台湾の夏「悪霊退散」グッズが売れ、車がお買い得になる理由とは?「鬼月」の禁忌を乗り越える業界の知恵

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台湾人にとって、日本は最も人気のある海外旅行先です。2019年には約489万人の台湾人が日本を訪れ、約5,785億円を消費しました。

訪日外国人全体の約15%が台湾人で、訪日外国人による消費額の約12%が台湾人によるものだったことになります。

2020年には新型コロナウイルスの流行により、台湾人をはじめとする訪日外国人の客足は一切途絶えてしまいました。

しかし、日本に行けない時期でも台湾人の訪日意欲は根強く残っていることが、さまざまな調査により判明しています。

台湾は2020年10月頃より入国制限を段階的に解除する方針を検討していることが伝えられています。日本もビジネス目的の入国に限り、台湾からの入国を許可する方針を検討しています。

観光客の往来が復活する時期は未だ見えませんが、この期間を活用してターゲットとする国の文化をより深く知り、特徴に合ったインバウンド戦略を打ち出すことも大切です。

今回は台湾における伝統的な文化として、現在でも多くの方面に影響を及ぼしている「鬼月」を紹介します。


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台湾の伝統的習俗「鬼月」とは?

鬼月は、旧暦7月のことを指します。旧暦は新暦と日付の数え方が異なるため、旧暦の7月が新暦のいつに当たるかは毎年異なります。

例えば、2019年の旧暦7月は新暦8月1日から8月29日まででしたが、2020年の旧暦7月は新暦8月19日から9月16日までです。

中国語の「鬼」は、日本語の「霊」という意味になるため、鬼月を日本語に訳すと「霊の月」という意味になります。

鬼月が始まる旧暦7月1日には「鬼門」というあの世の扉が開き、鬼月の期間中は先祖が家々に戻るとされています。

この期間、人々は先祖を供養するために「普渡」という儀式を執り行います。普渡では肉、果物、菓子、酒などを先祖に供えて線香を焚き、先祖を敬い子孫の発展を願います。

普渡を執り行う日は家によりまちまちですが、旧暦7月15日の「中元節」には多くの寺院で普渡が盛大に執り行われます。

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日本の「お盆」との違い

日本では、鬼月に似た習俗として「お盆」があります。

お盆は地域により旧暦7月15日か新暦7月15日のどちらかで執り行われるほか、沖縄では旧暦7月13日から7月15日の3日間に執り行われます。

日本のお盆も先祖の霊を迎えるという点では鬼月と同じですが、お盆では先祖の霊が家々に帰ってくると言われているのに対し、鬼月では先祖の霊だけでなく悪霊もこの世に帰ってくると言われています。

そのため、鬼月には先祖を迎え供養するだけでなく、悪霊に好かれたり悪霊を怒らせたりしないようにさまざまな禁忌が存在しています。

これらの禁忌は旧暦7月になると不動産や自動車などの市場の動きが鈍くなるほど、台湾の文化に色濃く影響を及ぼしています。

鬼月にしてはいけないこと

悪霊を避けるための禁忌として、最も知られているのは水を避けることです。

水辺には水死した幽霊が人間をあの世へ引きずり込もうとして待ち構えていると言われているため、旧暦7月の間は多くの台湾人が海水浴を控えます。

また、古家、病院、寺院は悪霊の溜まり場になるため特に夜は近付かない方が良いとされ、夜に口笛を吹いたり電話をかけたり服を干すことも悪霊を呼び寄せるため避けるべきとされています。

他にも、人を驚かせたり、肝試しをしたり、何もない場所で写真を撮ることも悪霊を呼び寄せるとされており、地域によっては更に多くの禁忌が存在しています。

鬼月は買い物も控えるべきだとされているため、この時期には不動産や自動車などをはじめとする市場も往々にして停滞気味になります。

一方この状況を打破するため、各業界では機知に富んだ販売戦略を打ち出しており、更には鬼月ならではの面白商品も登場しています。

鬼月には車や家が売れない?逆手に取ったセールも開催中

台湾では、鬼月に車を買うと事故に遭ったり故障する、家を買うと運が悪くなるといった噂が囁かれており、鬼月には自動車や不動産の売り上げが伸び悩みがちです。

一方、自動車業界ではこの状況を逆手に取り、鬼月限定の各種セールやキャンペーンを開催しています。

この続きから読める内容

  • 訪日台湾人の特徴とは?「おおらか」「家族意識が強い」「個人主義」
  • 鬼月なら格安で車が買える!ディーラーの取った戦略とは
  • 不動産市場も善戦
  • 悪霊退散スマホケース、幽霊探知機…鬼月にちなんだ面白商品
  • 中華圏お盆の"清明節"とは?美しい色とりどりの食事を紹介、台湾・沖縄バージョンとの共通点を解説
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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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