春節まであと10日!イマドキ中国人の日本旅行事情とは?「日本文化体験」「フィギュア」「追っかけ」

公開日:2020年01月14日

中国では間もなく春節を迎えます。旧暦に基づく春節は毎年日取りが異なり、今年は1月25日が旧暦の元旦「初一」となります。前日の「除夕」も大みそかとして食事や参拝など古くからの習わしがあり、大切にされています。

春節の休暇は最大で10日程度にもおよび、この期間は家族で過ごすだけでなく、旅行に出かける人も少なくありません。

同じく中国の大型連休には、建国記念日にあたる国慶節がある10月1日から始まるものがありますが、2019年は香港の情勢悪化も影響してか、例年以上に旅行先として日本の人気が高まりました。春節期間の動きにも注目が集まります。

今回は、これまで「爆買い」が特徴的だった訪日中国人のコト消費需要の高まりと、それでも多く買われるものについて見ていきましょう。


訪日中国人の動向は「個人・親子・体験」3つのキーワードで理解!

訪日中国人のトレンドは、旅行形態は団体旅行から個人旅行へ、消費行動は買い物から趣味の体験へ、訪問エリアは大都市から地方へと変化していくことが予想されています。近年は旅行者1人1人のニーズも多様化し、ツアーの参加者も、団体行動ではなく個人で自由に行動できるフリープランの需要が高まっています。

中国では経済成長やインターネットの普及により、2010年代になると個人が旅行代理店を通さずに自力で情報収集できるようになり、自らオリジナルプランを立てて旅行に行くスタイルが増加しました。

中には親子旅行でフリープランを自ら組み、日本を訪れるケースもあります。ショッピングよりも趣味の美術館や博物館を訪れるほか、子どもと一緒に動物園や水族館などを訪れるなど、オリジナルの観光プランを楽しむようです。

爆買いから文化体験などのコト消費重視へ

訪日外国人の1人当たりの消費額は、2019年4月に前年比5.9%減となりました。背景には訪日中国人による買い物消費が減少したことがあると考えられます。

爆買い」ブームは2015年1〜3月期のピーク以降衰退が続き、近年ではコト消費需要の高まりが顕著です。急速な経済成長により物質的に恵まれた一方で、精神的な満足感を求める人が増えた結果、日本文化体験への関心が拡大したと言えます。

中国の旅行代理店の日本支社「イデアタッチトラベルジャパン」によると、華道や茶道、書道など、日本文化を体験できるツアーが数年前から人気を集めており、募集開始後すぐに満席になる状態が続いているとのことです。

「爆買い」が起こるのは”趣味”

爆買い」は減少傾向にある一方で、依然として趣味に対する「爆買い」は顕著です。中国においても日本のアニメや漫画は人気のため、お気に入りのアニメの展覧会、秋葉原や中野ブロードウェイでグッズを「爆買い」するケースも見受けられます。

1回の滞在でアニメの展覧会に6〜8万円、アニメのフィギュアやグッズ、漫画に7〜8万円など、多額のお金をつぎ込むこともあります。予算が足りない場合は宿泊先は友人宅に泊めてもらうなど、宿泊費を浮かせて趣味に費やす人もいます。

さらに日本での滞在に時間の余裕がある場合は、アニメの聖地巡礼を目的に、首都圏のみならず地方都市を巡るのも訪日中国人のトレンドです。アニメの舞台となった場所に赴きアニメのシーンと同じような写真を撮影し、SNSで発信し共有することを楽しみます。

アイドルの追っかけも

また、日本の芸能人のファンが日本を訪れコンサートに行ったことをきっかけに、熱狂的な追っかけになり、何度も日本へ足を運ぶケースもあります。

年に何回もコンサートのために日本を訪れるほか、芸能人のドラマの出演情報を得るとすぐに日本行きの航空券を買い、ドラマの撮影現場を訪れるという熱心なファンも出てきているそうです。彼らは毎月のように日本を訪れ、コンサートやグッズ購入などに数十万円を使うことを厭いません。

こうした人々は、「追っかけ」という体験を爆買いしているともいえるのではないでしょうか。

ニーズの多様化と地方誘客のリンク&季節性イベントを活かすプロモーション

訪日中国人のトレンドは、「爆買い」などのモノ消費から体験を重視するコト消費へと次第に変化してきています。特にリピーター聖地巡礼を楽しむ熱狂的なアニメファンなどは、「日本」ではなく、「その地」へ行きたいと考えます。こうしたニーズをうまく取り込み、地方創生の足掛かりにすることもできるかもしれません。

また春節の前後には新しい服を買ったり、贈り物を買ったりする習慣もあるため、今月のインバウンド中国市場では特に買い物の機運が高まると考えられます、こうした文化的背景、季節のイベントを踏まえたプロモーションが、旅行者にとっても予想外の楽しみを添えることにもなるでしょう。

さらなるリピーターの獲得と地方誘客というインバウンド市場の目標は、中国市場に限らず、旅行者のニーズや日常を理解することから始まるのかもしれません。

中国市場のトレンドは、比較的短期間で変化するのが特徴です。訪日中国人のトレンドの変化にアンテナを張れば、さまざまな切り口でのアプローチも検討可能になるでしょう。

多様なニーズに対する満足度を向上させ日本旅行の魅力をより高めていくことが、14億という巨大な人口を持つインバウンド中国市場をますます盛り上げていくはずです。


<参照>

・DIAMOND online:中国人20万人が国慶節で訪日、爆買いやめて何にお金を使ったか

・毎日新聞:中国人訪日客 爆買いに変化...消費減少続く

・日本経済新聞:観光庁長官「中国人の買い物が減少」訪日客1人あたり消費額減

・IT media NEWS:"爆買いツアー"は下火、主流は体験重視の個人旅行に 訪日中国人観光客の今

・SankeiBiz:中国でも「モノ消費」から「コト消費」へ

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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