食の街、笑いの街、商人の街といった呼び名の通り、さまざまな魅力のある大阪は、日本人観光客だけでなく訪日外国人観光客にも大人気の観光地です。
大阪には見どころがたくさんありますが、その中でもキタとミナミという区分はよく知られたところです。
この記事では、キタとミナミについて解説するとともに、訪日外国人の誘致の方法についても探っていきます。
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大阪の2大地区、キタとミナミ
観光客が集まり常に賑わいを見せる大阪の2大地区、キタとミナミは、ガイドブックなどに必ず載っているエリアですが、実はキタとミナミに地図で決められた明確な範囲があるわけではありません。
それぞれの地区の特徴を紹介します。
キタ:落ち着いた雰囲気の店が集まる
一般的にキタとは、大阪駅や梅田駅を中心として、その周辺と北新地一帯のことを指します。
江戸時代の花街から始まったと言われるキタは、大阪市内だけでなく関東圏や京阪神からのアクセスが良く、現在では梅田駅をはじめとした多くのJR・私鉄・地下鉄の駅が集まる交通の要です。
ホワイティうめだ、ディアモール大阪、阪急三番街、堂島地下センターといった地下街がつながって巨大な地下の街を形成しています。大阪キタはターミナルシティとして多くの人が出入りするため、仕事で訪れるビジネスマンが利用するホテルから高級ホテルまで、幅広い宿泊施設が並びます。
また、京阪神地区からの買い物客も多く、百貨店や料亭などが集まる落ち着いた雰囲気の大人向けの地区となっています。
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ミナミ:若者に人気、活気あふれるエリア
そんなキタに対してミナミとは、グリコの看板でおなじみの道頓堀戎(えびす)橋一帯を指すことが一般的です。キタと同じくミナミも江戸時代が始まりで、こちらは芝居小屋ができたことから花街が栄えました。
大阪の商人が仕事帰りに遊びに行くところから発展したミナミは、食べて飲んで騒ぐといういかにも大阪というイメージの道頓堀の繁華街を抱えており、活気のある若者が集う街として知られています。
心斎橋や難波駅周辺、市場のある日本橋周辺など、大阪と聞くとミナミを思い浮かべる人も多いでしょう。
落語や歌舞伎、狂言や人形浄瑠璃など、さまざまな芸能が発展したのもこの地区です。
現在もなんばグランド花月や大阪松竹座の劇場が数多くあり、串カツ、カニ、フグなどの名物料理にも富んでいる、大衆文化の街です。
【キタ編】人気の観光地
日本を代表するターミナルシティであり、天下の台所と呼ばれるように日本の食文化が集まる大阪には、訪日外国人観光客も数多く訪れます。
まずは、大阪の「キタ」に位置する訪日外国人に人気の観光地を紹介します。
梅田スカイビル
凱旋門のような外観が特徴の、大阪のランドマークです。オフィスやイベントホール、レストラン、映画館、ショッピングも楽しめる複合施設になっています。
地上高173メートルの最上部には空中庭園があり、大阪の街並みを一望できます。
天神橋筋商店街
長さ約2.6キロメートルの、日本で最も長い商店街として知られるのが天神橋筋商店街です。
端から端まで歩くのに40分はかかると言われるアーケードには、明治元年創業のお茶屋、大衆食堂、代々刀鍛冶の刃物屋や総菜屋などありとあらゆる店舗が連なります。
コロッケや総菜などの食べ歩きも人気です。
大阪ステーションシティ
大阪駅周辺の再開発エリアで大丸やルクアなどの商業施設が充実しており、最先端のファッションやグルメが楽しめます。
【ミナミ編】人気の観光地
続いて、大阪の「ミナミ」に位置する訪日外国人に人気の観光地を紹介します。
通天閣
大阪の下町にある1956年に完成した展望塔で、大阪のシンボルとして地元民からも親しまれています。
高さ108メートルとそれほど大きくはありませんが、展望台からは大阪の市街地を一望できます。
足元には昔ながらの雰囲気が漂う、大阪グルメが集まる新世界エリアもあります。
道頓堀
日本最大級の繁華街とも言われる道頓堀には、たこ焼きやお好み焼きはもちろん、串カツ、カニ、フグなどの大阪グルメや、なんばグランド花月などのエンターテインメントが集まっています。
あべのハルカス
高さ300メートルの日本一高いビルは美術館やホテル、レストランなどさまざまな施設が揃う複合施設です。最上階には360度ガラス張りの展望台があり、大阪を一望できます。
地上270メートルのレストランでは、景色を見ながら食事が楽しめます。
観光地「キタ・ミナミ」さらに多くの訪日外国人を誘致するためにできること
すでに訪日外国人観光客にも人気のあるキタとミナミですが、さらに多くのインバウンド集客をするために改善できることもあります。
ここでは、さらに多くの外国人観光客を誘致するにはどのような対策をすれば良いのかを考えます。
外国語対応環境を整えて訪日外国人フレンドリーな街に
外国で観光するにあたり、まず不便なのは言葉の違いです。特に日本語は難しいと感じる外国人が多く、訪日外国人観光客を誘致するには言葉の問題を解決する必要があります。
近年では国際化に伴い、多言語化に対応する企業やお店も多くなってきましたが、まだまだ外国語で接客できるスタッフやメニューの多言語化が追い付いていないのが現状です。
飲食店では英語、中国語、韓国語などの多言語メニューを用意する、接客業では多言語対応の可能な人員を配置したり翻訳機を活用するなどして、日本語の分からない訪日外国人でも問題なくコミュニケーションの取れる環境を整えることが重要です。
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外国人向け観光ルートの策定、プロモーションも大切
大阪の名所をよく知らない訪日外国人観光客でもキタ・ミナミを楽しめるような観光ルートを策定し、ウェブサイトやSNSなどを利用して旅行の前段階で認知してもらえるようなプロモーションを実施することも大切です。
基本的な観光地を巡るツアーだけでなく、買い物、グルメ、景色など、好みに合わせた観光ルートをいくつか設定するなども一つの手段です。
近年ではリピーターも増加しており、ただ見学するだけではなく、食文化や人々の生活を体験するツアーの人気が高まっています。そのような体験型の観光ルートの策定にはさまざまな人の手を借りる必要があり、地域が一丸となったインバウンド誘致が求められます。
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訪日外国人にとってのキタ・ミナミの観光地の魅力を高める
日本が誇る観光地として訪日外国人観光客が多く訪れる大阪は、キタとミナミでその雰囲気が大きく違います。
落ち着いた大人の街であるキタ、大衆文化と食が集まる若者の街ミナミは、どちらの地区にも見どころがたくさんあり、対策をすることによってより多くのインバウンド集客が見込めます。
そのためには、接客や案内看板などの多言語化を進め、外国人向けの観光ルートを策定するなどまだまだできることが多くあります。
さまざまな魅力のある大阪の中心地、キタ・ミナミ地区を多くの訪日外国人観光客にアピールするためには、地域一体となってインバウンド対策に取り組む必要があります。
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