パラリンピック競技、車いすテニスとは?開催日程・会場・見どころを紹介:メダル期待される日本人選手も

公開日:2020年05月01日

車いすテニスはパラリンピックの人気競技の一つです。2020年に予定されていた東京2020大会は、1年の延期が決定し2021年開催となりました。

この記事では、車いすテニスのルールや東京大会の見どころについて解説します。

※開催場所・開催日程は、東京オリンピック・パラリンピック延期決定前の情報です。正式な情報が発表され次第、順次情報を更新いたします。


車いすテニスとは?

車いすテニスのルールには、オリンピックのテニスに共通するルールや、車いすテニス独自のルールがあります。また、上肢に障がいのある選手が参加する「クアード」という種目もあります。

東京2020パラリンピック競技大会で、世界中から注目を浴びる人気競技、車いすテニスのルール、種目、試合日程や、会場について紹介します。

競技概要

車いすテニスとは、その名の通り、車いすに乗ってプレーするテニスです。使用するコート、用具は車いすであること以外は、一般のテニスと同じです。ただし、一般のテニスはノーバウンドか1バウンドで返球する必要がありますが、車いすテニスは2バウンドまでの返球が認められています。

相手打球の1バウンド目が自分のコートに落ちれば、2バウンド目はコート外でもよく、コート内外から打ち返しても問題がありません。パラリンピックでは、3セット制で行われ、2セットを先取した選手が勝ちとなります。

種目は、男女別でのシングルス、ダブルスに加え、男女混合の「クアード」があります。「クアード」は下肢だけでなく、上肢にも麻痺などの障害がある選手が参加する種目で、握力を補うためラケットと手をテーピンク固定することや、障がいの程度によっては電動車いすを使用することが認められています。

車いすテニスの種目は、シングルス(男子/女子)、ダブルス(男子/女子)、クアード シングルス(混合)、クアード ダブルス(混合)があります。

試合情報

東京2020大会開催延期後の試合情報はまだ発表されていません。

延期が決定される前は、有明テニスの森で2020年8月25日(火)~ 2020年9月6日(日)での開催が予定されていました。有明テニスの森は、オリンピックのテニス競技でも使用される予定であった施設で、センターコートの「有明コロシアム」に加え、様々なコートを有するテニス複合施設です。

東京2020パラリンピック競技大会では、車いすテニス競技で1万9,400人の収容人数が予定されていました。

東京パラリンピックの見どころ

東京2020パラリンピック競技大会での車いすテニスの見どころについて紹介します。車いすテニスには、精緻なチェアワークや「クアード」の頭脳戦など、オリンピックのテニス競技とは違う魅力があります。

また、メダルが期待される日本人選手もおり、日本人選手の今大会での活躍が、日本でより一層、車いすテニスが注目されるきっかけとなるかもしれません。

巧みなチェアワーク

車いすテニスの見どころは、巧みな車いす操作です。車いすは構造上、真横への動きができないため、車いすを回転させながら移動させます。返球ポジションへ回り込むその機敏な動きは、目を見張るものがあります。

俊敏な車いす捌きを実現するために、競技用車いすには様々な工夫がなされています。軽量化を図り、上半身の可動域を広げるために、背もたれはありません。また、タイヤを「ハ」の字型に傾けることで、回転性を上げ素早いターンを実現させます。

競技用車いすには、転倒防止のため、前後2つずつ補助車輪が装着されています。これらに加えて、選手は各々の障がいや体格に合わせて、ルールの中で車いすを改造しています。

相手の打球をベストポジションで返球するため、選手は相手の打ち方や体格を見ながら返球位置を予測し、素早くそのポジションに入ります。また相手が打ち返せる場所が限定される打球を放つことで、相手のショットをコントロールし、最終的には自分の決め球を打てるように流れを作る選手もいます。

ボールを打つときは、車いすからでん部が浮くことが禁止されているため、丁度相手の頭上を越す様なブロックショットを放つことも、有効な戦略の一つです。

東京2020パラリンピック車いすバスケットボール

2021年の東京パラリンピック開催に先駆けて、どの種目を見るか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。この記事を読むことで、車いすバスケットボールのルールや見どころ、注目されている選手について知ることが出来ます。元々車いすバスケットボールに興味があった人もそうでない人でも、この記事を読むことで重要なポイントを押さえることができるでしょう。目次「車いすバスケットボール」のルールと見どころルール見どころ東京パラリンピックでの車いすバスケットボール種目・日程・会場クラス分け日程・会場注目の日本代...

頭脳戦のクアード

車いすテニスの中でも、「頭脳戦」の側面がより強いのがクアードです。車いすの操作スピードも遅く、ボールもスローである分、相手の二手、三手先まで考えながら、試合を組み立てる「詰将棋」の様な面白さがあります。

握力を補うため、手とグリップをテーピングしている選手、障がいにより汗をかきにくいため、霧吹きで体温調整を図る選手、車いす操作が困難なため、電動車いすを使う選手など、観客は選手の個性を把握できます。

自分や相手の体の特性から戦略的に攻める奥深さは、車いすテニス種目の中でもクアードが随一です。

期待される日本勢の活躍


▲[国枝慎吾(日本/車いすテニス)「WHO I AM」パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ【WOWOW】]:YOUTUBE

2020年東京パラリンピックでのメダルに期待がかかるのは、国枝慎吾選手と上地結衣選手です。

国枝慎吾選手は北京2008大会、ロンドン2012大会と男子シングルス史上初の連覇、四大大会では通算22回の優勝を果たしています。リオ2016大会では、メダルに届きませんでしたが、若手に負けない威力あるショットに取り組んでおり、東京2020大会での復活が期待されています。

上地結衣選手は、リオ2016大会で銅メダルを獲得しました。東京2020大会では更なる高みである金メダルを狙い、練習に取り組んでいます。

パラリンピックの競技

※新型コロナウイルスのパンデミックを受け、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは1年程度の延期が決定しました。詳細な日程、選考基準などは、公式情報が発表され次第、順次更新します。東京2020パラリンピック競技大会は、22競技540種目が21会場で実施されます。開催期間は、2020年8月25日の開会式翌日から9月6日の閉幕までの12日間となり、史上最多4,400人の選手による白熱した戦いが繰り広げられます。東京パラリンピック観戦チケットの抽選結果は10月2日から公式チケット販売サイトで確...


広がる車いすテニスの発展

車いすテニスは、パラスポーツの代表格として、その知名度は他の多くのパラスポーツよりも高いです。テニスのグランドスラムといわれる四大大会でも車いすテニスが採用されており、健常者の目に触れる機会も多くなっています。

最近では、日本でもジュニア世代が育ってきており、競技人口の裾野は広がっています。また、健常者と車いす選手が一緒にプレーする「ニューミックス」種目も、普及し始めています。

ジュニア世代の活躍

日本の車いすテニスでは、ジュニア世代の活躍が目立ってきています。その代表選手が坂口竜太郎選手です。5歳で国枝慎吾選手に憧れを抱き、小学3年生から本格的に車いすテニスを始めました。

小学校1年生で日本ジュニアランキング1位となり、中学3年生で挑んだ2018年4月「ダンロップ神戸オープン」の「国内車いすテニストーナメント」でシングル・ダブルスともに優勝を果たしました。

4大大会も開催

車いすテニスは、1976年アメリカで誕生し徐々に普及しました。2000年代にはテニスの主要大会でエキシビションマッチとして、車いすテニスがプレーされました。

その後、全豪オープン、全仏オープン、ウインブルドン選手権、全米オープンと、テニスの「グランドスラム」と呼ばれる4大大会で、車いす部門が創設され、公式試合が行われるようになりました。

これら全ての四大大会での車いすテニス採用により、「全英オープン」や「ジャパンオープン」など従来の「スーパーシリーズ」に加え、2009年から「グランドスラム」グレードが新設されました。

五輪テニス競技、錦織圭・大阪なおみに世界の注目集まる。会場周辺は観光スポットも充実!

今年開催が予定されていた東京オリンピック・パラリンピックは、来年夏に延期となりました。しかし、延期になってしまったとはいえ引き続き東京での開催が計画されていることから、今でも各種目への関心が向けられています。その中でも、世界的に高い人気を誇る競技の一つがテニスです。近年では、数々の日本人選手の活躍により、世界大会の地上波放送なども積極的に行われてきました。今回の記事では、オリンピックの種目としてのテニスの情報や、開催会場周辺にある観光スポットについて紹介します。※開催場所・開催日程は、東京...


ニューミックスとは?

今まで、車いすテニスを初めとする多くのパラスポーツは、「障がい者のためのスポーツ」であり、健常者プレーヤーと共に汗を流すという概念はありませんでした。しかし最近では、健常者と車いす選手が一緒にプレーをする「ニューミックス」が普及しており、注目を集めています。

ニューミックスのルールは、車いすプレーヤーのみ2バウンドでの返球が認められていること以外は、通常のテニスと同じルールです。健常者も車いすテニスの醍醐味である「戦略性」や「チェアワーク」を体験できます。

そして何よりも、健常者も障がい者も一緒に楽しめるスポーツであることが魅力で、各地で大会も開催されています。

今後も期待の車いすテニス

この記事では、東京2020パラリンピック競技大会の注目種目である車いすテニスについて紹介しました。車いすテニスは、巧みなチェアワークや競技独自の戦略性など、オリンピックのテニスとは異なる魅力を持つ競技です。

またテニスの四大大会で採用されるほど、世界的人気も高く、東京2020パラリンピック競技大会でも様々な国から観戦に訪れるでしょう。東京2020パラリンピック競技大会で日本人メダリストが出れば、更に、日本でも人気が高まることが予想されます。

また、障がい者と健常者がともにプレーできるニューミックスが広まれば、東京2020大会後も、車いすテニスは幅広い世代で、健常者も障がい者も楽しめるスポーツへと発展していくでしょう。

<参照>

東京2020パラリンピック競技大会公式ウェブサイト:競技紹介 車いすテニス

東京2020パラリンピック競技大会公式ウェブサイト:会場 有明テニスの森

NHK 東京2020パラリンピック:競技:車いすテニス

公益財団法人 日本障がい者スポーツ協会:かんたん!車いすテニスガイド

タウンニュース:車いす者と健常者がペアに「ニューミックス」のテニス大会



関連インバウンド記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

訪日外国人観光客のインバウンド需要情報を配信するインバウンド総合ニュースサイト「訪日ラボ」。インバウンド担当者・訪日マーケティング担当者向けに政府や観光庁が発表する統計のわかりやすいまとめやインバウンド事業に取り組む企業の事例、外国人旅行客がよく行く観光地などを配信しています!