オミクロン株拡大で渡航規制やブースター接種期間短縮など対応相次ぐ【新型コロナ海外まとめ・1月】

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新型コロナウイルスの感染は、210を超える国・地域で報告されています。

12月30日のロイターの集計によれば、新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で2億8,323万人を超え、死者は571万6,700人にのぼっています。

世界保健機関(WHO)は11月26日に、新型コロナウイルスの変異株である「オミクロン株」が確認されたことを発表しました。

これを受けて主要国・地域では、初めて感染が確認された南アフリカ共和国を中心とする一部のアフリカ諸国や香港などからの入国制限や入国時検査、隔離措置の強化など水際対策の厳格化を進める動きがみられました。

WHOは12月14日、「オミクロン株がすでに世界のほとんどの地域に存在しているだろう」と警告しています。

またOECDが12月1日に発表した「エコノミックアウトルック(経済見通し)中間報告」によれば、2021年の世界の経済成長率(実質GDP伸び率)は5.6%、2022年が4.5%とされました。

前回9月の見通しから、2022年の数値は据え置かれたものの、「世界経済の回復は続くが、成長速度は鈍化する」として、不均衡が広がることへの懸念を示し、2021年は0.1ポイント下方に修正されました。

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【東アジア】各国で水際対策強化、ワクチン接種のデジタル証明書も導入相次ぐ

東アジアでは、オミクロン株を受けて水際対策が強化される中、新型コロナウイルスワクチンのデジタル証明書の導入を進める国も増えています。

日本 アプリ経由でのワクチン接種証明開始

日本では、オミクロン株の感染者が11月30日に初めて確認された後、12月1日にも2例目の感染者が確認されました。

国土交通省は同日、12月末まで日本に到着する全ての国際線で新たな予約を停止するよう航空会社各社に要請しました。

しかしこの方針は帰国需要を勘案して撤回され、12月4日からは日本到着便の新規予約が再開されました。

また厚労省は12月16日、米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンを3回目の接種に使用することを特例承認しました。

12月20日からはスマートフォンアプリ経由でのワクチン接種証明の運用が開始され、木原誠二官房副長官は同日午後の会見で、すでに25万件の証明書を交付したと述べました。

韓国 オミクロン株受け水際対策強化、社会的距離確保の強化策も

韓国の疾病管理庁はオミクロン株の検出を受けて、11月28日からアフリカ南部8か国からの水際対策を強化しました。

12月1日には、ナイジェリア訪問後に入国した人がオミクロン株に感染していたことから、防疫強化国にナイジェリアを追加し、12月8日からはガーナとザンビアの2か国も追加されました。

また韓国政府は12月10日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種について、接種終了からの間隔を4~5か月から3か月に短縮することを発表しました。

さらに韓国の保健福祉部は12月16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、「ウィズコロナ」政策を修正し、12月18日~2022年1月2日に適用される「社会的距離確保」の強化策を発表しました。

中国 浙江省でロックダウン、日系企業に影響も

中国では浙江省で新型コロナウイルスの感染が拡大しており、一部地域では12月17日時点でロックダウン措置が取られ、取引先が操業停止となるなど現地の日系企業にも影響が出ています。

中国政府は国境付近での感染対策も強化しており、12月3日からはロシアと国境を接する内モンゴル自治区の満州里市で、幹線道路を通じた一部の貨物輸送が停止されました。

また中国の国家薬品監督管理局は12月8日、騰盛華創医薬技術(北京)が申請していた、新型コロナウイルス中和抗体治療薬の注射液2種「BRII-196」と「BRII-198」を緊急承認しました。

これは中国当局が初めて承認した新型コロナ治療薬となります。

台湾 ワクチン接種の電子証明書、申請受付開始

台湾当局は12月5日、オミクロン株の感染拡大を受けて、教育現場や福祉施設など24種類の職場で、新型コロナウイルスワクチンの接種を義務化すると発表しました。

また台湾では12月28日から、新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書の申請受付が開始されました。

現時点では電子証明書は海外渡航者向けで、国内旅行の場合は申請の必要はないとされています。

香港 日本から香港への渡航は21日の強制隔離、非香港居民は入境不可

香港では、オミクロン株を受けて水際対策が強化されています。

12月20日に発表された新たな防疫政策では、航空便の搭乗者に感染者がいた場合、一定の条件を満たすと航空会社の運航が14日間停止されるほか、搭乗72時間以内のPCR検査の陰性証明提出が48時間以内に短縮されました。

オミクロン株の感染者が確認された日本は、12月3日から「高リスク」国(グループA対象国)に指定されており、日本から香港の渡航に際しては非香港居民は入境できず、非香港居民は21日間の強制隔離となります。

また香港政府は12月2日、「香港健康碼(Hong Kong Health Code)」と呼ばれる健康コードシステムを導入し、12月10日から香港と中国本土との隔離なし往来を開始すると発表しました。

【東南アジア】タイ、テスト・アンド・ゴー制度など入国申請を一時停止

アジア開発銀行(ADB)は12月14日、「2021年アジア経済見通し」の補足版を発表しました。

アジアの新興国地域の2021年の経済成長率を7.0%、2022年を5.3%と、前回2021年9月発表時からそれぞれ0.1ポイント引き下げ、2021年の地域別の予測は、中央アジアを除く全ての地域で引き下げとなりました。

引き下げの要因として、デルタ株の急拡大とオミクロン株の出現により、経済の回復に不確実性が増したことが指摘されています。

シンガポール ワクチン・トラベルレーン(VTL)のチケット販売凍結

シンガポールではオミクロン株を受けて、南アフリカ共和国など10か国からの入国を停止していましたが、感染が世界各地に広がったことから、12月26日から同10か国からの入国と乗り継ぎを認めました。

またシンガポール政府は12月22日、ワクチン接種者を対象として相互の隔離なし往来を認める「ワクチン・トラベルレーン(VTL)」について、1月20日まで新規航空券の販売を停止すると発表しました。

同プログラムは、オーストラリアのほか、インドやマレーシア、英国、米国など約20か国を対象にしていますが、オミクロン株をめぐるリスクを理由として販売を一時凍結します。

1月20日以降は入国枠を縮小し、航空券は以前の50%を上限とするとしています。

ベトナム ワクチン接種者の入国後隔離期間を短縮、国際旅客定期便再開も

ベトナム保健省は12月16日、同国への2022年1月1日以降の入国にあたり、新型コロナウイルスワクチン接種者および感染から回復した人は、入国後の強制隔離期間を現行の7日間から3日間へ短縮すると発表しました。

ワクチン未接種の場合は、入国後の隔離において3日目と7日目に受けるPCR検査の結果が陰性であれば、強制隔離期間は現行の14日間から7日間へ短縮されます。

またベトナム政府は12月10日、日本を含む9か国・地域との間で、国際旅客定期便を2022年1月1日から試験的に再開する計画を示しました。    

タイ テスト・アンド・ゴー制度など入国申請を一時停止

タイ政府は12月21日、テスト・アンド・ゴーや観光サンドボックス制度による入国者の申請を一時的に停止する規制措置を決定しました。

オミクロン株感染拡大防止のためで、あくまで暫定的な措置として2022年1月4日までを予定しているとしています。

なお同国では11月30日に、非常事態宣言を2022年1月末まで延長することが公表されています。

バングラデシュ オミクロン株受け入国制限強化

バングラデシュ民間航空局は12月2日、オミクロン株対策として追加の水際対策を発表しました。

同国では12月4日時点で国内でのオミクロン株の検出は確認されていませんが、オミクロン株を受けた感染対策ガイドラインの追加や、インド国境との検疫強化も報じられています。

インドネシア コロナ規制を1月3日まで延長、年末年始は別途制限強化も

インドネシア政府は12月3日以降、相次いで新型コロナウイルス対策に関する規制変更を発表しました。

年末年始の感染拡大に備え、ジャカルタ首都圏の活動制限を緩和する一方で、国内の長距離移動ではワクチン接種完了を求めるなど対応を強化します。

12月3日に、ジャワ島とバリで導入している活動制限を2022年1月3日まで延長したほか、12月9日には年末年始(12月24日~1月2日)の行動制限措置を発表しました。    

マレーシア オミクロン株受け入国規制強化

マレーシア政府は12月8日、オミクロン株対策として入国規制を強化しました。

同国内では12月3日にオミクロン株の感染が1例発表されましたが、8日時点では追加の例は発表されていません。

フィリピン 日本含む新型コロナ感染低リスク国からの渡航者への感染防止対策発表

フィリピン政府は12月15日、日本を含む新型コロナウイルスの感染低リスク国からの渡航者への、新たな感染防止対策を発表しました。

出発前72時間以内のPCR検査の陰性結果取得が義務付けられるほか、ワクチン接種状況に応じて入国後の隔離期間が定められています。

また保健省は同日、ナイジェリアと日本からの渡航者各1人の計2人について、フィリピンでオミクロン株の感染を確認したと発表しました。

ラオス グリーンゾーン設置で観光客受入れへ、日本も対象

ラオス情報文化観光省は、外国人観光客の受け入れ再開に向けて12月17日、「ラオス・トラベル・グリーンゾーン」設置計画の詳細規定を発表しました。

首都ビエンチャンをはじめ、世界遺産都市のルアンパバーン県などの観光地をグリーンゾーンに指定し、感染対策を徹底したうえでワクチン接種済みの外国人観光客を受け入れる方針です。

2022年1月1日、4月1日、7月1日と3段階に分けて実施される予定で、第1段階では日本を含む17か国が対象となります。

【南アジア】インド、一般国際旅客便の運航再開延期

南アジアでは、オミクロン株を受けて、インドで一般国際旅客便の運航再開が延期されています。

インド 一般国際旅客便の運航再開延期

インド政府は12月1日、国内空港を発着する一般国際旅客便の運航再開を延期すると発表しました。

11月26日に、2020年3月以降停止されている国際線定期便の運航を12月15日から認める方針を示していましたが、オミクロン株の世界的な流行を鑑みて白紙に戻したものです。

カンボジア アフリカ10か国からの入国禁止措置解除

カンボジア政府は12月5日、同月の1日から実施していたアフリカ10か国からの入国禁止措置の解除を発表しました。

オミクロン株に対する水際措置として実施されていたものですが、フン・セン首相の「特定国に限定した差別対応は撤廃すべき」との見解に基づき解除されました。

【北・南米】オミクロン株受け、アメリカ・ブラジルなどで入国規制

北・南米地域では、オミクロン株を受けて、アメリカやブラジルなどがアフリカの一部の国からの入国を規制しました。

アメリカ スペインなど85か所への渡航回避勧告

アメリカではオミクロン株を受け、11月29日からアフリカ南部8か国からの渡航を規制しました。

ホワイトハウスのケビン・ムノス副報道官は12月24日、バイデン大統領が12月31日付でこの渡航制限を解除する予定だとツイッター上で明らかにしました。

いっぽう米疾病対策センター(CDC)と国務省は12月20日、スペインなど新たに8か所の新型コロナウイルス感染警戒レベルを4段階中最高に引上げ、国民に渡航回避を勧告しました。

同レベルに指定されている国は、欧州のほぼ全域を含め85か所となっています。

またCDCは12月30日、新型コロナウイルスの感染事例が増加している、クルーズ船での旅行は控えるよう勧告しました。

オミクロン株の感染が拡大するなか、バイデン大統領は12月21日、簡易検査キット5億個を無償配布する新たな対策を発表しました。

アメリカの各州でもコロナ対策を進めており、カリフォルニア州で2022年2月1日までに全ての医療従事者にブースター接種を義務化するほか、シカゴ市では1月3日から屋内活動にワクチン接種証明が義務化されます。

 またニューヨーク市では12月6日に民間企業のワクチン接種義務化を発令すると発表したほか、タイムズスクエアで毎年開催される年越しイベントの観客を3分の1に縮小させました。

カナダ オミクロン株受け、国民に海外渡航自粛を勧告

カナダ政府は11月30日、オミクロン株感染拡大防止のため、米国以外の国から入国するすべての人を対象に、新型コロナウイルス検査を義務付けると発表しました。

また12月15日には、国民に不要不急の海外渡航を控えるよう勧告しました。

また国内最多の人口を擁するオンタリオ州は12月30日、オミクロン株による患者の急激な増加に対応するため、ワクチン接種済みのコロナ患者の隔離期間を5日間に短縮しました。

メキシコ オミクロン株拡大でも国境措置は否定

12月24日、メキシコ連邦保健省は12月27日以降の新型コロナ警戒信号の色を発表し、全国32州のうち28州が緑信号となりました。

また同省は11月30日、オミクロン株対策としての国境措置を否定し、ワクチン接種と感染予防策を推進していく姿勢を改めて強調しました。

同国はコロナ禍以降、一度も国境措置を導入しておらず、国内での感染抑止策を重視しています。

チリ アフリカ7か国からの入国禁止

チリ保健省は11月29日、オミクロン株の感染拡大を警戒し、南アフリカ共和国などアフリカ7か国に過去14日間に滞在歴のある非居住外国人の入国を禁止すると発表しました。

また同省は12月4日、オミクロン株の感染者を国内で初めて確認したと発表しました。

アルゼンチン ワクチン接種証明「衛生パス」提示を義務付けへ

アルゼンチン政府は12月24日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年3月12日に発令した衛生緊急事態を、2022年12月31日まで再度延長しました。

また同国では2022年1月1日から、13歳以上の国民を対象として、団体旅行や人が集まる屋内外でのイベントへの参加に際し、新型コロナワクチン接種証明書「衛生パス」の提示が義務付けられます。

なおアルゼンチン政府は12月6日、ロシアで開発された新型コロナワクチン「スプートニク・ライト」の緊急使用を承認しました。

ブラジル アフリカ6か国からの入国制限

ブラジル政府は11月27日、南アフリカ共和国などアフリカ6か国からの外国人渡航者の入国を29日から停止する省令を公布しました。

オミクロン株に対する水際対策の一環で、サンパウロ州政府によれば12月1日時点ですでに3人のオミクロン株感染者が確認されているということです。

ペルー 緊急事態宣言を1月末まで延長

ペルー首相府は12月23日、年末に期限を迎える新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言について、2022年1月31日まで延長しました。

同国では12月19日、オミクロン株の感染者が初めて確認され、ブースター接種の前倒しなど新たな感染予防策を発表しました。

なお同国首相府は、レストランなど全ての屋内店舗への入店時のワクチン接種完了証明書の提示義務についても、12月15日からの予定を12月10日に前倒して導入しています。

ウルグアイ 外国人観光客向けブースター接種を開始

ウルグアイ政府は12月1日、外国人観光客向けに新型コロナウイルスワクチンのブースター接種を開始しました。

政府は11月26日に、外国人観光客向けに米ファイザー製ワクチン20万回接種分を準備していると説明しており、ブースター接種は同国を訪れる観光客へのサービスの一環だとしています。

パラグアイ アフリカ10か国からの入国を制限

パラグアイ政府は11月28日、アフリカ南部でのオミクロン株の検出を受けて、アフリカ大陸10か国からの入国を制限すると発表しました。

過去2週間に、南アフリカ共和国、ボツワナ、レソト、エスワティ二(旧スワジランド)、ジンバブエ、ナミビア、マラウイ、モザンビーク、ザンビア、アンゴラに滞在歴のある、非居住者の外国人の入国が停止されます。

【オセアニア】豪・感染拡大で濃厚接触者基準など緩和、ブースター接種期間短縮も

オセアニアでは、オーストラリアで感染が急増し検査が追い付かず、濃厚接触者の基準などが緩和されました。

またオミクロン株を受けて、オーストラリアでブースター接種期間の短縮のほか、ニュージーランドでも入国規制の段階的緩和を延期するなど、対応を迫られています。

オーストラリア 感染拡大で検査追い付かず、濃厚接触者基準など緩和

オーストラリア政府は12月30日、新型コロナウイルス感染拡大防止のための規制を緩和することを発表しました。

感染者が急増し検査が追い付かないことから、濃厚接触者の基準などが31日から緩和されます。

また12月12日には、オミクロン株の感染拡大を受け、ワクチンの2回目接種からブースター接種までの期間を6か月から5か月に短縮すると発表しました。

なおオーストラリア連邦政府は、日本からオーストラリアに渡航するワクチン接種を完了した日本国籍者に対し、入国例外措置の申請なしでの渡航開始を延期していましたが、12月15日から開始すると発表しました。

ニュージーランド 入国制限緩和を2月末まで延期

ニュージーランド政府は12月21日、オミクロン株のリスクを最小限に抑えるため、2022年1月から実施予定だった入国規制の段階的緩和を、2月末まで延長すると発表しました。

同国では12月22日時点で28人のオミクロン株の感染者が確認されており、全て海外からの渡航者で政府指定施設で隔離されています。

【ヨーロッパ】英・一時アフリカから入国制限も、市中感染拡大で解除

ヨーロッパ各国では、オミクロン株を受けて、渡航制限や規制強化の動きが相次いで見られました。

イギリスもアフリカの一部の国からの渡航制限を導入したものの、オミクロン株の市中感染が拡大し、渡航制限は解除されています。

イギリス オミクロン株の市中感染拡大で、渡航制限解除

イギリスではオミクロン株の拡散を受けて、感染者が急増しています。

11月末に南アフリカ共和国など11か国を対象として渡航制限を導入しましたが、オミクロン株の市中感染が始まっているため、12月15日から渡航制限を解除しました。

 ジョンソン首相は12月8日、感染拡大を受けて、9月に発表した緊急時の対応策「プランB」への移行を発表し、イングランドの新型コロナウイルス関連規制を強化するとしました。   

ポルトガル オミクロン株受け規制強化

ポルトガル政府は12月21日、休暇シーズン中の感染拡大抑制のため、12月25日から少なくとも2週間、ナイトクラブとバーの営業中止を指示し、国民に在宅勤務を要請しました。

同国は新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて12月1日から、2021年2回目となる「災害事態」を宣言しています。

フランス コロナ制限措置強化、ブースター接種までの期間短縮も

フランス政府は12月27日、オミクロン株の拡大を受けて、行動規制を強化する方針を示しました。

ただし大みそかに夜間外出禁止令は出さず、学校も予定通り1月初旬から再開するとしています。

また新型コロナウイルスワクチンについて、接種完了からブースター接種までの期間を4か月から3か月に短縮する方針も示しました。

政府が計画するワクチンパスについては、法案を議会が承認すれば1月15日から実施される予定です。

フィンランド アフリカ7か国からの入国を制限

フィンランド政府は11月28日、南アフリカ共和国など南部アフリカ諸国7か国に過去14日以内に滞在歴がある渡航者に対し、同日から入国を制限することを発表しました。

この措置は12月19日まで適用される予定で、同国では12月2日に、スウェーデンからの帰国者からオミクロン株の感染が確認されています。

ドイツ ワクチン未接種者への制限措置導入

ドイツのメルケル首相は12月2日、新型コロナウイルス感染第4波への対応に向けて、ワクチン未接種者に対する制限措置などの導入について、次期首相や16州の首相と合意しました。

ワクチン未接種者は、スーパーマーケットや薬局など生活に最低限必要なビジネス以外のへアクセスが禁止され、感染者が一定以上の水準に達した地域では、ディスコやナイトクラブなどが閉鎖されます。

また2022年2月には、すでに義務化されている医療機関や高齢者介護施設に勤務する従業員に加えて、一般へのワクチン接種も義務化される見込みです。

ギリシャ 1月3日から一段の制限措置

ギリシャは12月27日、新型コロナウイルス感染拡大抑制のため、2022年1月3日~16日に一段の制限措置を実施すると発表しました。

またギリシャ保健省は12月3日、オミクロン株がもたらすリスクを考慮し、ワクチン接種完了からブースター接種までの間隔を、6か月から3か月に短縮すると発表しました。

オランダ オミクロン株拡大防止のためロックダウン実施

オランダ政府は12月18日、オミクロン株拡大防止のため、12月19日からロックダウンを実施すると発表しました。

12月14日にすでに延長が決定されていた、11月28日から実施されていた夜間ロックダウンと同様、2022年1月14日までの期限とされています。

スウェーデン 北欧諸国向け新型コロナ水際対策強化

スウェーデン政府は12月16日、デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェーなど北欧諸国向けの水際対策の強化を発表しました。

それまで、北欧諸国からの入国者については、新型コロナウイルスのPCR検査の陰性証明書やワクチン接種証明書、感染症回復証明書の提示が不要となっていました。

しかし12月21日以降は、他のEU加盟国と欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国からの入国者と同様、EUデジタルCOVID証明書、EU加盟国かEFTA加盟国で発行された回復証明書、入国前72時間以内に実施された検査の陰性証明書、ワクチン接種証明書のうち、いずれかの提示が必要となります。

スイス 感染者増で「2Gルール」適用開始、水際対策は一部緩和も

スイス連邦参事会(内閣)は12月17日、新型コロナウイルスの感染者増加に伴い、20日から「2Gルール」を適用開始すると発表しました。

これまでワクチン接種証明書か回復証明書、陰性証明書のいずれかを提示することで屋内施設への入場が許可されていた「3Gルール」に対し、ワクチン接種証明書か回復証明書のみ認められ、陰性証明書は無効となります。

2Gルールが適用される場所では、マスク着用と飲食時の着席が義務付けられ、300人以上が参加する屋外イベントには、引き続き3Gルールが適用されます。

また連邦参事会は、12月20日から水際措置を一部緩和すると発表し、スイス入国時にこれまで入国前72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書のみ認められていたのに対し、入国前24時間以内に受けた迅速抗原検査の陰性証明書も認められることとなりました。

さらに入国後4日から7日以内に義務付けられていた再検査も、ワクチン接種完了者または感染からの回復者は免除されることとなりました。

イタリア 感染拡大でコロナ規制強化

イタリア保健省は11月26日、オミクロン株を受け、アフリカ8か国からの入国を停止しました。

また12月23日には、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、抑制策を強化すると発表しました。

公共の場で開催される全ての大晦日のイベントが禁止され、コンサートのほか屋外イベントの開催も2022年1月31日まで禁止されます。

アイルランド オミクロン株受けコロナ規制強化

アイルランド政府は11月30日、オミクロン株の発生を受けて新型コロナウイルス関連規制の強化を発表しました。

水際対策として、12月3日から少なくとも2週間にわたり、すべてのアイルランド渡航者に対し新型コロナウイルス陰性証明書の提示を義務付けます。

スペイン コロナ陽性者や接触者の隔離期間を短縮

スペインは12月29日、新型コロナウイルスの陽性反応を受けた人や、その濃厚接触者について、隔離期間を短縮・廃止する方針を発表しました。

アメリカやイギリスでの同様の措置に追随し、隔離期間を10日から7日に短縮しました。

オーストリア 12日からコロナ封鎖解除

オーストリア政府は12月8日、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウンが終了する12日に、映画館やレストラン、美容室などの営業再開を許可すること発表しました。

国内で最も感染者が多い西部ボラルベルク州と、4番目に多いチロル州も直ちに再開される予定です。

両州は冬季観光への依存度が高いアルプス地域で、ロックダウン期間中に全土のホテルは閉鎖されましたが、スキーリフトは営業していました。

EU オミクロン株受け、渡航制限見直しとブースター接種加速を要請

欧州委員会は12月1日、オミクロン株の拡大から国民を守るため、渡航制限を日々見直し、ワクチンのブースター接種を迅速に展開する必要があるとして、加盟27か国にワクチン接種プログラムを強化するよう求めました。

ドイツ保健省は同日、米ファイザーと独ビオンテックの、5歳~11歳を対象とした小児用新型コロナウイルスワクチンの接種を、従来予定より1週間早く、12月13日からEU全域で開始すると発表しました。

EUはこの前週に、5歳~11歳の子供に低用量のワクチンを使用することを承認していました。

また欧州委員会は12月22日、EUデジタルCOVID証明書の有効期限を9か月とすることを決定しました。

各国でブースター接種を進める時間などを考慮し、適用日は2022年2月1日からに設定されました。

【中東】イスラエルでコロナワクチン4回目接種実施

中東では、イスラエルで新型コロナウイルスワクチンの4回目接種の実施が始まるほか、UAEでもブースター接種の対象が拡大されています。

イスラエル コロナワクチン4回目接種を承認

イスラエル保健当局は12月21日、オミクロン株の感染拡大をめぐる懸念に対応するため、60歳以上の国民を対象に、新型コロナウイルスワクチンの4回目接種(2回目の追加接種)を実施すると発表しました。

また12月30日には、免疫力が低下している人を対象に4回目接種を承認すると発表しました。

同国では11月26日にオミクロン株の感染者が初めて国内で確認され、11月29日から12月12日までの2週間にわたり、原則全ての外国人の入国が禁止されました。

なおこの入国停止措置は、12月9日に、さらに10日間延長することが発表されました。

また12月21日には、オミクロン株感染者の死亡例が初めて確認されたと報じられていました。

UAE ブースター接種の対象を18歳以上に拡大

アラブ首長国連邦(UAE)の保健予防省は11月28日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンの3回目接種(ブースター接種)の対象者を拡大することを発表しました。

18歳以上で、ファイザー製またはロシア製のスプートニクワクチンを接種後6か月が経過した国民と国内居住者が対象となります。

それまでブースター接種の対象は、主に50歳以上で、既往症がある人または中国シノファーム製ワクチンを接種した国民または居住者に限定されていました。

【アフリカ】南ア・オミクロン株ピーク過ぎ外出禁止令解除

オミクロン株が最初に確認された南アフリカ共和国では、オミクロン株拡大による感染第4波のピークが過ぎたとして、外出禁止令が解除されました。

南アフリカ共和国 オミクロン株感染拡大ピーク過ぎ、外出禁止令解除

南アフリカは12月30日、オミクロン株の拡散による感染拡大第4波のピークが過ぎたとして、深夜から午前4時までの外出禁止令を解除しました。

ただし集会の人数は屋内が1,000人まで、屋外は2,000人までに制限されます。

モロッコ 国際旅客便の受入れ中止を1月末まで延長

モロッコ政府は12月23日、年末を期限としていた年新型コロナウイルスの「衛生緊急事態」を、2022年1月31日まで延長すると発表しました。

さらに翌24日には、国際旅客便の受け入れ中止についても、同様に1月31日まで延長すると発表しました。

ナイジェリア ブースター接種解禁、SNS活用し接種率向上へ

ナイジェリア政府は12月3日、新型コロナウイルスワクチンの接種を完了している一部の国民を対象として、ブースター接種を開始すると発表しました。

18歳以上で、アストラゼネカ、モデルナ、ファイザーの2回目のワクチン接種から6か月以上、またはジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンの1回接種から2か月以上経過している人は、12月10日から最寄りの接種会場で接種が可能となります。

政府は、SNSで投稿されたワクチン接種促進のための動画に対して賞金を授与する「#YesToCOVID19Vaccineチャレンジ」を主催するなど、接種率の向上を推進しています。

ケニア オミクロン株受け入国規制を強化

ケニア政府は12月3日、オミクロン株が検出された国からの入国規制を強化すると発表しました。

それまでは入国96時間以内に受検したPCR陰性証明書があれば、ケニアへ入国できましたが、12月21日以降は、オミクロン株が検出された国からの18歳以上の渡航者は、追加書類としてワクチン接種証明書の提示が必須となります。

【WHO】オミクロン株受けた一律の渡航禁止を批判

WHOのテドロス事務局長は11月30日、オミクロン株の検出を受けて一部の国が必要のない包括的な制限措置を導入し、アフリカ諸国に不当なペナルティーを課しているとの懸念を表明しました。

国連のグテレス事務総長も12月1日、各国の渡航制限について、特定の国や地域を孤立化させ、「きわめて不公平で懲罰的、効果はない」と批判しました。

またWHOの幹部は12月3日、オミクロン株の出現を受けパニックにならぬよう呼びかけ、ワクチンの改良が必要かどうかの判断は時期尚早との認識を示しました。

【UNWTO】南アフリカ諸国めぐる全面的な旅行制限に警鐘

UNWTO世界観光機関)は、11月30日から12月3日にかけてマドリードで開催された第24回総会で、直近の全面的な旅行制限へ異議を唱えました。

オミクロン株の発見を受けて、南アフリカ諸国からの入国制限を行う国が相次いでいる状況に対し、全面的な入国制限は差別的で効果がないとして、WHOからの勧告に反していると非難しました。

制限は透明性が高く科学的な根拠に基づいて行われるべきだとしたうえで、UNWTOは観光の再開に向け、あらためて世界の関係機関が連帯して行動していくよう呼びかけました。

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この記事の筆者

訪日ラボ編集部

訪日ラボ編集部

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