「握手は右手で」タイ人と接する際のタブーとは:宗教観、戒律に配慮したインバウンド対策を

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タイは美容関連の技術が高く、日本からも毎年多くの人が施術のためにタイに足を運んでいます。

世界的に親日国家として知られ、日本が人気の渡航先上位5位にランクインするなど、今後インバウンドの伸びしろを期待できる国でもあります。

この記事では、訪日観光客誘致に役立つタイ人の特徴や国民性についてご紹介します。

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タイ人の性格や国民性

日本や中国、韓国が同じ東アジア圏に属していても、一律に同様の文化を持っているわけではないのと同じように、東南アジアの国の中でも、それぞれの国に異なる特徴や国民性があります。

ここでは、タイ人の国民性について解説します。

「マイペンライ」の精神

タイ語で「マイペンライ」という言葉は、タイ人の性格や考え方をよく表すものの一つとしてしばしば取り上げられます。これは日本語に訳すと「なんとかなるさ、気にしない」というような意味合いになります。

タイ人の多くは、このマイペンライ精神に基づき、金銭面、仕事面、恋愛面など、深く思い悩むことを避け、気楽に前向きな面を重視して生きていると言えます。これは、当然良い面も悪い面もあり、お金がないけどどうにかなるだろうと考えて仕事を辞めてしまったり、借金の多い恋人と結婚を決断したり、などということもあります。比較的慎重に物事を選ぶ気質の強い日本人からすると、少々不思議に感じることもあるかもしれません。

また、同時にタイ人はプライドの高い人も多く、自分のことを否定されたり説教されたりすることを嫌う傾向があるといいます。人前で怒るなどの行為は避けるのが無難でしょう。

仏教の影響と近代化

敬虔な仏教徒の多いタイでは、幼いころから仏教の教えを学ぶため、困っている人を助けたり、人の役に立ちたいと考えたりする人が多くいます

近年では、詐欺や犯罪に巻き込まれる可能性もあるため、迂闊に知らない人を信用しないなどの教育が行われてはいますが、一度受けた恩に対する感謝は大きく、情に厚い部分があると言われています。

SNSを好んで使用する

その他のタイ人の特徴として、SNSの使用を好むことが挙げられます。特に若年層は複数のSNSを併用しています。

特に人気があるのがFacebookで、全体の93%もの人がFacebookを利用しています。次に人気があるのはLINEの84%で、日本同様に、友人や家族との連絡手段としてはLINEを活用している人が多いようです。さらには、LINE Payなども浸透しつつあり、単なるメッセンジャーアプリとしてだけでなく、より生活に密着した使い方がされています。

利用者数全体のうち、60%は34歳以下の若年層というデータもあります。SNSでのプロモーションの際には、若い世代へのアプローチを意識したものにすると良いでしょう。

タイのSNS利用状況まとめ

近年の訪日市場で東南アジアは増加傾向にあり、現在のインバウンドでは重要な位置付けとなっています。国別のランキングではアメリカにつぐ6位となっており、毎年約100万人のタイ人が日本を訪れています。インバウンド市場においてはすでに無視できない存在となったタイ人ですが、集客のためのプロモーションを行うにはタイ人が訪日に際しどのように情報収集をしているのか押さえておく必要があります。そこで今回は、タイにおけるインターネットやSNSの利用状況について見ていきます。インバウンド対策にお困りですか?「訪...

タイ人と接する際に気を付けるべき点

タイ人の特徴の一つとして挙げた精神性は、彼らの感情だけでなく、行動にも影響を与えています。

ここでは、今後増加していく訪日タイ人と接する際のマナーとして、注意すべき点を挙げていきます。

握手は「右手」で

タイでも、初対面の人と挨拶をする際は握手をする習慣があります。しかし、ここで注意したいのが、握手の際に差し出す「手」です。タイに限らず、キリスト教やヒンズー教では「左手」を良くないものととらえる風習があり、右手での握手を推奨している文化があります。

同様にタイでも、左手は「不浄の手」と考えられているため、左手を相手に差し出すのは失礼な行為をみなされる可能性があります。そのため、ビジネスシーンに限らず、タイ人との挨拶で握手をする際は、必ず右手を差し出すようにしなければなりません。

冗談でもタイの王室や国王を侮辱しない

タイには「不敬罪」と呼ばれる犯罪が存在します。これは、国王や皇室を侮辱する発言をした際に刑罰が下されるという法律です。タイの他には、サウジアラビアやイスラム諸国でこの法律が現在も維持されていますが、ここ数年軍によるクーデターが原因で、タイでは厳罰化された経緯があります。

実際に数年前には、タイ皇室が飼っている犬をオンライン上で侮辱したことが原因で、20代の男性が逮捕されました。他にも、映画館などで王室歌が流れた際に起立しないと、不敬罪に問われる可能性もあるそうです。

仏教の戒律

タイの仏教は上座部仏教と呼ばれます。さまざまな厳しい戒律が定められており、現在でもタイ人の生活の一部として浸透しています。

例えば、バンコクの街を歩いていると、たくさんの僧侶に出会うことがありますが、彼らは飲酒、肉食、結婚などが厳しく禁じられています。これらの戒律の一部として、女性が僧侶に触れることも禁じられています。

その他にも、タイでは頭は神聖な部分として認識されているため、他人が頭に触れることはタブー視されています。これはタイ人だけでなく、外国人同士が頭に触れている様子を不快に感じるタイ人もいるため、注意が必要です。

訪日タイ人のインバウンド事情は?

このように、日本とは異なる文化を持ったタイ人ですが、毎年多くの観光客が日本を訪れています。

ここでは、訪日タイ人観光客の傾向をご紹介します。

訪日タイ人のハイシーズンは

年間で訪日タイ人が多い月は、4月、10月、12月です。

4月にはタイの長期休暇である「ソンクラン」という時期があるため、ここを狙って休暇を取り、日本を訪れる人が多いようです。

同様に10月や12月にも祝日があるため、このタイミングで日本を含む海外旅行をしていると考えられます。

1人当たり消費額は減少

訪日タイ人の数が増加しているため、訪日タイ人のインバウンド消費額も上昇傾向にあります。しかし一方で、一人当たりの消費額は減少しているのが現状です。LCCの就航等により低価格で日本を訪問できるようになったことで、消費をおさえた気軽な日本旅行ができるようになったことも一因として考えられます。

また、訪日タイ人は買い物代に多くの支出を割く傾向にあり、今後もECが発達していくことで消費額が下がってしまうと考えられます。消費額アップのためには、アクティビティ関連の消費を増やしていくことが重要でしょう。

タイはかなりの親日国家

タイは親日度ランキングで常に上位に挙げられるほど、日本に対して友好的な感情を抱いている国です。しかし、上記の項目で示したように、日本にはない「タブー」をたくさん持っているため、良好な関係を今後も続けていくためにも、相手の文化にたいする敬意を払う必要があると言えます。

親日ランキングは1位でありながらも、タイから見た人気の旅行先ランキングは4位という結果でした。今後、LCCの拡充などを通して、さらなる訪日タイ人観光客数の増加が期待されます。

タイ人の特徴を捉え、効果的なインバウンド対策を

タイ人の多くは、日本に対して友好的な感情を抱いており、日本への渡航にも積極的であると言えます。訪日タイ人の誘致には、信仰心の厚さ、SNSへの関心度の高さなど、タイ人の特徴をとらえた対策が重要になるといえます。

インバウンド対策としては、タイでよく利用されるSNSであるFacebookを利用したプロモーションが有効です。タイ人の宗教観を学びマナーを守って接することも、訪日タイ人の観光における満足度向上に寄与し、リピーターの育成に繋がるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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