2021年6月15日、令和3年版(2021年)観光白書が発表されました。訪日ラボでは、全10回にわたりこの観光白書を基に説明しています。
第6回となる今回は、「第Ⅳ部第2章第1節 外国人が真の意味で楽しめる仕様に変えるための環境整備 」から「インバウンド特化編」と題し、観光庁が示した今後の取り組みなどを紹介します。
コロナ禍により停止状態にあるインバウンドですが、来るべき再開の日に向けて外国人をより良く迎え入れるための環境整備が求められています。
今回は、キャッシュレス対応、通信環境の整備などを含む、観光白書で紹介されているインバウンド回復期を見据えた今後の取り組みについて見ていきます。
本記事では、政府が実行予定の取り組みを把握し、それにならって効率的に環境整備を進めることで、訪日旅行再開時には訪日客に迅速な対応、おもてなしができるようになることを狙いとしています。
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1. キャッシュレス環境の飛躍的改善
政府が観光地に対して今後注力する政策の一つに、キャッシュレス環境の改善があげられます。
パンデミックにより「非接触」が提唱されたことから各地で求められるようになったキャッシュレス対応ですが、これはインバウンド対策でも効果があります。
キャッシュレス決済に対応すれば、日本円を持っていない外国人観光客が両替せずに買い物できるという環境を整えられます。その結果、インバウンド消費の機会を逃すことがなくなるでしょう。
《注目ポイント》
- 海外発行カード対応ATMの設置拡大
- クレジットカード利用へのセキュリティが強いことをアピール
海外発行カード対応ATM設置の取組
観光庁は、2015年に発表した「外国人旅行者の受入環境整備について」で海外発行カード対応ATMの普及に取り組んでいくと表明していました。
そうした中、「セブン&アイ・ホールディングス」傘下のセブン銀行は2007年から海外発行カード対応を始めています。
またメガバンクも取り組みを進めており、みずほ、三菱東京UFJ、三井住友の3行が2013年から対応を開始しました。
データ通信やシステム構築事業を行うNTTデータは、2016年に「海外発行カード対応のトータルシステムサービス」の提供を開始しています。
観光庁は令和3年度版の観光白書で、引き続きインバウンド観光客のニーズに合致する整備水準が維持されるよう、銀行に対し海外発行カード対応ATM設置に有用なデータを提供し、ニーズが高い場所には優先的に、 地方銀行にも設置するなどの戦略的な取組を促していくとしています。
また、 海外発行カード対応ATM設置の進捗に合わせ、最新の設置場所等の情報を、日本政府観光局ウェブサイト・アプリ等で引き続き提供し、掲載するATMデータの充実を進めるということです。
キャッシュレスによる店舗等運営変革促進事業
観光白書では、キャッシュレス決済の更なる普及促進に向けて、店舗等運営変革促進事業を掲げています。
これに向けては、キャッシュレス決済のメリットを定量的に評価すること等を目的に、プロジェクト単位で調査実証等を行います。
そして調査実証で得られた検証結果については、各プレイヤーと連携して周知広報を行い、各事業者・店舗に最適なキャッシュレス決済の導入事例の創出、横展開を図るとしています。
さらに、得られたデータ等については、キャッシュレス決済手数料の更なる適性化に向けた環境整備に活用するいうことです。
この続きから読める内容
- 安全・安心なクレジットカード利用環境の整備
- 2. 通信環境の飛躍的向上
- Wi-Fi環境の整備による災害時の情報伝達手段の確保
- 共通シンボルマーク「Japan.Free Wi-Fi」を用いた無料Wi-Fiスポットの情報発信
- プリペイドSIMの販売促進等による通信環境全体の改善
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