用学者たちを前面にだして、大韓民国を歴史的に屈服させるために緻密に企画した秘密兵器であることは明らかだ。

Twitter:「反日種族主義」への批判的投稿(https://twitter.com/stykkiafminni/status/1199342897407021056)
訳 : こんな本がベストセラーだったなんて私が教養を積んでこなかったんだな

Twitter:「反日種族主義」への批判的投稿(https://twitter.com/Jz1gglSs4upC0F4/status/1197483265357017088)
訳 : ソウル大学の教授採用基準が非常に気になった。日本の極右に利用されて宣伝される反日種族主義。警告をして刑務所にいくべき(お蔵入り)有毒廃棄物。
NAVERの反応

以下はNAVERにまとめられたOhmyNewsに寄せられたコメントです。
- 돈이면 나라도 팔아먹을 놈들 일본이 뿌리는돈에 영혼도 팔아먹는 놈들도 많다. 돈만 챙겨라 영혼까진 팔지 말고
訳 : お金となれば国も売って食べていく奴ら、日本人が元々お金に魂を売って食べていく奴らが多い。お金だけにしろ魂まで売るんじゃなくて。
- 21세기의 이완용인가..
訳 : 21世紀のイ・ワンヨンなのか…(イ・ワンヨンは韓日併合時代に日本から位を与えられた政治家で、韓国では「親日反民族行為者」として知られている。)
- 토착왜구 이용훈 그만 조국인 일본으로 돌아가라 남의 땅에서 이간질 그만하고
訳 : 土着倭寇イ・ヨンフンやめろ、祖国の日本に帰れ、他の土地で(日本と韓国の)仲を引き裂くのはやめて
まとめ
記事にコメントを残すのは、否定的な意見を持つ人が多いようです。その指摘内容は、著者らが日本政府の回し者であるといったものや、日本政府がお金を出して出版にこぎ着けたと主張するものになっています。「反日種族主義」の内容の詳細に対する、目立つ指摘は確認できませんでした。
内容に対する指摘が見られないだけでなく、その批判の矛先は著者へ向いています。今後、イ・ヨンフン氏に対する批判行為がさらにエスカレートするようなことがあれば、氏の身の安全はもとより、韓国の民間で日本に対する好感を表明しづらいムードがより強まることが懸念されます。一冊の本の出版が日韓関係、観光経済にもたらす影響に、引き続き注意を払う必要があるでしょう。
【7/3開催】宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」
インバウンド需要の高まりに加えて2025年は大阪・関西万博の開催など、国内旅行者に限らず訪日観光客の増加も加速する日本。今、国内観光の需要は増加する傾向であり、ホテル・宿泊業界は大きなビジネスチャンスの時代を迎えています。このような状況において、宿泊施設としての取り組みやサービスの品質改善は、お客様に選ばれ続けるための最重要課題となっています。
本イベントでは「顧客への情報アピール」「顧客体験(ゲストエクスペリエンス)」「運営のデジタル化」など、施設運営に必要なをテーマを、市場の最前線を走るエキスパートたちが集結。お客様が施設を見つける「旅マエ」から、実際に滞在する「旅ナカ」まで、あらゆるフェーズにおける最新戦略と成功事例を徹底解説します。
<本セミナーのポイント>
- 変わりゆく市場の状況と、今後注目のトレンドを把握できる
- 旅マエの顧客行動を理解し、集客・予約率アップのヒントが得られる
- 旅ナカの接客品質を高め、顧客満足度向上に繋がる実践的な対応を学べる
- 各分野の専門家から、ビジネスを加速させる具体的な戦略や成功事例が聞ける
詳しくはこちらをご覧ください。
→宿泊のイマを考える「ホスピタリティサミット」【7/3開催】
【8/5開催】「THE INBOUND DAY 2025 -まだ見ぬポテンシャルへ-」
2025年、日本のインバウンド市場は訪日外客数が過去最高の4,020万人に達するとの予測や大阪・関西万博、IR誘致などによる世界からの注目度の高まりから、新たな変革期を迎えています。一方で、コロナ禍を経た現在、市場環境や事業者ごとの課題感、戦略の立て方は大きく様変わりしました。
「THE INBOUND DAY 2025」は、この歴史的な転換点において、インバウンド事業に携わるすべての企業・団体・自治体・個人が一堂に会し、日本が持つ「まだ見ぬポテンシャル」を最大限に引き出すための新たな視点や戦略的アプローチを探求、議論する場です。
初開催となる今回のテーマは「インバウンドとは」。
参加者一人ひとりが、「自分にとって、企業にとって、地域にとってのインバウンドとは何か」「いま、どう向き合うべきか」「どうすれば日本の可能性を最大化できるのか」という問いを持ち帰り、主体的なアクションへとつなげていただきたいと考えています。
<こんな方におすすめ>
- インバウンド戦略の策定・実行に課題を感じている経営者・担当者
- 最新の市場動向や成功事例を把握し、事業成長に繋げたい方
- 業界のキーパーソンと繋がり、新たなビジネスチャンスを模索したい方
- 小売・飲食・宿泊・メーカー・地方自治体・DMO・観光/アクティビティ事業者
- インバウンド関連サービス事業者、およびインバウンド業界に興味がある学生
→「THE INBOUND DAY 2025」特設ページを見てみる
【インバウンド情報まとめ 2025年6月後編】「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか
訪日ラボを運営する株式会社movでは、観光業界やインバウンドの動向をまとめたレポート【インバウンド情報まとめ】を毎月2回発行しています。
この記事では、主に6月後半のインバウンド最新ニュースを厳選してお届けします。最新情報の把握やマーケティングのヒントに、本レポートをぜひご活用ください。
※本レポートの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
※口コミアカデミーにご登録いただくと、レポートの全容を無料にてご覧いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「2030年6,000万人・15兆円」の目標達成に向けた議論 ほか:インバウンド情報まとめ 【2025年6月後編】
今こそインバウンドを基礎から学び直す!ここでしか読めない「インバウンドの教科書」

スマホ最適化で、通勤途中や仕込みの合間など、いつでもどこでも完全無料で学べるオンラインスクール「口コミアカデミー」では、訪日ラボがまとめた「インバウンドの教科書」を公開しています。
「インバウンドの教科書」では、国別・都道府県別のデータや、インバウンドの基礎を学びなおせる充実のカリキュラムを用意しています!その他、インバウンド対策で欠かせない中国最大の口コミサイト「大衆点評」の徹底解説や、近年注目をあつめる「Google Map」を活用した集客方法など専門家の監修つきの信頼性の高い役立つコンテンツが盛りだくさん!