2020年1~3月は新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛ムードを受け、日本でもさまざまな業界で経営不振などの影響が見られました。
中でも観光業界は、非常に大きな打撃を受けたといえます。日本だけでなく世界的な渡航自粛ムードにより、日本人の国内旅行や海外旅行、外国人の訪日旅行のすべてで旅行会社の取扱額が大幅に減少しました。
4月に日本への入国拒否対象国がさらに増え、世界各地で新型コロナウイルスのパンデミックを受けたロックダウンや渡航制限が敷かれたことを踏まえると、インバウンドの取扱額は今後さらなる減少傾向を辿ると考えられます。
2020年1~3月の観光庁による「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」から、「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つのカテゴリーで見られた新型コロナウイルスによる影響や、今後の展望について解説します。
《注目ポイント》
- 新型コロナウイルス影響、特に「日本人向け海外旅行商品」大幅減少
- インバウンド向け国内旅行商品は100&今後しばらく減少傾向と予測
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2020年1~3月の国内旅行会社取扱額減少率ランキング
2020年1~3月における国内旅行会社全体の取扱額は、前年同期比35.6%減となりました。
新型コロナウイルスの影響を受けて全体的に前年同期に比べて減少傾向がみられ、特に「日本人向け海外旅行商品」の取扱額が前年同期比から42.0%減と大幅に落ち込みました。
「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つのカテゴリーを総合した場合の取扱額減少率1位は九州旅客鉄道で、前年同期比63.5%減となりました。総取扱額のほとんどを占める日本人向け国内旅行商品が、1~3月を通して前年同期より大きく落ち込んだことが要因として挙げられます。
減少率2位は沖縄ツーリストで、取扱額が前年同期比より60%近く減少しました。沖縄ツーリストは日本人向け海外旅行商品での取扱額減少率が1位となっており、感染拡大を受けて渡航自粛をする動きが日本で広がっていたことが原因と考えられます。
減少率3位は、55.5%減の郵船トラベルとなりました。郵船トラベルは日本人向け国内旅行商品での取扱額減少率が1位で、日本国内での外出自粛ムードを受け旅行を控える人が増えたことが、今回の順位につながりました。
| 順位 | 旅行会社 | 減少率 |
1位 |
九州旅客鉄道 | -63.5% |
2位 |
沖縄ツーリスト | -59.5% |
3位 |
郵船トラベル | -55.5% |
4位 |
日通旅行 | -54.6% |
5位 |
三越伊勢丹ニッコウトラベル | -54.2% |
6位 |
ヤマハトラベルサービス | -52.0% |
7位 |
トヨタツーリストインターナショナル | -51.9% |
8位 |
阪急交通社グループ3社 | -49.2% |
9位 |
北海道旅客鉄道 | -48.6% |
10位 |
IACEトラベル | -48.4% |
日本人向け海外旅行商品の取扱額減少率ランキング:前年同期比42%減
日本人向け海外旅行商品は、全体取扱額が前年同期比42.0%減となりました。 減少率1位は沖縄ツーリストで、前年同期より64.9%減少しました。中でも、2019年3月に1.3億円あった取扱額が、2020年3月には0円と大きく落ち込みました。2位は60.4%減の富士急トラベル、3位は58.9%減の名鉄観光バスでした。
1位から3位の旅行会社は地域に根差した経営を基本としており、各地域から海外へ旅行を考える顧客を多く得ていたと考えられます。しかし新型コロナウイルスの感染拡大によって渡航自粛のムードが広がり、安定していたはずの顧客による旅行取り止めが相次いだことが取扱額の減少につながったといえるでしょう。
| 順位 | 旅行会社 | 減少率 |
1位 |
沖縄ツーリスト | -64.9% |
2位 |
富士急トラベル | -60.4% |
3位 |
名鉄観光バス | -58.9% |
4位 |
メルコトラベル | -58.7% |
5位 |
日通旅行 | -58.7% |
6位 |
京成トラベルサービス | -57.5% |
7位 |
九州旅客鉄道 | -55.4% |
8位 |
郵船トラベル | -54.8% |
9位 |
ヤマハトラベルサービス | -54.6% |
10位 |
三越伊勢丹ニッコウトラベル | -53.2% |
インバウンド向け国内旅行商品の取扱額減少率ランキング:前年同期比38.9%減
インバウンド向け国内旅行商品は、全体取扱額が前年同期比38.9%減となりました。 減少率1位はエアトリグループ4社で、前年同期比100.0%減と大きく落ち込みました。
この続きから読める内容
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