【最新】ヨーロッパの越境ECトップ10ランキング|市場規模、購入傾向

新型コロナウイル感染拡大がもたらした渡航禁止や巣ごもり消費などの影響を受け、国境を超えて商品の売買ができる越境EC市場が世界で拡大傾向にあります。

ヨーロッパでもその動きが活発となり、ヨーロッパの中心であるEU16か国において、2019年に1,320億ユーロ(約17兆1,003億円)だったB2Cの越境EC売上高は、2022年には2,450億ユーロ(約31兆7,392億円)までと、3年間で85%の伸び率を記録すると予想されています。

ここでは、越境ECの概要、ヨーロッパにおける越境ECの現状や人気のECプラットフォームについて整理します。

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ヨーロッパ越境EC市場の概観

越境ECとは、経済産業省の定義によれば、「消費者と、当該消費者が居住している国以外に国籍を持つ事業者との電子商取引(購買)」です。

新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限と巣ごもり消費の影響を受け、日本国内だけでなくヨーロッパを含む海外の国々でも越境ECの市場は拡大しており、今後もその状況が続くと予想されています。

そこで、越境ECについて理解を深めるべく、越境ECの概要からヨーロッパにおける越境ECの市場について、ヨーロッパで人気の越境ECプラットフォームについて解説します。

越境EC|世界と取引できるeコマース

越境ECとは「越境電子商取引」のことで、経済産業省の『「平成23年度我が国情報経済社会における基盤整備」(電子商取引に関する市場調査)の結果公表について(補足資料)』によると、「消費者と、当該消費者が居住している国以外に国籍を持つ事業者との電子商取引(購買)」と定義されるものです。

つまり、自国にいながらも、インターネットを通して海外の商品を購入でき、また自国から海外へ商品を販売できるECを指します。

経済産業省の「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」では、世界の越境EC市場規模は2020年に9,123億米ドル(約99兆6,000億円)と推計されており、その値は2027年には4兆8,561億米ドル(約530兆3,900億円)にまで拡大すると予測されています。

ヨーロッパ越境ECの市場は?人気越境ECトップ10

Cross-Border Commerce Europeによる2020年の調査結果から、旅行を除き、2019年、ヨーロッパの中心であるEU16か国における越境EC市場の総売上高は前年比14.4%増加1,087億5,000万ユーロ(約14兆1,600億円)であることがわかりました。

同調査によれば、この越境ECの売上高が全体オンライン売上高の23.55%を占めています。

なお、EU28か国の越境EC市場の総売上高は2019年に1,430億ユーロ(約18兆5,253億円)に達しています。

また、EU16か国におけるB2Cの越境EC市場規模は年々拡大しており、旅行関連の取引も含むと、2019年に1,320億ユーロ(約17兆1,003億円)だったB2Cの越境EC売上高は、2020年には1,630億ユーロ(約21兆1,162億円)、2022年には2,450億ユーロ(約31兆7,392億円)までに成長すると予測されています。

▲ヨーロッパのeコマース市場インサイト:Cross-Border Commerce Europeより
▲ヨーロッパのeコマース市場インサイト:Cross-Border Commerce Europeより

また2020年9月にCross-Border Commerce Europeが発表した2019年度のヨーロッパにおける越境EC市場の売上高に関する調査結果では、ヨーロッパ外の企業が上位を占めていることが明らかになりました。

具体的な順位では、Amazon(アメリカ)、eBay(アメリカ)、AliExpress(中国)がトップ3にランクインしています。

順位 越境EC どの国の企業?
1 Amazon アメリカ
2 eBay アメリカ
3 AliExpress 中国
4 Etsy アメリカ
5 Discogs アメリカ
6 Wish アメリカ
7 Vinted リトアニア
8 G2A ポーランド
9 Farfetch イギリス
10 Bandcamp アメリカ
Cross-Border Commerce Europeより、訪日ラボ編集部作成

ヨーロッパで人気の越境ECを紹介

Cross-Border Commerce Europeが発表した2019年度のヨーロッパにおける越境EC市場の売上高に関する調査結果では、アメリカ発のAmazonとeBayがもっとも人気であり、売上ランキングでは1位と2位を占めています。

ヨーロッパ発の越境ECプラットフォームという分類では、中古ファッションアイテムに特化したVinted(ヴィンテッド)とデジタルゲーム商品を売買できるG2Aがトップであり、同調査では、7位と8位にそれぞれランクインしました。

ここでは、Vinted、G2A、Amazon、eBayについて紹介します。

1. Vinted|ヨーロッパ発の古着越境EC

Vintedのトップページ
▲Vintedのトップページ:編集部スクリーンショット

2008年にリトアニアで創設された越境EC「Vinted」は、ユーザーが身に着けなくなった衣類やアクセサリーを販売、購入、交換できるオンラインマーケットプレイスとコミュニティです。

同社の公式サイトによれば、2021年3月時点、Vintedはヨーロッパ各国とアメリカを含む計12か国で展開されていて、全世界で3,700万人のユーザー数を誇っています。

対応言語はフランス語、英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語など計10か国語です。

Forbesの報道によれば、ヨーロッパとアメリカの古着市場が拡大し続けており、それを受けVintedも好調が続き、2019年に1億4,000万ドル(約154億円)の資金を調達し、リトアニアで初の10億ドル(約1000億円)の価値を有する企業となりました。

またコロナ禍の巣ごもり消費を追い風に、2020年3月〜5月のロックダウン期間中、Vintedのアプリへのトラフィックは17%増加したと報道されています。

古着市場の拡大とコロナ禍がもたらしたeコマース利用の増加により、Vintedは今後さらなる成長を見せると考えられるでしょう。

2. G2A|ゲーム特化のC to C越境EC

G2Aのトップページ
▲G2Aのトップページ:編集部スクリーンショット

G2Aはポーランド発の越境ECで、デジタルゲーム製品に特化した、個人間で売買を行う越境ECです。

G2Aは2010年に設立され、設立当時は小売業者として始まりましたが、2014年にオンラインマーケットプレイスに切り替えました。

ポーランド以外に、オランダと香港にオフィスを構えています。

同社の公式サイトによれば、世界で2,400万人のユーザーと40万人の売り手を抱えており、2020年に訪問者数は3億を超え、取引数は1,420万を記録しています。(2021年3月時点)

3. 米国発の越境ECが根強い人気|ヨーロッパでシェアトップのAmazon、eBay

上述したCross-Border Commerce Europeの2019年度のヨーロッパにおける越境EC市場の売上高に関する調査結果から、アメリカ発のAmazonとeBayはトップ1、2であり、両者の売上高はEU28か国全体越境EC市場の半分以上を占めています。

Amazonは世界最大級のECプラットフォームであり、ヨーロッパではイギリスやフランス、ドイツなど計45か国に配送することは可能です。

同調査によれば、Amazonのヨーロッパ越境EC市場における売上高は、2019年に320億ユーロ(約4兆1,700億円)に達し、2018年と比較すると18.5%増加しました。

また同調査では、新型コロナウイルスは国境を超えたオンラインショッピングを後押ししている状況のなか、Amazonは今後もヨーロッパ越境EC市場のトップを走り続け、2025年には売上高は500億ユーロ(約6兆4,737億円)に達すると予測されています。

Amazonを通してヨーロッパで販売を行いたい場合は、Amazonヨーロッパマーケットプレイスのアカウントを取得すれば、一つのアカウントでヨーロッパ全域の出品情報や在庫、注文履歴の管理が可能です。

イギリスAmazon のトップページ
▲イギリスのAmazonトップページ:編集部スクリーンショット

同じくアメリカ発のeBayもヨーロッパで人気の越境ECプラットフォームです。

1995年に設立されたeBayは、世界190か国で展開するグローバルECプラットフォームです。

同社の公式サイトによれば、出品数は14億点で、バイヤー数は1.85億人となり、取引高は10.9兆円を誇っています。(2021年3月時点)

Cross-Border Commerce Europeの調査によれば、2019年ヨーロッパ越境EC市場におけるシェアはAmazonに次ぐ2位で、170億ユーロ(約2兆2,100億円)に達しています。

eBayで出品する際に、最大190ヵ国へ一括出品することが可能であり、また日本のセラーを支援する販売サポートプログラムを提供しています。

▲eBayトップページ:編集部スクリーンショット
▲eBayトップページ:編集部スクリーンショット

コロナ禍で拡大し続ける越境EC、ヨーロッパで人気の日本製品は?

2020年以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、海外渡航が制限されている一方、越境ECを通して海外製品を購入する動きが活発となっています。

Cross-Border Commerce Europeの調査によれば、2019年旅行をのぞき、EU28か国の越境EC市場の売上高は1,430億ユーロ(約)でしたが、そのうち全体の59%は上記言及したAmazonやeBayといったオンラインマーケットプレイスを経由したものです。

コロナ禍をきっかけにそのシェア率がさらに高まり、2025年までにはオンラインマーケットプレイスによって生み出される売上高は、全体越境EC市場の65%を占めると予測されています。

では、コロナ禍でどういった日本製品がヨーロッパで人気を得ているのでしょうか。

BEENOSの発表によると、2020年猛威を振るった新型コロナウイルスにより、世界では「日本ロス消費」の傾向がみられているといいます。

同社によれば、ヨーロッパでは盆栽用具や浮世絵、武具など日本の伝統文化に関わる商品の人気が高く、おもちゃやゲーム、音楽、ファッションといった日本製品が売れていることがわかりました。

洋楽CDやレコードなどオーディオ関連や楽器、昔のゲーム機も人気を集めています。

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コロナ禍の今だからこそ越境ECを活用、ヨーロッパのインバウンド効果を狙う

新型コロナウイルスの影響で、国内外でオンライン化への動きが見られるいま、越境ECを利用することで、日本の商品をアピールできる機会が増加しています。

ヨーロッパでも越境ECが活発となっており、特にAmazonやeBay、Vintedなどの越境ECプラットフォームを経由して購買する人が多くいます。

ヨーロッパでは様々な越境ECが存在しており、国によって消費動向も異なります。

越境ECの効果を最大化するためには、最新消費動向を抑えつつ、自社の商品に合ったプラットフォームを選択することが重要でしょうか。

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<参考>

・Forbes:A Used-Clothing Marketplace Is Europe’s Newest And Trendiest Tech Unicorn

・ELLE:Vinted, nouvelle fast fashion ?

・Cross-Border Commerce Europe:PRESS RELEASE – TOP 100 CROSS-BORDER MARKETPLACES EUROPE. AN ANNUAL ANALYSIS OF THE BEST GLOBAL CROSS-BORDER PLATFORMS OPERATING IN EUROPE, EU 28 INCLUDING UK

・Cross-Border Commerce Europe:PRESS RELEASE: CROSS-BORDER COMMERCE EUROPE PUBLISHES THE SECOND EDITION OF THE “TOP 500 CROSS-BORDER RETAIL EUROPE”: AN ANNUAL RANKING OF THE BEST 500 EUROPEAN CROSS-BORDER ONLINE SHOPS.

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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