4月旅行取扱額は95%減、インバウンド向けでは98%減に/入国制限・緊急事態宣言の打撃【観光庁:旅行業者取扱額2020年4月】

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6月19日、観光庁は「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」2020年4月分のデータを発表しました。

この調査は国内の主要旅行会社の商品取扱額を集計したもので、それぞれの取扱額を「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つのカテゴリーに分けて公表しています。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、4月は国内外に向けた感染防止措置がより強化されたことで、3つの区分すべての取扱額で2月・3月分からさらなる減少となりました。

6月現在でも111か国が日本国内への入国拒否対象となっており、また全世界に対する不要不急の渡航自粛要請が続いていることからも、「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」の取扱額は5月以降も減少傾向をたどると考えられます。

一方で、5月14日に39県、5月25日には全国で緊急事態宣言が解除されたことから、「日本人の国内旅行」は徐々に回復に向かうことが期待されます。

《注目ポイント》

  1. 4月の旅行商品総取扱額は前年同月比95%減
  2. 前年同月比では日本人向け海外旅行が98.3%減で、3分類中最も落ち込んだ
  3. 日本人の国内旅行は今後徐々に回復、インバウンドは低水準続くと予想

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国内旅行会社取扱額ランキング:総合トップはJTB/全体にコロナ影響

2020年4月の主要旅行業者の総取扱額は169.4億円で、前年同月比95.5%減となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大により、2月分と3月分に引き続き「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つの区分全てで総取扱額が前年同月より大幅に減少しました。調査対象の47業者のうち、41業者で取扱額が9割以上落ち込んでおり、感染拡大による影響は甚大なものとなっています。

国内の各旅行業者の総取扱額ランキングでは、3月に引き続きJTBグループ11社がトップになりました。

順位 旅行会社 総取扱額 前年同月比

1位

JTBグループ11社 80.6億円 -94.4%

2位

日本旅行 16.3億円 -96.0%

3位

KNT-CTホールディングスグループ13社 10.7億円 -97.2%

4位

名鉄観光サービス 8.8億円 -86.6%

5位

ANAセールス 7.6億円

-95.3%

日本人向け海外旅行商品の取扱額:前年同月比約98%減

2020年4月の日本人向け海外旅行商品の取扱額は22.5億万円で、前年同月比98.3%減と大幅に落ち込みました。新型コロナウイルスの感染が国内外において拡大しつつあった3月の取扱額(225.9億円)と比較しても、90.1%減少した結果となっています。

3月から4月にかけて取扱額が大きく落ち込んだ要因としては、3月中旬以降感染拡大を防ぐための措置がより一層強化された点が挙げられます。外務省は3月16日に、イタリアやスペインなどヨーロッパの一部地域を感染症危険レベル3に、東ヨーロッパの一部地域を除いたヨーロッパのほとんどの国をレベル2に指定しました。

さらに3月25日には、全世界を感染症危険レベル2の対象としました。

これらの措置により、3月中旬まではまだ可能だった海外旅行が、4月以降はほぼ不可能となりました。6月現在でも、海外旅行におけるこれらの状況は変わっていないため、5月分の取扱額も低水準が続くことが予想されます。

順位 旅行会社 総取扱額 前年同月比

1位

JTBグループ11社 8.1億円 -98.5%

2位

東武トップツアーズ 2.5億円 -99.9%

3位

KNT-CTホールディングスグループ13社 2.3億円 -97.9%

4位

日新航空サービス 1.6億円 -95.4%

5位

エヌオーイー 1.3億円 -99.9%

インバウンド向け国内旅行商品の取扱額:前年同月比約98%減

2020年4月のインバウンド向け国内旅行商品の総取扱額は5.0億円で、前年同月比97.8%減となりました。3月の取扱額(58.2億円)と比較しても、91.4%減と大きく落ち込んでいます。

取扱額が3月と比べ大幅に落ち込んだ要因としては、訪日外客数の減少が挙げられます。3月の訪日外客数が前年同月比93.0%減の19万4,000人であったのに対し、4月の訪日外客数は前年同月⽐99.9%減の2,900人となりました。この数字からも、4月に日本を訪れた外国人観光客がいかに少なかったかがうかがえます。

訪日外客数の減少の要因は、日本への入国制限が中国・韓国からの渡航については3月9日から、ヨーロッパ各国については3月21日から開始されたことにあると考えられます。

なお、6月現在においても111か国に対して入国制限の措置が講じられているため、5月以降の取扱額は4月分と同程度かさらなる減少傾向をたどるでしょう。

順位 旅行会社 総取扱額 前年同月比

1位

JTBグループ11社 4.2億円 -95.9%

2位

日本旅行 0.3億円 -99.5%

3位

T-LIFEホールディングスグループ4社 0.3億円 -93.4%

4位

阪急交通社グループ3社 0.1億円 -99.0%

5位

名鉄観光サービス 0.1億円 -97.2%

日本人向け国内旅行商品の取扱額:前年同月比約94%減

2020年4月の日本人向け国内旅行商品の取扱額は142.0億円で、前年同月比93.6%減となりました。前年同月比36.3%であった3月の取扱額(916.3億円)と比較すると84.5%もの減少となり、3月から4月にかけて取扱額が大幅に落ち込んだことがうかがえます。

その要因としては、3月の感染拡大に加えて4月には緊急事態宣言も発令され、全国で自粛要請が出されたことが挙げられます。多くの飲食店や宿泊施設、レジャー施設も休業や短縮営業を余儀なくされ、外出自粛ムードがより一層高まりました。

5月分の取扱額については、5月14日に39県で、5月25日には全国で緊急事態宣言が解除されたことから、回復傾向に向かうことが期待できます。しかし6月19日にようやく都道府県をまたぐ移動が可能になったことを踏まえると、完全な回復にはまだ時間を要するといえるでしょう。

順位 旅行会社 総取扱額 前年同月比

1位

JTBグループ11社 68.3億円 -91.5%

2位

日本旅行 15.9億円 -93.7%

3位

名鉄観光サービス 8.4億円 -83.8%

4位

KNT-CTホールディングスグループ13社 8.3億円 -96.6%

5位

ANAセールス 7.6億円 -94.6%

日本人向け国内旅行は回復予想/インバウンド向けは低水準続く見通し

緊急事態宣言の解除や移動制限の緩和などにより、5月・6月の日本人向け国内旅行商品の取扱額は4月よりも増加し、回復傾向に向かうことが期待されます。では、インバウンド向け旅行商品取扱額はどうなるのでしょうか。

政府はベトナム、タイ、オーストラリア、ニュージーランドの4か国からの入国者受け入れを、7月にも再開する意向を示しています。台湾との間でも、入国制限の緩和に向けた話し合いを進める予定です。しかし、ビジネスにおける必要な移動から段階的に緩和していくことや入国者を1日最大250人程度とすることから、インバウンド向け国内旅行商品取扱額の回復はまだ先になるといえます。

「日本人の海外旅行」「外国人の国内旅行」「日本人の国内旅行」の3つの区分全てで取扱額が回復するにはしばらく時間がかかりますが、徐々に回復していく旅行において「安心・安全」を示していくことが、ウィズコロナアフターコロナの取扱額の回復につながるでしょう。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

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